Jリーグに取り込みたい「ライト層」を考えるうえで、自分が見落としていた人びと
いろいろあって結局東アジア選手権もあまりじっくり観られなかったが、Jリーグ選抜チームが結果を残したことプラス、ケガ人が出なかったことというのは最良の結果だった。
んで、
一週間前の豊田スタジアムでの余韻から未だに抜け出せていない感じ。
強烈な感覚にやられると、しばらくはずっとその状態にやられっぱなしな気分。
で、時間がたつと「もっとこうすればよかった」という反省点がでてくるのだけど、そこの考察を続けていくうちに、よくJリーグの観客増員を考えるうえで出てくる「いかに新規の客、ライト層を取り込むか」っていう話のなかで、自分が見落としていた「層」があることに気づいた。
それは、会場のアルバイトスタッフさんたちだ。
きっかけは、私がピクシーのお面をつけてスタジアム内をいろいろなお客さんとハイタッチとかしながら歩き続けたなかで、「実は会場のスタッフさんや警備の人たちとも、こういうお面をつけていると楽しい時間が過ごせやすい」ということにはじめて気づいたことにある。自分がピクシーを演じていた影響もあるのだが、ホームスタジアムでの運営に暑いなか尽力してくれている若い学生バイトさんたちをみると、拍手のポーズをしたり、やたら親指を立てたりしたくなったわけである(そしてスタッフさんも警備のお兄さんも、みんな私に対しては笑顔で返してくれた)。
スタジアムの会場運営を補佐する人(ボランティアさんであることも多いが)は、イベントスタッフのアルバイト学生さんが多いわけだ。サッカーに限らずライヴ会場とかいろいろな現場へ派遣されて、汗まみれのライブ客や騒ぎたがるサッカーサポーター、そして変なお面つけたオッサンの相手などもし続けないといけないわけだ。
彼ら彼女らは、サッカーは好きじゃないかもしれない。でも「サッカーの現場でバイトをしている」という時点で、もうその時点でJリーグのお客さんに数センチ、その片足をふみこんでいるとも考えられる。そして誰だって、アルバイトをしながらも、お金だけではない何かプラスアルファのもの、つまり充実感だったり良い想い出だったりがもたらされると、ポジティブな印象をもってその人の人生の記憶に刻み込まれたりするわけだ。
なので私は、今さらながら気づいた次第だ。
「サッカーの会場で、運営のために働いているスタッフさんたちにも、『サッカーって応援すると楽しそう』って思ってもらえたら、その人達がいつかスタジアムにきてサッカーを、Jリーグを応援してくれるかもしれない」
ゴミを回収してくれるあのアルバイトさんたちにも笑顔で感謝を示したり、ねぎらったり、ノリでハイタッチしたり、とにかく何でもいいから、お互いがサッカースタジアムで素敵な時間が過ごせるように、ちょっとでも僕らが気を遣ってふるまえば、それが将来的にはJリーグの発展につながるかもしれない。
僕らはついつい「どうやったら新規層をJリーグに取り込めるか」という議論をするとき、「来ない人をどうやって来させるか」ばかり考えてしまうし、果てはJリーグのトップの議論で「テレビ中継の露出を増やすために2ステージ制を」とかいう意味の分からない暴論を考えることしかできていなかったりするが・・・いるんだよ、新規層になりかけの人がたくさん、毎試合どこのスタジアムでも、すごく身近なところで!!
と、(いつものように)偉そうな結論になるのだが、今回の豊田スタジアムで、お面をつけながら体験したことのひとつの成果として、私はそのことをアッピールしたい気分でいる。
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