なでしこリーグ

2017年12月31日

横断幕と暮らす日々(その5)

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皇后戦2回戦は福井県の丸岡で行われることが決まっていて、湯郷ベルはINAC神戸と対戦することとなった。

今回は一人で前日のあいだに福井に向かった。夜にフィオリオ氏とMさんと現地で合流し、どこかで会食することになった。

あまりこだわりなく福井駅ちかくのビジネスホテルを適当に予約していたのだが、そこに歩いていく途中、大通りに「ホテルフジタ」という名前の大きいホテルがあることを知り、私は悔しくなった。もし知っていたらこっちを選ぶべきであった。見た目や立地で想像するに今回泊まるホテルよりもかなり高そうではあるが、それでもやはり意地でもホテルフジタをチョイスすべきだった。
もはやネタでしかないのだが、ネタにならない追っかけなんてありえるだろうか。いや、あるまい。

「しまったなぁ」と苦笑しつつ、ホテルフジタのある大通りから路地に曲がり、昼間は誰も歩いていない飲み屋街のようなところに入り、自分が泊まるホテルの並ぶ通りに出た。

そこで出会った光景がこれだった。

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「!!!」


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「のんちゃん」!?(笑)

ひとりその場で静かに笑い声をあげながら(←気持ち悪かったと思う)ホテルの前を通り過ぎ、私はこの小料理屋の前にたたずみ、一通り写真を撮って、完全に自己満足ではあるが、心の中でガッツポーズをしつつ、ホテルへチェックインした。

 

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そしてすみやかに「のんちゃん」の写真をメールでフィオリオ氏に送って、この奇跡的な巡り合わせについて報告した。そうしてやがて福井駅でフィオリオ氏らと合流したとき、フィオリオ氏は今日の宴席を「のんちゃん」で行うことを提案してくれた。

私はお酒をたしなむ趣味がなく、こういうときじゃないとなかなか一人では小料理店や居酒屋には入れないので、この提案はありがたかった。

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お店を切り盛りしているのは日本海の魚を黙々とさばく大将と、その奥さんとおぼしき組み合わせ。テレビではプロ野球の日本シリーズ。期待通りの雰囲気。

そして結論からいうと、酒好きのフィオリオ氏がいうには、この「のんちゃん」は今後も福井に来たときはぜひ再訪したいと絶賛するぐらい、非常に良い料理とお酒が楽しめるお店であったのだった。

さすが、のんちゃん!!
勝手に誇らしくなる。

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↑お通しにウニが。これだけで充分満足できた。

「のんちゃん」というお店で、のんちゃんの活躍を期待しつつ、ベルをめぐる様々な話をし尽くして、満足感のうちに店を出るときに、唯一「期待と違った」ことがあったとすれば、それは「のんちゃん」という店名の由来だった。

「のんちゃん」は、奥さんやお嬢さんとかのお名前ではなく、

大将のニックネームだとのこと。

 「このおじさんが、のんちゃん・・・」

 や、まぁ、それもアリなんだが(笑)。

 奥さんも、

「さっきからお客さんたちが『のんちゃん、のんちゃん』って言うので・・・」

と、相手もいろいろと我々のトークが気になっていたご様子(笑)。

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ともあれ、皆さま福井にお越しの際はぜひ「のんちゃん」へ

そしてまた結論から述べると、この福井遠征において数少ないポジティブな想い出がこの「のんちゃん」での夜だったわけで、翌朝向かった丸岡スポーツランドサッカー場において、のんちゃんも先発した湯郷ベルは0―5でINAC神戸に大敗した。

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特に最初の失点が、「あれ? 入ってないんじゃないの!?」と観る者を動揺させるような不思議なゴールであり、目の前でそれを見ていたベルの選手たちにとってはおおいに動揺をもたらすものだったであろう。それゆえに非常に難しい入り方を求められた試合となった。その影響が前半のあいだ重たい影となりつづけて5失点につながった感じであった。後半だけをみればスコアレスで耐え忍んだわけで、なんとも最初の1点目が悔やまれる試合であった。

そして(前回の大嵐の五色台の試合を思うとなおさらに感慨深いことに)久しぶりにのんちゃんのプレーがフルタイム観られたことに一定の満足感があったものの、出待ちをしながら「あぁ、また負け試合の後に会うことになるなぁ」と、そのことばかりが気になってしまっていた。

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真剣に闘ったぶん、負けた試合・・・ましてやこの日のような徹底的な敗戦を喫したあとに、笑顔をつくってファンに応対できるような気分ではないし、その心情が素直に表に出てしまうのもまた彼女の真摯な人柄を映し出していると思う。

なので言葉をかけるのもいろいろと悩んだが、おつかれさまでした、身体気をつけてください、ということだけを述べて差し入れを渡した。
これで福井の話は終わり。

オチとしては・・・「のんちゃん」の箸袋に、明日本人に会ったらサインをもらうと意気込んでいたのは、きっと梅酒を飲み過ぎていたから・・・としておこう。

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(というわけで来年もこのブログをよろしくおねがいします。)

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2017年12月14日

横断幕と暮らす日々(その4)

車の外は大雨。風が強まってきた。

十月最後の日曜日、朝から淡路島の五色台にきていた。

スマホのアプリで雨雲レーダーをみる。真っ赤な雨雲がやってきている。

台風が近づいてきている。




こんな日にやるのか、試合。

湯郷ベルは皇后杯の一回戦を迎えていた。

この日までの展開を説明すると、ベルはオルカ鴨川を津山で迎え勝ち点3をもぎとった。ただし藤田のぞみはベンチ入りしなかった。
(さらにいうとこの日の個人的ハイライトは、ホームゲーム恒例の選手からのサインボールの投げ入れであった。偶然にも藤田のぞみが放ったボールが私の目の前にうまく飛んできて、まさか来るまいと油断してデジカメなんかを手にしていた私は見事に取り損ね、あえなく前方の人に渡ってしまったことだった)

リーグ最終戦は勝つか引き分けで2部リーグの残留が決まるという試合となり、相手は同じ岡山の吉備国際大学シャルム。そしてこういう日に限って私は仕事で行けず、そしてこういう日に限って後半から藤田のぞみが久しぶりに試合に出たようで、その姿を見届けたかったと、この日行けなかったことを悔やんでいた。この試合にベルは勝ち、なんとか無事に残留を果たしたので、現地にいるであろうサポーターの方々の安心した様子を想像していた。

そうして3週ほど空いて、今度は皇后杯に向けての戦いがはじまった。初戦は宮城県の聖和学園高校との試合となり、台風の襲来と完全にマッチアップしてしまい、それでもこの女子サッカーの業界は、当然のように日程を消化するべく、試合が行われるに至った。9月に来たばかりの五色台は、あの日とはうって変わって暴風雨が吹きすさぶ、寒く冷たい場所となっていた。

例によってM・フィオリオ氏の運転により朝早く現場に到着した。ひどくなる雨をただ眺め、横断幕の掲出が行われるまでは一歩も車の外に出るつもりはなかった。
ただフィオリオ氏は横断幕の責任者でもあるので、いまの状況やこれからの予定を確認するためにレインコートに着替えて競技場の事務所のほうへ向かって行った。私は車内に残り、グッタリとなっていて眠りかけていた。駐車場にはちらほらとサポーターの乗る車が増えてきて、例の「アンチ銀河系おじさん」も車から出てレインコート姿で事務所のほうへ歩いていくのが見えた。やがてベルの選手を乗せたバスが到着したこともうかがえた。

 申し訳ないがこの豪雨ではギリギリまで車内に留まっていたかった。ボンネットに跳ねる雨音は心地よいけれども、ワイパーが止まっているせいもあり、窓ガラスの向こうの景色には、このあとここでサッカーが行われることが非現実的なことのように思わされる。

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 すると選手バスのお迎えから戻ってきたフィオリオ氏からの報告。











「のんちゃんが、来てない!!」


 うわははははははははは。


 笑うしかない。

 ていうか、もう、この状況慣れた(笑)

 いやはや。




 ますます車の外に出る意欲を失っていったわけだが、前回のこの五色台でもそうだったように、のんちゃんがいないからといって「フジタノゾミ横断幕」を出さないわけにもいかない。私がここに来ているのは横断幕を掲げるためである。開き直り、レインポンチョを取りだして、けたたましい雨の音が続く世界に突っ込んでいく。

 メインスタンドの屋根部分から数名で手分けして横断幕の束を手に持って、さっそく水浸しになっている泥だらけのゴール裏にたどり着く。横断幕を地面に置くわけにもいかないが、幸いゴール裏に手すりがあったのでひとまずそこにひっかけて、1枚ずつ金網に寄せてロープでくくっていくことになった。

 しかし、突風にあおられて作業がまったくスムーズにいかない。横殴りの暴風雨、そして手元の冷たさがさらにロープの扱いを難しくしていく。

 笑える状況でもあり、必死でもあり、この状況がなんだかだんだん「軍事訓練か!?」とすら思えてきた。容赦なく風、風、風にあおられ、土砂降りの雨、雨、雨に打ち付けられ、そして地面はどこまでもグチャグチャ。それでも急いですべての横断幕を金網に縛り付けていく。

 最もつらいのは、大切な横断幕がさっそく雨水にさらされていくことだ。試合のあと持って帰ってすぐ乾かさないといけないことも思うと、仕事が増えることの気の重さが、雨水を含んだぶんだけのしかかってくる。

 フジタノゾミ横断幕もサポーターのみなさんの協力を得て無事に掲示。やむことのない雨のなか、レインポンチョを着込んだ状態から苦労してスマホを取り出して写真に収める。

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 そうしてメインスタンドのわずかな「屋根ありゾーン」に戻る。とはいえ横殴りの風雨はすべての場所に入り込んでくる。その狭いエリアのなかに立ち入り禁止コーンがおかれ、そのなかで選手たちがアップをしていた。そのすぐ脇に我々もたたずみ、このひどい天候についての印象を語り合ったり、選手のアップの様子を見守っていたりするのだが、あまりにも至近距離でアップをしていると、真正面で向き合うのも気が引けるため、サポーターたちも背を向けていたりする。

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 ピッチ内ウォームアップを経て試合がはじまるが、雨風がさらに激しくなり、もはやこれはボールを扱うことのできる環境ではなかった。そうなるともはやサッカーというより気持ちの勝負みたいなところであり、高校生相手に激しく当たってボールを奪い取り、ゴールに襲いかかるベルの姿があった。しかし水浸しのピッチなのでボールが思うように動かせない。もどかしいなか先制点をあげて、そのまま前半終了。

 しかし後半になるとなぜか押し込まれる時間帯が多くなり、そうこうしているうちに失点。そうなるとこの状況下では、なでしこリーグのチームであろうが高校生のチームであろうが、ボールがまともに動かない以上、完全に五分五分の分からない試合になっていく。
 そして嵐はやむことなく、ピッチの上も観客席も等しく風雨は打ち付け、私は人生でこれほどまでに「もう早く試合終わってくれ」と思ったことはない。この状況で試合をやることはあり得ないと本気で思いながら、「ひょっとしたらこの試合は落とすかもしれない」と感じていた・・・が、その後セットプレーからの展開で立て続けに2点を入れ、なんとか自力の差をみせて決着をつけた。暴風雨にむかってガッツポーズをともにした周囲のサポーターたちの安堵感たるや!

 聖和学園の選手たちへのエール交換などが行われ、それぞれの健闘をたたえつつ。ただ今日だけはこの時間をともにした観客席すべての人に、本当にお疲れさまと言いたかった。何がここで行われていて、どうして我々はここにたたずみ続けたのだろうか・・・(そして、のんちゃんはいない 笑)そういう放心状態だけが残った感じ。

(そして狂気の沙汰はさらに続き、雨で泥沼のようになったピッチが休まる間もなく、このあと第二試合でバニーズ京都SC対ニッパツ横浜FCシーガルズの試合が行われたのであった・・・)

 片づけも早々に、「では次は福井で!」といって各々が帰る。次はINAC神戸との試合が決まった・・・福井県で。

(つづく)

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2017年10月28日

横断幕と暮らす日々(その3)

 岡山にあるサッカークラブを応援しにいくということは、京都在住の自分にとって「ホームもアウェイもぜんぶアウェイ」みたいな距離感を動くことになる。そうして「毎週末が小旅行」みたいな生活感覚になっていく。

 そんななか次の試合はスペランツァ高槻との試合、会場はJ-GREEN堺。前から行ってみたかったナショナル・トレーニングセンターであり、もはや関西にあることにより電車とバスで行けるということだけで、ものすごく近所に思える。

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 しばらく何も情報がない状況だったが、数日前に藤田のぞみはチームの練習に合流しているとの知らせを受けて安心し、この日を迎えた。ケガであったのならばこの日の試合に出場できるとも思えず、そもそも堺にも来ないだろうと思いつつJ-GREEN堺にくると、チームに帯同して、練習を見守っているのんちゃんの姿を確認することができた。彼女はちゃんとチームとともに生きている、もはやその状況を確認するだけで十分だった。そして彼女が熱心に練習を見守るのと同様、これからの2時間はピッチの上の選手たちに集中し、良い試合になることを祈るのみだった。

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 そして見慣れた顔が客席に集まっていて、皆がそれぞれ自分なりのスタンスで試合を見守っている状況にも慣れつつあった。いつも私は友人のフィオリオ氏、そしてMさんとぼにたさんとであーだこーだ言いながら試合を観ているエリアに加えていただいており、そしてその近くを試合中でもウロウロしながら声援を送る「アンチ銀河系」と呼ばれるおじさんがいて、この人の軽妙な言動にフィオリオ氏らから皮肉まじりのキビしめなツッコミを入れられていたり、それでも負けじと何かにつけてからんできたりする様子をみるのも、このごろは楽しく感じられるようになった(とはいえここで具体的に事例をあげられるほどに、コアなサポーター同士が繰り出す話の中身を理解できていないことは当然多いわけだが)。

 話しかけてくる会話の内容はうまく飲み込めなくても、いつも陽気な気分であることだけは分かるこの「アンチ銀河系」おじさんは、ハリマアルビオンと湯郷ベルの両方のサポーターとして活動しているとのこと。ユニフォームの背中には背番号ではなく赤いプリント文字で「現場が1番 選手が1番」とゴシック体で力強く書かれており、そうした想いを主張する背中は選手たちのサインで埋め尽くされている。しかし「Aが1番、Bが1番」だとどちらが1番か分からないので論理的には破綻しているのだが、そういうことをいちいち気にしていたら、毎試合「現場」に現れて声援を送り続けることなんてできないのだろうと、むりやり自分を納得させている。

 

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 試合のほうは、積極的に前からプレスをかけにいく湯郷ベルが試合のペースを握り、いい時間帯をたくさん演出して3ー1で勝った(それはあたかも、何度冷たくあしらわれても果敢にいろんなネタでからんでこようとするアンチ銀河系おじさんの不屈のメンタリティを、この日のベルの選手たちが見習ったかのごとく粘り強いプレッシングを通して体現していた・・・や、ウソだけど)。負けたスペランツァはチャレンジリーグへの降格という憂き目にあってしまったが、湯郷にしろ高槻にしろ、厳しい台所事情がそのまま順位に反映されているようにも思える。

 

 そんなわけで、ひさしぶりの勝利にベル側の出待ちの現場も和やかな感じになっていて、乗るはずのバスの周辺では、もはやどこに選手がいてどこに親類がいてどこにサポーターがいるのかよくわからない状況でそこかしこに談笑の輪が広がっていて、なんだかハートフルな初秋の夜だった。そんななか私も無事にのんちゃんにお目にかかれて、この2試合ずっと渡せなかった差し入れを手渡すことができた。

 のんちゃんが不在だったこの2試合のうちに、もし早めに渡せるのであれば渡したかったものがこのときの紙袋のなかに別途入っていて、それが『旅の指さし会話帳 ブラジル』だった。というのもこの夏にブラジル人のフェフェという新加入選手がチームに合流したのである。監督の亘さんは南米生活が長いのでコミュニケーションはすぐ取れるのだろうけど(彼女のために通訳がつくような余裕はクラブにはないとも思えるし)、それでも選手間だけでフェフェとコミュニケーションを深めていくことが、低迷状態をはやく脱したいチームとしても喫緊の課題だと思えたので、我らが副キャプテンののんちゃんにこの本をぜひ渡したかったのである(そして、正式には藤田のぞみにとってこれが初めての外国人選手のチームメートとなるはずなので、そのことも含めて)。

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 類似書はたくさんあるものの、この「指さし会話帳」のシリーズは実によくできていて、手書きの文字やイラストの味わいがファニーで、使い勝手の良さと親しみやすいポップさが絶妙に組み合わさっている良書であることを知っていたので、この「ブラジル編」を差し入れのなかに入れようと思い立ったのだ。こういうのがあれば、今シーズン総ざらいにリセットされて始まって、なんとかチーム内の関係性をいいものに構築しようと苦慮してきた(と伺える)ベルの選手たちで、今度はポルトガル語になじんでフェフェとの関係性をさらに深めていってもらえたらという期待も込めさせていただいた。

(サッカー関係者必読の漫画『ジャイアントキリング』でもETUのメンバーでは1人だけ外国人選手としてブラジル人のガブリエルがシーズン途中から加わるが、なんとなくその感じも想起させる)

 

まあ、外国語の会話帳を差し入れにすることについては冒険心半分と、ちょっと恐縮する気分が半分ぐらいあった。でもそうやって、やや変わった角度から選手を応援していくことを探求してみたいと思うし、だからこそカタカナの横断幕だって作りたくなる。

 

というわけで、当日の現場で「ぜひこれを活用して!」と渡した紙袋の中にある『指さし会話帳』のことを述べたら、袋の中にある本を確認したのんちゃんは、きょとんとした表情で、たまたま近くにいたフェフェを指さして無言で微笑。

 

 いま思うと、本の題名が『指さし』だから、フェフェを指さしたのだろうか!? ・・・そのことにツッコミを入れるべきだったかと、いまはとても悔やんでいる。

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2017年9月28日

横断幕と暮らす日々(その2)

「カタカナのやつですよね?」

このセリフを何度もアタマのなかでリフレインさせつつ日常生活を過ごし、どうにか今後の試合に合わせて動けるように日程調整をしていった。次の試合は6日後の9月9日、淡路島の五色台運動公園「アスパ五色」でのハリマアルビオンとの一戦だった。どう考えてもクルマでないと行きにくい場所で、毎度のことながらフィオリオ氏の運転にお世話になる。

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 明石海峡大橋をわたり、海の青さを心地よく眺めながら、最後は高台にたどり着き、いくつかのグラウンドが併設されている運動公園についた。

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 男子大学生と思われるサッカーの試合が遠くのグラウンドで行われていて、ホイッスルの音やかけ声以外は何も聞こえない、海辺の静かな競技場。

 そこへベルの選手を乗せたバスが到着した。熱心なサポーターがバスの脇に立って、降りてくる監督・選手たちに声をかけたり荷物の搬出のルーティンを見守っていた。私にはその距離感が落ち着かないので、そうした様子を遠くから眺めていた。

 

するとそれらが終わったあとに、サポーターさんやフィオリオ氏から

「のんちゃんが来ていない」

ということを知らされた。

 

 

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 ただ不思議なほどに、私はその知らせを冷静に受け止めていた気がする。きっとそれは、藤田のぞみを応援する者としての矜持みたいなもので、「そもそもプレーが観られること自体が奇跡」だと思っている部分があるからかもしれない。一度はすべてを諦めたことなのであって、こうして「応援できる機会」という可能性が残されているのであれば、そこにまずは全力で感謝するしかないのである。

 

 それ以上のくわしい情報がないので、そこについてはひたすら気がかりではあったが、気持ちを入れ替えて予定通り横断幕も張り、「ここにはいない選手」であっても、それはそれでひとつの応援なのであると自分に言い聞かせて、競技場の周りをぼんやり歩いてみたりして試合開始までの時間をすごした。

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 試合は先週の大敗の影響が心配されたが、気持ちの入ったプレーをみせて、スコアレスドローではあったが内容は格段によかった。

 

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 試合終了直前に、この日の観客数は323人とのアナウンスがあって、ちょうど一ヶ月前の自分はロンドンにいて、チェルシーFCのプレミアリーグ開幕戦を3万人を越える観客のひとりとして観ていたことに思い至った。しかし目の前で展開されているサッカーには、単純に100分の1という観客数の比率では語り得ない激しさとひたむきさがあって、プレミアリーグであろうがなでしこリーグ2部であろうが、私にはサッカーにおける「違い」がほとんど感じられなかったし、そのどちらも、決して解けない永遠の謎としての「サッカーはいかにして守り、そしてゴールを奪うか」を示しながら、そこにあると思った。

 

 そして一ヶ月前のスタンフォード・ブリッジで、私はそこにいない元キャプテンを讃えるバナーを掲げていて、そしていまは、ここに来るはずだったかもしれない藤田のぞみというフットボーラーのことを想いながら、彼女の名前がカタカナで書かれた横断幕を、淡路島の海辺の競技場のメインスタンドから遠目に眺めていたりする。

 

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 ちなみにこの試合のあと、フィオリオ氏らは徳島までクルマで出て一泊したのち、別ルートで帰るというので、私もそれにならって夜に徳島へ移動して一泊して、翌日の朝に自分は高速バスで関西に戻ることにした。すると自分が予約した徳島のビジネスホテルのすぐ目の前に「のぞみ病院」というのがあって、このオチはどうなんだ、となった。そんな一日。

 

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↑ホテルにて。J-SPORTSオンデマンドでチェルシー×レスターの生中継が観られてよかった。

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 果たして次の試合、津山でのホームゲームには彼女は戻ってくるのだろうか。そのことばかりが気がかりだった。これがJリーグであれば、ケガ人情報などはすぐにオフィシャルの情報として発信されるが、このカテゴリーになるとなかなかそこは難しいようで、よりいっそうファンの不安をかきたてる。

 ましてや藤田のぞみの場合は「ケガによる離脱」と「それ以外の事情での離脱」の可能性をどうしても考えざるを得ないため、なおさら情報がない状況下では不安がつのる一方である。

 

 さらに憂慮すべき点は、この週末に向けて大きい台風がやってくることだった。なでしこリーグは日程消化を優先せざるを得ないので、あまり台風では中止にならないことが多い印象がある。

 

 来るかどうか分からない選手のために、台風に突っ込んでいく。

 来るかどうか分からない選手の横断幕を、暴風雨のなかで掲示しにいく(そしてずぶ濡れの横断幕を持って帰って、乾かす・・・)。

 こうしたことも、先に述べた「覚悟」のひとつであった。

 案の定、前日になって「明日の試合開始時間が台風の影響で15時から11時に変更になった」との連絡が入る。帰りは一人で高速バスに乗る予定だったので、いそいでチケットの払い戻しと新規予約に追われる。当日は朝5時にフィオリオ氏のクルマで拾ってもらい、津山市陸上競技場へ。まだ暗闇の残る高速道路に入ったとたんに、フィオリオ氏から「今日も来ないみたい」と教えてもらう。別にそれで私はあらためてショックを受けることもなく、やはり「矜持」に従ってその事実を受け入れた(と、カッコ良い感じに書きたいところだが、実際はクルマのなかでウダウダと我が身を笑い、八つ当たりをし、ボヤきまくっていたことをお伝えしておく)。

もはや横断幕を掲げるためだけに、台風の迫るスタジアムに向かっていく。酔狂のなせるワザ。それでも早朝の大阪にひろがる空模様は美しく感じられた。

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 津山市陸上競技場も初めてくる場所だった。そこに朝も早くから(台風がくる前にもかかわらず)湯郷ベルのサポーターたちは日本中どこでもいつも通り早めにやってきていて、もはやその姿勢には尊敬の念を覚える。そうして予定通り横断幕を張り出した。 

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 この日の対戦相手はリーグ優勝を狙っている日体大フィールズ。元なでしこジャパンの荒川がここで今プレーしており、随所で巧いボールキープをみせ、アグレッシヴに攻撃にからんでいた姿が印象に残る。そしてベルはここぞのところで惜しいミスが随所にみられて自ら試合を難しくしていった印象で、結果は0ー2で負け。今年まだ私はベルのゴールを観ていない。 

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 藤田のぞみがいない状態での二試合を観ているうちに、他のベルの選手たちの顔と名前と背番号にもだいぶなじんできて、なんだか「急に増えた親戚」のような感じで選手たちやサポーターのみなさんを見ている感じがしている。毎週末同じメンツで、場所を変えて顔を合わせているのだから、それは今の生活環境下で思えば、両親や姉たちよりもよく会っていることになる。

 そして忘れてはならないのは、監督はあの亘崇詞さんなのである。J-SPORTSで海外サッカーを観ている者として、応援せずにはいられない人であり(そういう意味でももっと早く現地で応援にくるべきだったのだが)、彼がいまこのクラブについてどう思っているのか、そこも強く興味をかきたてられるところである。

 

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↑台風で駅のコンビニも閉まる。

 ローテンションな気分になる試合ではあったが、この日良かったことといえば、試合のあいだ雨がほとんど降らなかったことである。横断幕も濡れずに済んだ。この日を見込んで事前にレインポンチョを買っていたが、使うこともなかったなー・・・と思いきや、最後の最後で自宅の最寄り駅に着いたときに、人生でもあまり記憶にない「いかにも台風らしい暴風雨」に見舞われ、結局そこでレインポンチョの出番となった。カバンのなかの横断幕を死守しつつ、そして心が折れないように何かを信じつつ、この週末の最後はずぶ濡れのポンチョ姿となった。 

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(つづく)たぶん。

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2017年9月20日

横断幕と暮らす日々(その1)

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 最後にビブスを身につけたのはいつだったか。

 もしかしたら2012年に出た職場のフットサル大会かもしれない。まさにあの年は藤田のぞみが主将を務めたヤングなでしこが日本開催のU-20W杯で3位に入る激闘を、解体前の国立競技場で観た年であり、そしてチェルシーが(思いがけず)欧州チャンピオンズリーグを制覇してクラブW杯で年末に来日までした(そしてコリンチャンスの熱狂的すぎるサポーターに圧倒された)年として、サッカーファンとしての自分のなかで今でも格別の一年であった。もう自分がサッカーを観ていく中であれ以上に盛り上がりっぱなしの一年は来ない気がしている(だって、チェルシーですよ・・・)。

 最後にビブスを身につけたのがそれぐらいだとすれば、自分はどちらかといえばビブスに縁のない人生を送っているはずなのだが、9月のある休日に、岡山のシティライトスタジアムで、グレーのビブスを着た私は湯郷ベル側のゴール裏で横断幕を張っていた。前回の記事で書いたとおり、藤田のぞみを応援するために初めての横断幕を作り、三木市の総合防災公園陸上競技場でデビューしてから、その後いくつかの試合は都合がつかず休み、この日2度目の掲示となったのである。

 ビブスを着用しているのは、会場前のタイミングで横断幕の設置作業を行うサポーターが中に入らせてもらうための識別のためであり、友人でありかつこのクラブの「横断幕掲示計画」を担当しているM・フィオリオ氏が人数をとりまとめて、代表して運営スタッフに申し出て、まとめてビブスを受け取ってきてくれたのである。

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 フィオリオ氏が担っている役割は横断幕の掲示プランを毎試合考えるだけではなく、様々なサポーターから託された数多くの横断幕を彼が預かっており、大きなバッグに詰め込んでは、クルマに乗せて奈良から毎試合、各地のスタジアムに駆けつけている(いつもは彼の車にお世話になって乗せてもらっているのだが、この日は岡山駅の近くということもあり、私は新幹線で来ていた)。

 この日の試合に先だって8月のあいだ私は数試合を欠席していたが、この重たそうなたくさんの横断幕を抱えている彼に、私の作った「フジタノゾミ横断幕」も預かってほしいとは頼みにくい・・・や、言うには言ってみたが、案の定「自分で持ってきなさい」と一蹴された。

 ゆえに、横断幕を作って応援するということは、少なくとも私にとっては「その試合の現場に(かつ、観客席の入場ゲート開場よりもだいぶ前の時間から)行かなければ掲げられない」という課題とともに生きていくことである。そうなることは作る前から分かってはいたのである。だから、藤田のぞみが加入した湯郷ベルを応援にいくことには、いろいろなものを犠牲にしなければならない覚悟が問われていて、そこで今年の私はフィオリオ氏からの再三の誘い(というか出頭命令に近い)を受けつつもひたすら二の足を踏んでいた。

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 そういうなかで2度目の横断幕の掲示となり、夏の終わりの気持ちよい快晴のなか、セレッソ大阪堺レディースとのホームゲームを迎えた湯郷ベルであったが・・・試合は惨敗、0―4の大敗で2部リーグからの降格危機の圏内にとどまってしまう結果に。

 終了のホイッスルが鳴るやいそいそとゴール裏へ向かい、手早く横断幕のヒモを解いていく。フィオリオ氏によれば、今日はホームゲームなのでこのあと選手はファンサービスに応じてくれるから、私の横断幕に藤田のぞみからサインを書いてもらうことを勧めてくれた。確かに私も横断幕には選手からのサインが入ってこそ本当の意味で「完成」だと思っているが、それにしても大敗の試合のあとだけに、気が進まない。思えば浦和レッズ時代から、私が(過去にほんの数回だけれども)出待ちで藤田のぞみと相対するときは、どうも「負け試合の後」のイメージが多く、そのときの印象もあってか、いまいち乗り切れない。

 そうこうするうちに出待ちの時間になり、フィオリオ氏と、木龍七瀬のファン(ご本人いわく『岡山のおかん』)である「ぼにたさん」が私の前に立ってくれて、「のんちゃんを確実に呼び止める」感じを作ってくれた。ぼにたさんは木龍がゴールを決めたら、そのゴールをアシストした選手たちに「スタバ・チャレンジ」と称して、その選手のお好みのフレーバーのフラペチーノをスターバックスで仕入れてクーラーボックスで保管しておき、出待ちのときに渡すということをしていて、選手にしたら帰りのバスのなかでフラペチーノを味わって帰ることができるという、非常にステキなアイデアで選手との交流を楽しんでいる。そしてたまたまこの日の「スタバ・チャレンジ」の受賞者の一人が藤田のぞみだったので、こちらもそのタイミングに乗じてサインをいただくこととなった。

 もちろん私の周りにもそのほかのファンの人々が密集していたから自分の横断幕を大きく広げるわけにもいかないので、サインをもらいたい余白の部分だけが表面にくるように、横断幕を折りたたんで持っていた。大きくサインを書いてもらうために、太い線のマジックペンを仕入れるべく、前日に文具店で「マジックインキ・黒色」を仕入れた。もっともこのペンを選んだのは、あらためて見るとえらく昭和感がただよっていてグッときたからであるが。

 そうしているうちに次々と選手たちがファンサービスゾーンにやってきた。この感じ、なんだか懐かしいなぁと思いつつ。そして一通りの選手がエリアを離れていったあと、フジタノゾミが現れた。



 とても大事にしたい瞬間こそ、こうしてなぜかどういうわけか、よく思い出せなかったりする。しっかり目を見開いて、集中しているつもりなのに、そのときのことは時間が経つにつれて、急速にあいまいになっている。ただし一つだけしっかり覚えているのは、「マジックインキ・黒色」を私から受け取った藤田のぞみが、横断幕の余白部分を確認し、大きめにサインを書き出すときに、



「これ、カタカナのやつですよね?」


と言ったことだった。


今シーズン、まだたった2回しか掲出していない「カタカナの横断幕」のことを、ちゃんと本人が、認識してくれていた。


この言葉、「これ、カタカナのやつですよね?」は、2017年の「個人的セリフ・オブ・ザ・イヤー」に受賞が決まったといってもいい。


(場所の狭さもあり、記念撮影まではさすがにできなかった。でも人生できわめて貴重な瞬間こそ、記録ってされにくい感じがする)
(「カタカナのやつですよね?」のあとに続けて「目立ちますよね」とも言ってくれたような記憶もあるのだが、私よりも圧倒的に記憶力のよいフィオリオ氏に後日問い合わせたら、「それは言ってないと思う」とのこと)


岡山駅までの道を歩いて帰りながら、「本人が私の横断幕を認識してくれていた」ということの嬉しさや、「なぜもっと早く作らなかったのか?」という申し訳なさや後悔がグルグルとうごめいていて、そうしているうちに「こうなったら今シーズンの残りは、可能な限り、フジタノゾミ横断幕を掲げに行こう」と誓った。


新幹線に乗ってはじめて、自分の両手には「マジックインキ」の黒い跡がそこかしこについていたことに気づいた。ペンを渡すときの動揺がうかがえて、どんなけ緊張してたんだと、ひとりツッコミを入れる。

そうして、じんわりとした充実感とともに帰路についたのだが、この先の試合で味わう試練の数々は、まだこのときに知る由もなかったのである。(つづく)

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2017年7月26日

横断幕を、つくった。


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久しぶりの更新になってしまった今回のブログ記事を公開するにあたって、ひたすら慎重に下書きを書いていたのだが、あれこれと、なんだか言い訳じみたことばかり書いていたので、それらを省き、簡潔に書いてみる。

横断幕をはじめて作った。

そしてスタジアムで掲げた。

試合には負けたが、じつに久しぶりに、
サッカーをプレーするフジタノゾミを観ることができた。

そういう日だった。

藤田のぞみがサッカー選手としてふたたび活動を再開し、
今シーズン、奇しくも友人M・フィオリオ氏がサポートする岡山湯郷ベルに移籍した。

事の進展をグズグズと見守っているうちに、業を煮やしたフィオリオ氏からはすぐに応援に来るように促されつつ、「横断幕の作り方」についてのアドバイスも受けることになった。

もはやフィオリオ氏はここ数年のあいだにどんどんコアサポーターとしての立場が深まっていき、横断幕の掲出計画まで担うようになっていた。そんな彼から横断幕の制作を手がけるバンテック社の存在まで教えてもらい、制作ガイドラインをみて、自前でデザインをしていくうちに、テンションが高ぶっていき、この横断幕の完成に至った。

右下の文字は、彼女の座右の銘である「絶対的な自信と謙虚な姿勢」という言葉を、彼女が最初に引退する前の時代に友人に頼んでドイツ語に翻訳してもらったものである。ドイツ語にした理由は特になく、女子サッカーにおけるドイツの存在感が大きいので、といった感じである。
そうしてリーグカップのASハリマアルビオン戦にて横断幕デビューをさせていただくことになった。フィオリオ氏の車で、兵庫県の三木総合防災公園陸上競技場へ。

かねてからサッカーの横断幕を掲示することはどういう体験なのか、すごく知りたかったことではあるので、それだけでも自分にとっては刺激的な体験となった。

いろんな取り決めがあるようだが、この日は来場者入場より前に横断幕担当のサポーターはいったんスタジアム内に入ることが許され、制限時間30分以内に、定められた箇所に横断幕を設置することになっていた。フィオリオ氏は他のサポーターとともに手際よくアウェイのゴール裏の柵という柵に横断幕を置いていき、随時ロープでくくりつけていった。ちなみにフィオリオ氏は、他サポーターから預かっている大量の横断幕をボストンバッグ一杯につめて、応援に駆けつけている。彼とは30年近い付き合いになるが、まさかこんな未来がありえるとは。

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フィオリオ氏の配慮により、本日デビューとなる私の横断幕はゴール裏正面に設置していい、となったので、まずは私は自分の横断幕をくくりつける作業に専念させてもらった。

横断幕を落とさないように必死で急いで柵にくくりつけながら、こうした行為のすべてが、選手への応援の気持ちから為されるものであるという認識がわき上がってくるという、この感覚も新鮮だった。

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フジタノゾミ横断幕については他のサポーターさんからも「カタカナは新鮮」と言っていただいた。ずーっと前から、彼女の横断幕を作るとしたらカタカナ名前でいきたいと思っていたのである。そしてそのほうが目立つであろうとも考えていた。

あらためて入場し、メインスタンドに腰を下ろしながら、さっき自分が掲示した横断幕がどうなっているのかを眺めるのは、これも新鮮な味わいがあった。文字通り、「もう一人の自分」が、ゴール裏からひたすら祈りを発しているような、そういう眺めだった。スタジアムに掲げられている横断幕のひとつひとつには、そうした幾多の「祈り」がこもっていることを、あらためて実感することとなった。

そして何より、この日私はひさしぶりに「動くのんちゃん」が観られた。もうそれだけで充分だった。先発出場し、以前とおなじようにボランチとして攻守に走り続け、手を抜かず、気合いの入ったプレーを見せてくれた。かつてと変わらない姿勢とスピリットで、ピッチ上で持てる力を出し尽くそうと奮闘していた。

試合は惜しくも負けてしまい、後半途中でベンチに下がった彼女は、なんともいえない雰囲気をたたえていて、これもまた、懐かしい感覚だった。私が観に行った試合は、かなりの割合で不機嫌にならざるをえない結果が多かったっけ、と。

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負け試合ということもあり、すぐにフィオリオ氏はゴール裏へ向かう。私もついていく。手早くロープをほどいて、横断幕があっという間に片付けられていく。

最初は少し躊躇したが(負け試合なのでなおさら)、フィオリオ氏にうながされ、横断幕を持って出待ちをした。ただこの日はほとんどの選手がすぐにバスに乗り込む流れになったので、さすがのフィオリオ氏らも呼び止めることができず。「まぁ、また応援に来ればいいのだから」と思った。そしてじわじわと、私のなかでは「代表のユニフォームをもういちど着るときが来て欲しい」と思わずにはいられなかった。そしてそこにたどり着くまでの闘いを見届けたいと、あらためて思った。 もはやこの調子で私は以前と同じように、可能な限りスタジアムに行くことになるのだろう・・・と、フィオリオ氏の策略にすっかりハマっている気がしないでもないが(笑)

 

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2015年7月 6日

チームスタイルの構築にむけて

結局試合映像はみていないが、ネットのニュースで状況を確認。とっても残念ではあったが、あらためていろいろな人の感想を読むにつれ、「最後まで諦めなかったこと」への称賛が多かった。

そういうのが「チームスタイル」として継承されうる、それだけの結果をこの大きな3つの大会の決勝で見せられたことは、とても今後につながる重要なファクターになっていくのだろう。
「立ち返られるベースを持っているかどうか」っていうのは、とてもサッカーにおいてはポイントになってくると思えるので、少なくとも女子サッカーにおいては「諦めないひたむきさ」は不変の哲学として今後も大事にしていってほしいとマジで思う。

男子サッカーでそういう哲学が見られないのがちょっと残念なんだよなー(笑)

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2014年12月31日

2014年しめくくりの記事は、あの選手についてのことを書く

今年最後の記事。
友人の湯郷ベルサポーターのM・フィオリオ氏を通じて、同じベルサポ仲間の方から、あるクリアファイルをいただいたので報告したい。
その方は大阪の箕面に関わりがあるそうで、じつは箕面市にはこんなキャラがいるとのことで・・・・














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!!!!!!!!!!




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wwwwwww

なんと、箕面には藤田のぞみがいた!!(笑)

わりと、ご近所です!!(笑)


えー、

こちらは、
「モミジーヌ」という名前のキャラクターのようでして・・・(こちら参照)。


いやはや。


結果として後半戦は出場なしに終わり、ケガの問題だけなのかどうかもよく分からず、状況についての公式発表もされないまま。
そんななかチームは元日の皇后杯決勝に進むことができ、2冠をかけて大一番に望むわけだ(ところでBSで準決勝をみたが、清家貴子の決定力はもはやスアレスばりに感じる)。

結局私が今シーズン、のんちゃんのプレーを見る機会を得たのは1試合だけに留まり、『FOOT!』でおなじみのイラストレーター内巻敦子さんが「アルシャビンが不足している!」となっていくのと同じように、「のんちゃんが不足している!」となっているわけである。

そんな状況のなか、このようなクリアファイルをいただけるとは・・・箕面の湯郷ベルサポさんには感謝!(笑)



*******

そんなこんなで、2015年のサッカー的生活がよりよいものになっていくことを願いつつ、今年はこれにて締めさせていただきます。あまり思うようにブログ更新できていませんが(特に夏のドイツ旅のこととか)、温かく見守って頂ければと存じます。

Lagioiadijosemourinhodopolavittoria

ありがとねー!

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2014年8月 4日

なんだかガーリーなバイエルンのアウェイユニ、そして女子が着るユニとして過去最低水準に達したなでしこオールスターの件

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バイエルン・ミュンヘンの新シーズンのアウェイ。

この素材感も含めて、いい色合い。ガーリーな雰囲気もあって、女子が着るともっと良い感じかも。

それにひきかえ、

日本のなでしこリーグ、

今年のオールスター戦のユニフォームってやつが・・・



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Q


これねぇ、私としては「怒りを覚えるデザイン」ってやつです、これは。特に右の「POLKA」チームのやつ。

これ、ダメです。サッカーのユニフォームではない。

そもそも両チームとも白色の面積の割合が似たような感じで、その時点でアウト。

少なくともデザイナーに、サッカーへの理解があるとは1ミリも感じられない。

そしてそれを採用するリーグの中の人たちの感覚も疑うわけで・・・。

去年のオールスターもヤバい雰囲気をただよわせていたので、やーな予感はあったんだが・・・。

失礼を承知で書くけど、

「自分の好きな選手がこんな酷いユニを着なくて済んで良かった」とすら思っている。

(もう、とにかく、のんさんは、今はケガからの復帰に努めて!)

もちろん選手たちはどんなユニでもがんばって全力で闘うのだから、そこは間違いなくリスペクトするんだけども、でも、でも、でも!! ってやつだ。 ユニフォームって、いろんな意味で大事。ほんとに。

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2014年4月24日

たのむよ、エルゴラさん

今週のエルゴラッソ紙に、たまたまなでしこリーグについての記事があって、浦和レディースの開幕4連勝について触れていたのだけど、

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Tanomuyoeg


・・・ええと、はい、本当はチャンピオンズリーグの話とかを書くべきタイミングなんでしょうけれど、これで今日は終わります。

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