今後、代表戦でのイエローカードは「ポイント失効」という異名で呼ばれるのかもしれないと思った夜
結局自宅で2画面にしてH組グループステージ最終節を観た・・・とはいえ、ほとんど寝てしまっていた。気づいたときにはなんだかよく分からなかったが(フェアプレーポイントなんて知らなかったし、もし知ってたらイエローカードが出るたびに『ポイント失効!』ってみんなツイートするんじゃないか? そして今後おそらく、日本でそういうつぶやきが多くなるのではないだろうか)、日本が決勝トーナメント進出を決めたとのことで、ひとまずハリルも祝福。
日本の後半の「ボール回し」がけっこう批判を受けているようで、私としては、そこまでプリプリしなくても、という気分である。
最近つくづく、国際大会というのは「結果を楽しむもの」としておいて、そして「サッカーの内容を楽しむ」のは、各国の日頃のリーグ戦のなかにあるものだと私は感じるようになった。だからいくら攻めずに時間かせぎをしようとも(とはいえセネガルが同点にするかもしれない不安はあったわけで、完全にギャンブル采配だったが)、それはそれで結果オーライであればすべてよし、である。
だからこそ今まさに必要なのは「代表の試合ほどの格式はなくても、サッカーの面白さが凝縮されている国内リーグを観たら面白いぞ、日本にはJリーグがあるぞ」というメッセージだと思う。
ちょうどサガン鳥栖のフェルナンド・トーレス師匠獲得決定的のニュースが来たけど、これはタイミングとしたら日本代表がW杯で敗退した(あるいは優勝した)あとにしてほしかったなぁ。
つまらない時間稼ぎのボール回しが評判悪いのは、一見するとそれが攻める姿勢を見せていない消極的なものと思われるからであろう。でもサッカーはその仕組みとして、後ろ向きになろうとも結局は「攻めの一部のプロセス」であることからは逃れられていないはずで、守り通してもなお、それは「攻めていることの一部」だと捉えることが可能である。どの方向から世界を捉えるかで、そのおかれた状況が変わっていくことがサッカーの(そしてこの世のあらゆる事象の)不思議で美しい魅力のひとつであるはずだ。
「ポゼッション率」という指標が、なおさらそういう本質を見えにくくさせているような気がする。ポゼッションを高めた方が勝つ確率が高まるなんてことは絶対にないことぐらい、サッカーファンなら誰しもが実感できているはずなのだ。ボールは「単なる目印」でしかなくて、本当に大事なのはボールをとりまくすべての世界の流れであり動きであり、22人の立ち位置だ。
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日本とベルギーの試合の前に、ベスト8に上がった場合の対戦相手となるブラジルとメキシコが対戦する。でももしかしたらメキシコが勝つかも知れないし、そうなったときに日本的には「ロンドン五輪の準決勝のリベンジ」というドラマが遠くに浮かび上がってくるだろう。そこへ、ある意味では「W杯因縁の相手」であるベルギー代表が立ちはだかるというのもストーリーとしては悪くない。
あとプレミアリーグ好きの日本人チェルシーファンの目線でいえば、アザール、クルトワ(そしてデブライネやルカク)を擁するベルギーとガチで対戦できることは実に嬉しい出来事であり、そして反対側のトーナメントの山・・・いくぶん簡単そうに見える山・・・にベルギーを抑えて見事G組1位なんかになっちゃったイングランド代表が入ったことにも微笑を浮かべてしまいたくなる・・・「ひょっとしてイングランド、今回は決勝行けるんちゃうの?」みたいな・・・あくまで夢想、として(笑)
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