ブラウンシュヴァイク・ドイツサッカーの故郷:スタジアムめぐり旅2014・ふりかえり(その7)
私のこれまでの人生において、映画館で観ていてもっともボロ泣きした作品が、2012年に観た『コッホ先生と僕らの革命』である。
これはドイツにはじめてフットボールというスポーツを紹介しようと奮闘したイギリス帰りの教師と、その教え子たちをめぐる映画なのだが、「この人たちのおかげで、やがてドイツのサッカーが隆盛し、それをお手本にして日本のサッカーも発展していったのだ」と思って観ているうちに、最後のクライマックスのときは(そこまで感動するシーンではないはずなのだが)先人たちへの感謝の念とかがわき起こり、涙がドバドバと止まらず鼻水ズルズル状態になってしまったわけだ。(当時このブログで書いた同作品についての記事は→こちらへ)
※でも改めてウィキペディアで調べると、歴史的には実はこのときコッホ先生が紹介したのはサッカーではなくラグビーのルールだったという説もあったりで、私の涙の行方も肩すかしな気分になったりもするが・・・
で、この歴史の舞台となったのが、ブラウンシュヴァイクであり、同地のサッカークラブ、アイントラハト・ブラウンシュヴァイクは当時1部リーグから降格してこの夏から2部で再挑戦するという状況だった。
映画を観て間もない時期だったこともあり、この「ドイツサッカーの心の故郷」とも言えるブラウンシュヴァイクは、今回の旅では必ず訪れておきたい街だった(本当はもっと事前にがっつり調査をして、ゆかりの場所とかを特定していくこともできたはずなのだが、それは次回の課題ということで・・・)。
▲日本のビジネスホテルであれどこであれ、自分が泊まったホテルの部屋に飾ってあるアート作品はかならず写真に収めるのだが、このときのクリムトの絵は、旅情をかきたてられてグッときた。
駅からホテルまでの界隈は、それなりに普通の街だなーと思っていたのだが、さすがにドイツはだいたいどこも旧市街のゾーンでその歴史的味わいをこれでもかと見せつけてくる。
今でも思い返すに、このブラウンシュヴァイクは普通に観光でゆっくり再訪したいぐらい、とても独特の味わいが充ち満ちていた。
あと、最初この建物の前を通ったときに、どうしてたくさんの人が出入りしているんだろうと思ったのだが、
入口に近づくと、実はこれはショッピングモールだった。中は普通にモールだった。この旅で初めて出くわした「巨大なモール」だったので、しばらく歩き回った。なぜか店内で一枚も写真を撮っていないので、おそらく当日すごくテンションが高ぶっていたと思われる。
そんなわけで、旧市街地の雰囲気がとてもよかった印象しかないブラウンシュヴァイクであった。
で、翌朝は中心部から少し離れた場所にあるスタジアムにバスで出かけた。
スタジアム前は集合住宅が並んでいたが、このカラーリングがまた良い。
ちょうど学校の遠足みたいなノリの子どもたちと同じタイミングでファンショップへ入店。
で、ここでも良い感じのTシャツがいくつかあったのだが、私はこの旅でザンクト・パウリFCのショップでおそらく大量のグッズを買うことが予想されたので、「あまりムダにモノを買わない」と自制していたのだが、それも今思うと「我慢せずにたくさん買って途中で郵送で送っておけばよかったんじゃないか」と思ったり。
こういうマイナー系クラブのシャツに限って、なかなか見応えのあるデザインだったりする。
そしてこの頃から徐々に気になってきたのが、この「洗面台の排水口のフタ」である。どこのクラブでも公式グッズになっていたのだが、最初私はこのグッズの使い方が分からず、こうして(わざわざ)洗面台とセットに展示してあったのを初めてみて、ようやく意味が理解できたのであった。この部分についてはドイツ国内はどこも規格が一緒なのだろうか?
もっと下調べをしていけば、「ここがドイツサッカー発祥の地です」みたいなものを示す史料に触れることができたのかもしれないが、少なくともこのスタジアムの周りにはそういう雰囲気はなかった。それはまた今度訪れるときに備えての宿題ということで、このあと私はブレーメンに向かった。
▲ 一人だとカフェに入るのも勇気がいるが、この街の「居心地のよさ」がそうさせたのか、ちょっと休憩がてらにカフェラテを頼んでみたり。するとカップの形のとおり両手で持たないと飲めないぐらいの分量で(FAカップかよ!)、日本で飲む3杯分ぐらいあって、うろたえる。
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