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2020年3月20日

こういうときに備える意味でも、Jリーグの「歴史」を共有できる機会を創出できないだろうか

 コロナウイルスの関連で世界中のサッカーも影響を受け、Jリーグの第2節以降やルヴァン杯も延期になっている。

 こういう事態に備えておくという意味でも、株式会社Jリーグ(今年からいろいろ関連企業が再編されたのでこの呼び方で間違っていないはず)は、多様な世代のファンに、たまには過去を振り返る時間を提供すべく、それぞれのクラブにとっての歴史を語り継いでもらえるような仕掛けを積極的に展開していくことも自らの使命として検討してほしいと常々思っている。
 たとえば過去の試合映像のデータを、何らかの手段でファンが気軽に共有できる仕組みがあればと妄想する。そうでなくてもDAZNというパートナーがいる今であれば、過去の試合をふりかえるような番組づくりのために投資することもできよう。そうやってコンテンツさえ届けば、あとは個々のサポーターがそれぞれに創意工夫でもって有効活用していく。
 
 イングランドで特徴的なのは、試合当日にあちこちで販売されるマッチデープログラムに必ずといっていいほど大昔の試合やレジェンド選手の記事が混ざっている。イギリス人は「統計記録好き」と言われているが、それゆえになおさら過去からさかのぼる記録へのこだわりが顔を見せるのか、やはり100年以上もサッカーをやり続けているとネタには困らないわけである。どこのクラブでもプログラムは一冊の分量がとても多くて、よく毎試合こんなに書くことがあるよなと感心するが、その記述の分厚さが歴史的な記憶を語り継ぐためのツールとなっていて(そしてサポーターは家でそれらを保管しているわけで)、こうして次の世代へと過去の名勝負は伝承されていき、絶対に負けられないライバルへの執念もひきつがれていく。
 しかしJリーグだってよく考えたらもう27年、四半世紀以上もやっているのだ。地域づくりという観点で始まったJリーグは、人々の「空間的つながり」を拡げていくことに成功していったわけだが、それに加えて、これからは過去から未来という「時間的なつながり」を構築していくことが求められる段階になっているのではないかと思う。記憶に埋もれた名勝負・ファインプレーの数々を掘り起こす作業は、今のような「忍耐が求められるとき」にこそ、当時の映像を囲んでじっくりと共有できれば愉しいはずだ。

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