欧州サッカー観戦の旅行者を狙う「ハイタッチ・スリ」への注意呼びかけ
先日の記事でイタリア、フランス、スペインと欧州サッカー観戦旅行をしてきたフクモトくんの話が出たが、彼から「ぜひブログやツイッターで広めて欲しい」と言われたので、この「ハイタッチ・スリ」についてあらためてちゃんと書いておきたい。
ちなみにフクモトくん自身は、さすがサッカー選手としての反射神経があったのか、「ギリギリのところで嫌な感じがしたので、体をのけたのでひっかからなかった」とのことであるが、この旅行中で同様の手口でスリにあってしまった日本人サッカーファンとスペインで何人か出会っているとのこと。イタリアやスペインで同様のケースがあったとのことで、これは流行っているのかもしれない。(それ以外の国でもありましたらご報告ください。いずれにせよこういう手口はすぐに流行しそうである)
話を聞いていて私が思ったのは、
「たしかに、これは、私でもひっかかってしまうだろうな」
ということだ。
で、
手口としてはいたってシンプル。
サッカーの試合が行われるスタジアム周辺で、
と、このように地元クラブの名前を呼びかけて近づいてきて、
ハイタッチを要求するのである。
そうやって旅行者がうれしがってハイタッチをすると、
すかさず、「股の間に足を入れる」という動作が入るらしい。
いずれにせよ、「ハイタッチをすることで、とっさに近いところで身体接触が行われる」のだ。
このやり方で、上着なりズボンのうしろポケットに入れてあるものが盗まれるとのこと。
私は、2つの点において、この手法を考えたヤツは賢いなと思った。
(1)日常の公共空間ではありえない体の動き、身体接触の度合いであったとしても、それがサッカーの試合がある日のスタジアム周辺だと、その違和感が少なくなること。
(2)「本場の雰囲気を味わいたい、現地で盛り上がりたい」という日本人のサッカー観戦旅行者の欲求を巧みに利用していること。
→ そりゃあ、やっぱり、現地のサポーターが、自分のお気に入りのクラブチームの名前を叫んでハイタッチをしてきてくれたら、こちらも一緒になってハイタッチをしたくなる。これはもう、どうしようもなく、応じてしまいたくなる気分は、とってもよく分かる。
中には、本当に善意でクラブ名を叫んでハイタッチをしてくる人だっているかもしれない。ただし、それは少数派であって、これはやはり海外旅行の鉄則に立ち戻り、「知り合いじゃない限り、街中で誰かから声をかけられたら、日本にいるときよりもはるかに『意地悪』なまでに、ガン無視しつづける」ことを忘れてはいけないのかもしれない。
ただし、急いで付け加えたいことがある。
こういうことが多々あるけれども、欧州サッカー観戦旅行の素晴らしさ、楽しさ、素敵さを私は否定しない。どんどん行くべきだし、それは実に貴重な経験、忘れがたい想い出をもたらしてくれるものと信じている。
なので、結局は「海外=アウェイ」なのだから、日本代表がアウェイで大変な思いをしたり準備を万全に整えたりするのと同様、観戦旅行者である我々もアウェイで自らの楽しさを最大限引き出せるように、緊張感をもって渡航するしかないのだろう。
さて、この春休みシーズン、多くの若い人びとが海外観戦旅行にいくかと思う。ぜひこの情報を多くの人に伝えて欲しいし、楽しいはずの海外サッカー観戦旅行が、妙なトラブルで台無しになることだけは、おなじサッカーファンとして非常にやるせない。なのでとにかくひたすら、このネタを拡散希望!!
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