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2012年9月25日

映画館でマジ泣きしながら観た『コッホ先生と僕らの革命』に、日本のサッカーファンとして心からの「ありがとう」を伝えたい

Kakumei

ドイツにおけるサッカーの創始期を描く、史実に基づく映画である。
1874年。イギリス帰りのコッホ先生が、サッカーボールを手にドイツに戻り、名門校で英語を教えることになる。

規律と服従を重んじるドイツ式教育のなかにあって、「自主性」と「フェアプレー精神」と「仲間を大切にする気持ち」を育みたいと思い、コッホ先生はイギリス留学中に出会ったあたらしいスポーツ、サッカーを通した授業を取り入れる。

ただしサッカーは国民教育的観点(またブルジョワ的価値観)からみると「野蛮」なものであり、従来の体育教育にはそぐわないものとして、同僚の教師や教育後援会の圧力によりコッホ先生とサッカーは排斥されようとする。

そうして学校ではサッカーが「禁止」となり、こっそりやっていた校外でのサッカーもバレて禁じられていく。しかし最終的に、国からの「視察」というイベントが契機となって、サッカーというスポーツが教育現場で活用できるかどうかという判断がされることになり、生徒たちの知恵と努力で試合にこぎつけるところが物語のクライマックスであるわけだ。

この、勇気ある先生と子供たちの存在があったからこそ、ドイツでサッカーというスポーツがはじまったのだという想いで映画をみると、もう映画の序盤から私は『探偵ナイトスクープ』における西田敏行みたいな状態になっていた・・・最初にコッホ先生が学校にサッカーボールと荷物をかかえて現れるシーンから・・・この一個のボールから、その後の100年後の状況を想うと、もう、涙腺がグワ~~っと。「早すぎ!」っていう(笑)。

そしてなにより、サッカーを通して培われていくフェアプレーの精神や、親や先生に服従するだけでない、ひとりひとりが自主的に考え行動する「フットボール的精神性」が、普段の生活の中でも活かされるのであるというメッセージがこの生徒たちの変容や成長を通して描かれているのであり・・・もう映画の中盤あたりからスイマセン、いい年こいて、たまらず涙と鼻水が流れたままで・・・(笑)

コッホ先生が公園で生徒たちに「想像してみてほしい、あらゆる街にサッカーチームができて、みんなが試合を楽しみにするような世界を」と呼びかける、そのシーンが印象的で・・・(この、この状況がですよ、仮にフィクションであったとして、そんなセリフが当時語られていなかったとしても)このコッホ先生の想いが実を結び、サッカーの魅力に感化された生徒たちを始まりとして、やがてドイツにサッカー文化をもたらし、そこからあらゆる地域における総合的スポーツクラブの伝統を生み・・・そしてクラマーさんが日本にやってきてこの国のサッカーの近代化に尽力した縁で、そのドイツの状況を現地で目の当たりにした日本の先人たちの「感動」が、その後の20世紀末の日本にJリーグを生み出す「原動力」へとつながっていった歴史を想うと・・・この今のJリーグの姿を、コッホ先生や「サッカーって、なんだそれ?」って最初は不思議そうな目をしていたあの生徒たちに見せてあげたい・・・「すべては君たちの勇気のおかげやぞ!」・・・と思うと、もうダメです、涙が止まらなかった。

このときのコッホ先生の想いが、そのまま100年を越えて、まさに僕らの日常にまで届いていること。サッカーを愛する我々が今まさに生きている世界をも含めて捉えうる壮大なストーリーの「原点」に、あらためて最大級の「ありがとう」を伝えたくなる映画である。

なお、全国で公開中だが上映されている映画館が限られており、そして非常に残念なことに「京都シネマ」ではパンフレットが売り切れだったので買えず、再入荷もないとのこと。なので私の知り合いのかたで、もし映画館でこの作品のパンフレットみつけた方はぜひ僕のぶんも買っておいてほしいですマジで!!

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