宮間、福元、カズ、大嶽、山口を岡山でみた日
湯郷ベルのサポーターになったM・フィオリオ氏が、なでしこリーグカップ、対伊賀FCくノ一戦を観に行くというので、渋いカードに行くなぁと感心した。
そこで試みに私は、「ちなみにその試合が終わったあとの夜、岡山市街にあるカンコースタジアムでは、ファジアーノ岡山×横浜FCがありますよ。カズ見れるかもしれませんよ、カズ」とダメモトで進言したら予想以上に乗り気になったので、ではいっそのこと2試合ハシゴしてみようとなり、私も予定をあわせてクルマに乗せてもらい、今年二度目の“酔狂な”湯郷行きとなった。
やはりクルマでいくと湯郷は近く感じる。道の駅なんか寄ったりして、野菜を買い込んでしまう(用意のいいフィオリオ氏がクーラーボックスを持ってきていた)。
雨が過ぎていい天気だった。いつ来てものどかで牧歌的なスタジアムだ。
この「地元の運動会的なムード」が、フィオリオ氏にとってはツボだったようだ。
ちなみに伊賀FCは、かつてなでしこジャパンでも活躍していた宮本ともみが現役復帰してボランチをやっている。実際、試合のなかでも目立っていた。
そして監督は(てっきり現地にくるまで忘れていたのだが)元サンガ、ていうか元フリューゲルスの大嶽直人である。「ドーハの悲劇」の日本代表経験者でもある。そんな大嶽監督の存在感が個人的には懐かしい気分を伴ってグッときた。
試合展開は、オウンゴールで先制した湯郷が、喜びもつかのま次のキックオフのワンプレーで見事に崩されて同点にされてしまい、テンポのかみ合わないまま追加点を許してしまい負けてしまうという展開となった。
試合後、ロンドン五輪へむけた壮行会が行われた。フィオリオ氏は「ロンドンでの結果がどうであれ、五輪後をいかに迎えて応援し続けるかが大事だ」と主張して壮行会を見るのをやめて早くファジアーノの試合にいこうとしたが、私はせっかくなんで壮行会をみたいとゴネさせてもらった。
この日は一眼レフカメラを借りてきていたので、こういう写真が撮れた。
やはり負けた試合の直後だけに、二人とも憮然とした表情である(笑)。ともあれ、ロンドン五輪へ出発する直前に湯郷でこの二人を見ることができたのはよかったと思う。
試合後に壮行会をみたので出発が遅れた。フィオリオ氏は湯郷から「1時間で」岡山市街にいけると踏んでいて、実際にアクセルを踏みまくって、本当に一時間ぐらいで岡山に到着。しかし駐車場がなかなか見つからず、岡山駅までいって停めて、そこからタクシーでカンコースタジアムへ。
すでに前半が終わるころであったが、私はこの日の試合ではカズが見られたらそれでオッケーであり、そして今シーズンはたいていカズはベンチスタートなので、おそらくハーフタイム中にピッチ上でアップをしている姿が見られるか、運がよければ後半途中から出場するであろうと思っていた。
そうしてカンコースタジアムに近づく。噂には聞いていたが、熱いサポーターが多く、そしてこの日はやはり観客数が多い気配だった。
陸上競技場ではあるが、スタンドの傾斜角度がかなり良い感じで、西京極とはえらい違いである。そして独特の一体感を覚えるのはなぜだろうか・・・と思ったら、フィオリオ氏が「ファジアーノの赤茶色のチームカラーと、陸上トラックの色が合っている」という発見をした。なるほどと思った(笑)。
で、我々はメインスタンドど真ん中の指定席に座った。到着したとき、ちょうどハーフタイムだったので、横浜FCの様子をみると・・・
「あれ、カズがいない!!」
となり、ショックを受けた。今日は欠場なのか?
しかし後半が開始され、電光掲示板に本日のメンバーが表示され、そして客の盛り上がりを見て驚いた。じつはスタメンでカズが出ていたのである。
あがるテンション。
おおおおおー、カズだカズ。
やー、来てよかったっす。
じつに久しぶりにカズを観た。
後半途中までの出場で、そのあいだこの日はずっとカメラでカズを追っていた。
ちなみに横浜FCの監督は山口素弘がシーズン途中から就任し、この人も大嶽とともにフリューゲルスの黄金期を支えていたことを思うと、不思議な気分であった。
ファジアーノのほうはフォワード・川又の奮闘ぶりを楽しみにしていた。さすがチームをひっぱっていこうとする力強さがヒシヒシと伝わってくる。
そしてサポーターも良い感じで盛り上げていて、何より感心したのは、メインスタンドの客もみんな一緒になってセットプレーのときなどに必ずマフラーを振り回していたことだ。案外こういう応援文化って珍しい気がする。ファジアーノ、かなり地元で愛されている。
試合は惜しくもホームチームが0-1で負けたのだが、あとになって分かったのは、
「横浜FCはJ2リーグ記録となる、アウェイ9連勝となった」ことと、
「この日の観客数1万2千人は、今シーズンのファジアーノのホームでは最多」
とのこと。やはりカズ効果があったのか。
終わったあと、この大観衆にも関わらず、気楽な気分で帰れたのは、スタジアムから岡山駅までの道のりがほどよい距離だったので、自然に人間の流れが分散されていったからである。途中に立ち寄れそうな飲食店もあるし、道幅は広いので、とてもよくできたロケーションだと思った。
そして岡山駅に近づくと、ファジアーノのショップもあったりする。
試合後に立ち寄りたくなる雰囲気があった。
JリーグクラブのTシャツって欲しいと思えるものが少なすぎるのだが、ファジアーノについては、ベースカラーが落ち着いているからか、とても感じのいいデザインのものが散見された。本気で買おうかと思って1枚選んでみたら、よくみると子ども用サイズしか残っていなくて残念。
マスコットキャラもスマートで嫌味がなく、格好いいと思う。
ファジアーノ岡山、何もかもが「ほどよい感じ」の都市型フットボールクラブであった。
こういう雰囲気で自分の地元にもプロサッカークラブがあればいいよな、と思える。
それに岡山県は、なでしこチャレンジリーグのFC高梁も含めたら3つもチームがあるのだった。恵まれている県である。
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コメント
日曜日はお疲れ様でした。
くノ一戦の敗戦から2日以上経って、ようやく落ち着きを取り戻しました。
福元と宮間を送り出す壮行会を準備していたベルの大切な試合は、くノ一にとっては、それ以上に大切な試合と決めてかかってきたからこそ、チームやサポーター、そして、DJまでもが、気合を入れて湯郷に乗り込んできて、私も含めて、どこかのどかなサポーターが多いベルは、その辺から気合負けしたのかなあと思っています。
この悔しさは、9/23の津山での試合で返してくれると信じております。
投稿: M.フィオリオ | 2012年7月10日 20:08
M.フィオリオ>いろいろありがとうございました。アウェイチームのDJまで乗り込んでくるというのは、人生ではじめてのことでした。カップ戦だったから、なのでしょうか。
投稿: HOWE | 2012年7月11日 22:03