フリマでクリスタル・パレスFCのアウェイユニフォームに出会ったときの話
とあるフリーマーケットをフラフラと歩いていたら、あるブースでたくさんの服が売られているなかで、1枚だけサッカーユニフォームが置いてあって、なぜか、どういうわけか、それはイングランド・チャンピオンシップリーグ(2部)のクリスタル・パレスFCの昔のアウェイ・ユニフォームだった。
「ぱ、パレス!?」
最初はその非日常感に動揺し、手に取らずに中央のエンブレムだけを確認して「あぁ、クリスタル・パレスか・・・」と思って、値段だけチラッと確認してそのまま通り過ぎたのだが、グルグルとブースを回るうちに、これはやはりちゃんと話を聞いておくべきだろうと思い、再びそのブースに戻って、売り手のかたと話をしてみた。
するとその人は、当時このクラブがプレミアリーグにいたころ(つまり90年代中頃ぐらい)イギリスに住んでいたそうで、特にロンドン
のあちこちのクラブチームを訪ね歩いていた、とのこと。まさに私と同じように、ロンドンのフットボール・カルチャーに惚れ込んだ人のようで、あちこちでユニフォームを買い集めてきたけどいっぱいになったので少しずつ在庫を処分しようと思っているとのこと。
その話を聞いた時点で私はこの人からこのユニフォームを買うことに決めた。たたまれていたユニフォームを手に取って広げてみたら、エンブレムの下に「TDK」のロゴが現れて、ますますグッときた。
私もはじめてロンドンにいったときにクリスタル・パレスのスタジアム「セルハースト・パーク」を訪れていたわけだが、この日常生活のなかで「セルハースト・パーク」というコトバを発する日が訪れることになろうとは。
そしてさらに驚くべきことに、聞けばその人はチェルシーのサポーターだった!
アブラモビッチがやってくる前の、あの「バブリーかつ多国籍、でも勝てない」時代から、この人もチェルシーのファンになったそうで、「チェルシー好きな人が日本ではなかなか見当たらないですよね」と、まるでお互いに宇宙空間で知的生命体を発見したかのような気分になっていた。
詳しくは割愛するけれども、その人からはつぎつぎと興味深いチェルシーな話を聞くことができて、私はこの日ここに来て本当によかったと思った。クリスタル・パレス、ありがとう!
それにしてもこの90年代あたりのサッカーユニフォームが個人的には総じて好きである。テカテカした素材に、透かし彫りみたいな処理でデザインされているのが多く、ちょっとダボダボとした着心地がいい。最近のユニフォームは機能性を追求しすぎているのか、やたらピチピチ・ムチムチした感じで、体格が良くないと着られないデザインばかりでつらいのである。
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