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2013年4月

2013年4月30日

審判はどこのメーカーのシューズをはくのか

さっきまでJリーグの審判の画像を検索しまくっていた。

今日、ふと思ったのだ。
「Jリーグの審判がはくシューズには決まりがあるのかどうか」
と。

「たぶん日本サッカー協会のオフィシャルサプライヤーが審判のユニフォームを供給しているはずだから、シューズもそれに合わせるだろう」
と、自分なりに考えてみたわけで、そこで画像を調べると、

Ref

こういう写真をみつけて、たしかに全員アディダスのシューズだった。
(でも若干デザインは異なっている気もする)

あまり面白くない結論ではあるが、公平さを考えると妥当なところに落ち着いた。

や、たとえば、審判それぞれにも「自分に合うシューズメーカー」だったり「好き・嫌い」があったりすると思うわけで、実はそれぞれシューズメーカーが異なっていたら面白いかなと思ったわけだ。

たとえば私なぞはナイキを目の敵にしているところもあるので、ついナイキを履いたり着たりしているチームなり選手に対して厳しくジャッジしてしまったりとか、そういうことを考える時点で私は審判に不向きなのだが、とにかくそういうことがあったらどうなんだろうと夢想してしまうわけである。

そして私もそうだし、これを読んだあなたも、今後テレビで審判の足下が写るたびに、そのシューズメーカーがどこなのかという、とんでもなく「どうでもいい点」が気になってくるわけであるフフフフフ。


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2013年4月28日

いまはひたすら祈るのみ

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2013年4月20日、笠岡にて。

 

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2013年4月25日

この2日間のCL準決勝2試合を受けて、ちょっと思ったこと。

ろくにチャンピオンズリーグ観ていなくて、ハイライトとかでしか観ていないのだが、
本当に、ちょっとだけ、思ったこと。

★レバンドフスキって、なんだか妙に不思議に「覚えやすい名前」な気がする。同じドルトムントのポーランド代表選手にブラシュチコフスキがいるが、雲泥の差がある。

★ドルトムントのクロップ監督は、なぜいつの間に黒いスーツなんて着て試合に臨んでいるんだ。あんたはいつだってジャージ姿だったじゃないか。急にキレイめのキャラに転換しようとしているのか。なんか、以前のクロップ監督はまるで京都の左京区にいそうな留学生だかなんだか分からない感じの外国人っぽくて親しみがあったのに。

★決勝でクラシコが観たいと思っている多くのサッカーファンの希望を打ち砕きつつあるという意味では、この2日間におけるドイツ組の大勝には、ちょっと悪趣味的な笑みを浮かべている自分がいる。

★トニー・クロスビーさんの発言をこのあいだネットで見かけて、彼もやはりスペインサッカーが嫌いらしく、イングランド人の総意としては「もうパスはいいから、早くゴールいけよ」っていう(笑)。あー、やっぱりそうなんか、と思ってかなりグッときた。

★んで、もしバルセロナを倒してバイエルンがこのまま決勝にあがったとして、2シーズン連続で決勝に勝ち上がっていくことで、すっかり前回優勝クラブが「やっぱりあれはマグレだったのかもね的なニュアンス」のなかに貶められていく感じがしていて、ビミョーな苦笑いを浮かべているのは私です。

(モウさん、来シーズンまた一緒に闘ってくださいよ! ほら!)

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2013年4月23日

伝えるのが難しい試合だってある

リヴァプール×チェルシー・・・・

ええと・・・・

久しぶりに、ちゃんと生中継で最後まで観ました。

うん、
最後まで。

なにせ、この調子でチェルシーが4位以内に入ってくれないと、9月のチャンピオンズリーグの生観戦のプランが成立しなくなるわけで、そりゃあもう例年に増して必死です。

後半、最後まで見届けましたさ。

チェルシーが2-1でリード。

んで、

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アディショナルタイム、「6分」。

6分。

6分か。

・・・・・。

Wise

「なげーよ!!

いや、もう。

本当に。

最初は、ロメウ(6番)が交代すんのかと思いましたよ。

気が付けば手を組んで祈りを捧げていましたよ。

そうして、

アディショナルタイムが過ぎていく、

5分58秒ぐらいまでは、

チェルシーがリードしていたんだがっていう(笑)

Woodgate

もう、この絵のウッドゲイトさん状態ですよ、深夜2時。

いやもう、何のドッキリですかっていう。
これ、もしシーズン終了時に2ポイント差で5位とかだったら、って。
いやはや・・・・

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2013年4月17日

イングランド4部チェスターフィールドのサポーターになって、ベルギーから自転車で最終戦にかけつける人々の話

Qolyのサイトより。
「英4部の最終戦にベルギーから自転車で駆けつけるサポーターがいる 」

くわしくは(こちら)。

まさしく、こういう人をフットボール・アクティヴィストと呼ぶべきだな。

まず感じ入ったのは、あまり深い理由なく、イングランドでどこか応援できそうなチームはないかと探したのがきっかけで、このチェスターフィールドという弱小クラブをサポートしはじめたことだ。当時リーグ1(つまり3部リーグ)で最下位で、そういうチームを応援するのも面白そうだ、っていうノリ。

私はこういうノリでクラブを応援するのはアリだと思っている。
そこには特別な理由なんていらないのであった。フィーリングとか、偶然とか、そういうので全然いいと思う。

そして彼らがステキなのは、実際にチェスターフィールドのスタジアムや地元の街へいって、そこで充実した旅をしてきたことだ。こういう展開が、サッカーをめぐる楽しさの醍醐味だとも思う。
やはり「現地へいく、本物に出会う」というのは、何物にも代えがたいものがあるわけだ。

で、今回はチャリティーとして自転車で現地に向かうということで、ちょうど最新号の『クーリエ・ジャポン』誌のコラムで書かれていた、イギリス人特有のチャリティ精神のことを思い出させた。つまり、チャリティでホスピス支援のための寄付を募ることと、ベルギーからチェスターフィールドまで自転車で行くことには何の論理性や因果性もないはずなのだが、この国におけるチャリティとは、「ロジックではなく、精神としてのチャリティ」、その勇気や志を支援するのもチャリティなのであるという気風が関係しているという(それでようやく、日本の24時間テレビのマラソンもなんとなくそこにつながってくるのか、と思い至った)。

実際このチャリティも、スタジアム・アナウンサーから提案されたアイデアと紹介されているが、そのアイデアにたいしてすぐにアクションを起こしてしまう、このベルギー人たちのノリの良さ、柔軟性みたいなものは見習いたいものである。

ちなみにQolyのサイトで最近ほかにグッときたニュースは「40年ぶりに試合に“行けなかった”サポーター」のおじいさんの話(これだ)。1786試合つづけてフォレストの試合を観てきたっていう、まずはそのことが驚異的だっての。

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柿谷、ズラタン、トラップ。

観に行けたかもしれなかった試合を、あえて行かなかったことで、こうして多々後悔することがあって、先日のセレッソ×アルディージャ・・・。3つともすごいゴール。

この、柿谷のトラップ&ゴールの映像をみると、なおいっそうにわき上がる悔しさ(笑)
左ナナメ後ろからくるボールを、バウンドするタイミングを捉えて左足内側でトラップするという発想と技術。そうしてベストな方向にダイレクトにボールを動かしてこのシュートまで持ち込んでいく。いやはや、「Jリーグタイム」の録画で、なんども繰り返し再生して観ていた。

そしてズラタンのゴールも。おそらくアウェイゴール裏に近いところに座っていたら、この二つのシーンを間近で観られたはずで(長居にいくとだいたい自分はそこのエリアにいるわけで)、いやー、もったいないことをしたと今さら後悔しまくり。「神はスロベニア人だった」とかネットで評されるゴール。いやはや。あの歴史に残るJリーグのシーンのひとつ、かつてのG大阪・エムボマの衝撃的なシュートを連想させた。

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FAカップの放送権がいつのまにかFOXなんとかのチャンネルに移っていたことをつい先日はじめて知る。スカパーで契約していなかったので、チェルスキー×マンチェスターシティの準決勝は放送で観ず。負けてしまったが、とにかく今シーズン世界で最も厳しいかもしれない過密日程のなかを過ごしているであろうチェルスキーは、とにかく次のリバポ戦、そして延期分のスパーズ戦にすべてをぶつけて、なんとか来季チャンピオンズリーグ出場権だけはキープしてほしい。いや、キープしろ。なぜなら9月のグループリーグ初戦の時期に、ロンドンにいる予定をたてているから! 運よくホームでの試合がブッキングされたら観に行けるので! 木曜日のUEFAヨーロッパリーグじゃダメなんや!(笑)

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2013年4月15日

湯郷ベル×浦和レッズレディース

先日、M・フィオリオ氏に乗せてもらい、今季はじめてのなでしこリーグ、湯郷ベル×浦和レッズLを観に行った。

終了間際のベルの横山による劇的な勝ち越しゴールで、浦和が負けてしまい、サポーターに挨拶にいくときに、責任感の強い藤田のぞみは泣いていた、ように最初は見えた。が、よく見たらやはり、泣いていた。

そして考えてみたら、この日はじめて自分は藤田のぞみが90分フル出場した試合を生で観たことになる。このままケガなくシーズンを過ごしてほしいと願うのみ。

当然ながら彼女を軸にして集中して試合を観ていたわけで、ピッチの中央でバランスを考えながら相手の攻撃のチャンスをつぶしまくり、そしてパス回しをスムーズにすべく苦心しながら、機を見てゴール前まで走り込んで攻撃参加したりミドルシュートを狙ったりムダ走りをしたりするという、自分にとっての馴染みの感覚でいえばフランク・ランパードとかスティーブン・ジェラードのような仕事を全うしていた。サッカーにおける、この「永遠の謎」に挑むような複雑な役割のなかで彼女は闘っている。

そして泣いたあとの選手に声をかけるのはためらいがあったのだが、ふりだした雨の中、はじめてサインをいただくこともできた。ただひたすら感謝。今度のシャルム戦も行きます。

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2013年4月 6日

イングランドのスタジアムでブックメーカーにチャレンジしたときの話

一昨年の年末年始のイングランド旅行でプレミアリーグを3試合ほど観戦してきたわけだが、出発の前に島田佳代子さんの著書『I LOVE 英国フットボール』を読んだことがきっかけで、以前からずっと気になってはいたものの、なかなか立ち入ることのできない領域であった「ブックメーカー」での賭け事にトライしたのである。今回はそのときの話を。

ウォルバーハンプトンへ出向き、ウルブス×チェルシーでの試合前、モリニュー・スタジアムの通路の奥には「sportingbet」のブックメーカー(クラブのスポンサーでもある)の窓口が入っていて、その回りには投票用紙を手にしたお客さんが壁際の机などに向かって予想を書いていた。

A4サイズぐらいの投票用紙と、クリップ型の簡易なエンピツはそのへんで大量に配布されているので、迷うことはないのだが、私はそのとき、窓口の近くで用紙を持ったまま、「これが投票用紙か・・・」とぼんやり眺めながら突っ立っていた。本当に賭けるかどうか迷っていたのである。

すると、投票をすべく窓口にやってきたある男が、私の目の前にクリップ型のエンピツをスッと差し出してきたのである。

ちょっとビックリした。

私は思わずエンピツを受け取る。男はそのまま無言で窓口に向かっていった。
まるで「さぁ、オマエも賭けろ!」と言わんばかりのシーン。

というわけで、そのちょっとした一瞬の出来事によって、私の決意も固まり、見よう見まねでブックメーカーにトライすることとなったのであった。

A4サイズの投票用紙には、何やらいろいろごちゃごちゃ書いてあって、ちょっと見づらいのだが、これはいろいろな形式の賭けが可能だからである。

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いちばんシンプルなのは「ホームチームが勝つか負けるか引き分けるか」であろう。

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この日の試合の場合、ホームのウルブズが勝つオッズが11/2、引き分けが12/5、チェルシーが勝つのが1/2となっている。

ちなみにこのオッズの表示形式は競馬と違って見慣れないのだが、これは「右側の数字のお金を賭けて当たったら、左側の数字のお金と右側の数字のお金が得られる」ということだ。

つまりウルブスが勝つ場合のオッズは、13割る2で6.5倍、引き分けは17割る5で3.4倍、負けは3割る2で1.5倍という意味だ。

他にもいろいろな賭け方があって、上図の写真の下のほうはスコア予想の欄である。画面が切れているので分かりにくいが、ウルブスが勝つ場合、1-0のスコアだと13倍、3-0のスコアで勝つと101倍になる。STAKEが掛け金なので、自分の賭けたいお金をそこに記入する。ちなみに画面右端の「SCORE」と「ODDS」が空欄の箇所は、「ここに記載されていないスコア予想をしたい場合」に自分で書けるようになっている(はず)。

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(画像をクリックするとちょっと大きく表示されます)
上図は、その試合のファーストゴール、あるいは最後のゴール、そして「ANYTIME」なので、試合中のどの時間帯でもいいので、とにかくゴールを決める選手をそれぞれ予想する欄である。

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で、この試合で私は、チェルシーのマタがファーストゴールを決めるという予想に1ポンドを賭けてみた。マタの「FIRST」の欄に数字の1を記入。当たれば6.5倍になる。「ANYTIME」だと当然倍率は低くなる。

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上図は、ハーフタイムを経て「前半どちらがリードして、後半はどちらがリードして試合を終えるか」というプロセスそのものを賭けることのできる欄である。細かい。でもたしかに後半に入ってからの大逆転勝利なんていうのは、なかなか賭けがいのある展開ではある。

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そしてこれは、「ファーストゴールが決まる時間帯予想」の欄である。さらに細かい!
そして私はここに「今日はゴールが決まらない」のところに1ポンドを賭けていることが分かる。つまり旅行者の私としては、せっかく試合を観に来たのにスコアレスドローだと、ちょっと残念だったりするので、その場合にいくらかキャッシュバックできるような「保険」としてこの予想をしてみたのである。
ちなみにこの場合のオッズは9/1であるが、他の予想欄のところでも、スコアレスドローの場合は同じ9/1のオッズになっている。

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そして、他会場の試合も、必要に応じて賭けることができるようだ。

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そんなわけで、自分の賭けたい金額を記載して、最終的に合計金額を自分で記入して、窓口に持って行くと、「控え用紙」に、受付完了の旨が印字されたものが返却される。

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このように、合計で2ポンド(ホントにお試し程度だが・・・)を賭けたことが印字されて、この控え用紙が戻される(なので今回の画像はモノクロの用紙になっている。元の用紙はカラフルだ)

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で、この試合ではマタがゴールを最初に決めることをひたすら祈りつつ、結果的に予想は外れたが、その後ロンドンに戻って観戦したスパーズ×WBAの試合で、1-0のスコア予想が当たり、試合直後に控え用紙を持って窓口にいったら7ポンドをゲットした。

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▲ありがとう、変なトリ。

試合そのものを楽しむと同時に、賭けの要素が入ることで試合動向がさらにスリリングに感じられるので、イングランドサッカー観戦の際は、気軽にブックメーカーを楽しむのもいいかもしれない。

ちなみにイギリスの街中にはいたるところにブックメーカー各社のお店があって、この旅ではじめてそういった店にも入ってみたのだが、イギリスではどうやら平日でも一日中どこかでドッグレースやら競馬やら、ありとあらゆるものが行われていて、それについて常に賭けることが可能になっている。で、店内に設置されたいくつものテレビ画面を見ながら、予想を立てたりして遊ぶことができる。もちろん店内には、次の週末に行われるサッカーの試合にむけた投票用紙もたくさん置かれている。

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ともあれ、店内に入って、別に賭けに参加しなくても、「単に店内でドッグレース中継を観ながらボーッとできる」という場所なので、ひるがえってこれは「人との待ち合わせや、時間つぶしに最適な場所」であることが今回分かった。特にこのときの旅は真冬の寒い時期で、ときおり友人たちと待ち合わせをする機会もあったのだが、近所にあるブックメーカーの店を見つけてそこに入って、寒さをしのがせてもらった。旅行者としてはそういう使い方ができる場所があるのはありがたいのである。

というわけで、今後イギリスを旅するときには、ブックメーカーで賭ける楽しみが増えたのである。

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2013年4月 1日

サッカー文化と「政治的なるもの」とのマッチアップのなかで生きること:『アナキストサッカーマニュアル』を読んで

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『アナキストサッカーマニュアル:スタジアムに歓声を、革命にサッカーを』
ガブリエル・クーン著、甘糟智子・訳、レイジ・フットボール・コレクティブ・協力 現代企画室・刊

この数週間、この本について何をどう説明して書こうかと、あれこれと思索してみたのだが、タイトルに「マニュアル」とあって、それはつまり網羅的な情報を伝えていこうという意図のもとで書かれた本ゆえに、全体的にこれだ、という説明が難しいことを感じている。

この本はまさに文字通りの「アクティビスト」、つまり政治・社会運動の文脈において考察されていくサッカー本である。このブログで私が「フットボール・アクティビスト」と名乗ってはいるものの、このような本の前においては、まったくアクティビストのアの字にも至っていないわけだが・・・。

それでもなお、まずはこの本の内容について、自分なりのコトバで一文でまとめてみると、

「タイトルに『アナキスト』って書いてあるが、実際にはこの本の著者は、左サイドに張り付いてプレーをするのではなく、できるだけ中盤の真ん中にポジションをとり、巧みなプレーで『政治とサッカー』をめぐる世界中の多彩な出来事をパス出ししてくれる好著である」

ということだ。決してこれは、左派政治運動の極端な人による極端な物言いで埋め尽くされている本ではない(と、少なくとも私はそう受け止めている)。
サッカーのボランチのように、非常にバランスを意識したポジショニングで、著者が誠実に、「サッカーと政治」を語ろうとしている努力が伝わってきて、いままで読んだサッカー本のなかでも際だって特別な位置を占めそうな予感がある。

つまりは、「パスの受け手(読者)」である我々の読み方にかかってくる。
それゆえ、「フットボール的」な書籍であった。

この本を日本語で読めるようにしてくれたことに最大限の感謝を示したい。

で、

正直なところ、私はこの本を読んで、どうしていいかわからないぐらい「ヤバい、ヤバいぞ」という気分でいる。
その「ヤバい」という感覚は何かというと、「知らないこと、考えが至っていないことが、まだまだたくさんありすぎる」ことへの焦燥感だ。そこを刺激してくれる本なのである。

「反人種差別ワールドカップ」、「オルタナティブ・ワールドカップ」、「金の警棒賞(最も暴力的な警備を行うクラブに与えられる)」のこととか、あとサッカー文化におけるセクシャル・マイノリティの運動がこれほど活発になっていることとか、今までまったく知らなかったことがたくさん紹介されている。

さらにいうと、伝統的な政治的議論だと、「サッカーは大衆のためのアヘンであり、政治意識を失わせるので害のあるスポーツだ」と言われてきたことが、そういう方向ではなく、「異なる立場の人びとを結びつけ、連帯させるエネルギーを有する、世界で最も愛されているツール」のようにサッカーを捉えて、その可能性や面白さをいかに活用していくかということに向かっていくのであれば、ラディカルな政治意識をもったまま、サッカーを応援することに矛盾を感じなくて済むわけで、そしてそういうバランス感覚でなされている実践がすでに世界のあちこちで試みられていて、それは(個人的にも)重要な示唆に富んだヒントをもたらしてくれる。

「サッカーを『大衆のアヘン』や資本家たちの楽園でしかないとみなしたり、ナショナリズムや派閥心を育む反動的な温床だとみなすのは短絡的だ。サッカーには、直接民主主義や連帯、それから忘れてはならないのは、楽しさといったことに基づくコミュニティの形成と確立を促進する価値観が生来的に備わっている」(p.322)

「理想的な状況下であれば、サッカーは個人の自由と社会的責任の結合を体験する、そして実験する、完全な環境である。その上、社会と同様、チームが成功するためには異なるスキルを持った人間が協力し合わなければならない。マラドーナばかりが10人いてもW杯で優勝はできないだろう。マラドーナが輝くためには、彼が出来ないたくさんの仕事を他のチームメートがやらなければならない。堅固なディフェンスラインを敷き、ルーズボールを追い、相手をタックルし、頭で競り勝ち(『神の手』は使わずに)といった具合だ。『名もない』チームがスター満載のチームを倒してきた例がサッカーの歴史に多いのは、選手たちが自分たちの能力を、チームとして最大限発揮したからだ。サッカーは個人の才能を、社会的に最も有益となる形で結集させることを人びとに教えてくれる」(p.326)


というわけで、今後もできるかぎり再読して、気合いを入れてこの本に書かれている情報を自分でもフォローしていきたい。もし可能であれば、この本をもとに、そう、まさにこの本とピッチ上でパス交換をするがごとく、自分なりにZine冊子のようなかたちで、この本から得られたものを別の形にして自分なりに表現・発信していけたらいいなと考えているし、そしてまたこの本の帯に書かれている言葉を借りれば「ラジカル・フットボーリズム」とはそういう態度こそが求められていると思う。そうさせるだけのエネルギーと、好奇心の高揚と、ちょっとした勇気をもたらしてくれたこの本に、そしてサッカーそのものにも、感謝したくなる。

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