ロンドン五輪初戦 なでしこ×カナダ
記念すべき開幕戦に際してこんな話題から始めるのもあれだが、
試合前に流れた君が代の音楽、ちょっと音程がヘンだった箇所がなかっただろうか(仮眠のあと寝ぼけていたからそう聴こえたのか?)。
実際、別会場での北朝鮮戦では選手紹介CGで誤って韓国国旗が表示されて猛抗議で試合開始が延びたとのことだが、五輪組織委員、大丈夫か。それとも壮大な前フリなのかこれも。次の国歌斉唱のときにあらためてチェックだ。
試合は、やはり大会の初戦の入り方の難しさを感じさせるものだった。カナダの猛烈なプレスに苦しみながら・・・と思いきや、なぜか前半の真ん中あたりから急激にカナダの運動量が落ちた気がする。そうして日本も落ち着いてボールを回すことができるようになっていった。前半の猛攻を耐えるうえでは、澤の奮闘ぶりが光っていた。体調不良説を払拭する出来で、この初戦にコンディションを合わせてきたあたり、さすがバロンドーラーだとつくづく思った。宮間がらしくないパスミスを連発していただけに、つられて澤のところでバタバタせずによかった。そしてボランチでコンビを組む阪口の気の利いた守りっぷりにも助けられていた。
前線からのプレッシングをサボらず、そして2列目からも間合いを詰めて、そこで苦しみながら相手の出したパスをDFラインでカットしていくという、このチームの守備における生命線はこの連動性にある。それゆえに、相手国がどれだけ大柄でパワフルなフォワードを並べてきても、なでしこジャパンは恐れることなく闘える。なので失点シーンについては、完全に彼らは鮫島の左サイドを意識的に狙っていたわけで、攻め上がった背後をあのようにカウンターで突かれると、往々にして決定的ピンチを招くことになる。基本的に鮫島の守備力の部分がなでしこの弱点のひとつと言われているため、今後もそこは狙われまくるだろうなという気がする。
宮間はサイドに張り付くというよりも真ん中でボールを受けて欲しいと思える選手である。しかしボランチとしては澤と阪口のコンビも捨てがたい。なので1トップ3シャドーみたいな布陣で2列目に宮間と大野と川澄がかきまわすというパターンもアリなのでは、とあらためて思った。
2得点を前半で決められたのは本当によかった。これで安心して見ていられた。
ただし、後半になって2-1になって以降、何らかの修正を施したり流れを変えるような動きがあまり見られなかったことが、とても気になっている。前半20分すぎぐらいで相手の運動量が急に落ちたことを意識してか、ちょうど後半20分ごろにおそらく前線からのプレスを再活性化させようという意図でFWの安藤を投入した。それは良い選択ではあったが、それ以降は選手交代がなかった。しかもカナダは交代枠を使い切ったあとに残り5分のあたりで不運にも負傷退場者を出してしまって数的優位になったにも関わらず、そこで日本のベンチが動かなかったのが疑問である。
2つも交代枠が余っていたのだから、ここでこそ走力のある丸山だったり、機敏なドリブルで相手DFラインを下げさせることができる岩渕といったフレッシュなアタッカーを投入すべきだったのではないかと思う(確かに二人とも本調子ではないのかもしれないが)。そのあたりの展開力をあえて初戦の時点でライバルたちに見せたくなかった、という考え方もできるのだが、しかしその影響もあって最後までハラハラでしたよノリさん。まぁ、これがグループリーグにおけるゲームプランってやつなのだろうか。
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コメント
「君が代」がおかしく聞こえたのは、正しいと思います。ただし、音程ではなく、前奏があったということにです。
前奏がなく、いきなり歌いだして始まるのが「君が代」なのですが、
「きーみーがーあーよーおーはー」のフレーズが繰り返されたため、おかしいなと感じました。
試合に対してはいろいろあるのですが、今朝の毎日新聞でベルの初代監督の本田美登里さんのインタビューと、
スウェーデンリーグに在籍していたベルの山口麻美さんのスウェーデン解説が載っていて、
なでしこモードというより、ベルモードで気分良く出勤いたしました。
福元が代表の正GKに近く、練習でもよく声が出ていたなどと、福元を全く知らない記者が書いた記事が載る新聞なのですが、今朝はとてもよくできておりました。また、夕刊では、湯郷の公民館での応援の記事が載って、さらに、その場で応援していた種田監督のコメントもあって、ベルサポーターには満足する出来栄えでした。
投稿: M.フィオリオ | 2012年7月26日 21:03
M・フィオリオ>湯郷の公民館の応援風景、ニュースですこしみました。すこし思ったほど人がいなかったのが、また雰囲気がありました(笑)
投稿: HOWE | 2012年7月26日 23:34