ということで宮崎県に行き、初めてJリーグのキャンプ地めぐりをやってみた。これから3回に分けてそのときの様子を報告したい。
今回の旅では途中で岡山・直島に立ち寄って、そこから宮崎を目指した。なので土曜日の夜に岡山から夜行バスで博多まで行き、そこからさらに高速バスで午前中かけて宮崎駅に向かうことにしていた。予定では宮崎駅に12時ごろ到着し、そこからすぐに宮崎県総合運動公園に向かい、この日行われる川崎フロンターレ×FC東京の練習試合(午後13時開始)を見学する予定をたてた。
博多から熊本を経由して鉄道を利用しても、所要時間がそんなに大差なかったのである。
だからバスを選んだ。
しかし・・・
直島にいた時点でうすうす気づいていたのだが、やたら雪が降っていた。
福岡についたら、都心の高速道路が閉鎖。
そのせいで夜行バスの博多への到着も遅れてヒヤヒヤしたが、到着後まもなくまたバスに乗り換えるも・・・高速閉鎖により一般道をいくが、案の定大渋滞でバス動かず。そしてなんと運転手が道を間違え、謝罪のコトバとともにUターンするというレアな体験。そして来た道をだいぶ引き返したあと、ふたたび渋滞につかまる。
永遠に続くようにおもえる渋滞。
外は吹雪がやむことなく、この時点で「もう夕方までに宮崎につけばオッケーとしようか・・・」とさえ思っていたほどだ。練習試合を観るのはあきらめていた。
が、少しずつ南に進むにつれ、天気もよくなり、そして高速に乗れた。
この時点で1時間20分ほどの遅れだとアナウンスがあり、「よし、このまま少しずつ遅れを取り戻してくれ!」と願いつつ、「練習試合が見られなくても、今後も同様に宮崎でキャンプ地めぐりをするのであれば、そのための情報収集のために今回の旅はあるのだから・・・」と自分を納得させて、ヒマつぶしにうってつけの『エルゴラッソ編 Jリーグプレイヤーズガイド』を読んでみたりする。
で、結局1時間20分遅れのままきっちりと宮崎駅到着(苦笑)。
すっかり宮崎、いい天気(笑)
で、事前に調べてあった運動公園行きの電車、JR日南線は・・・だいたい1時間に1本ぐらいしかないのだが・・・
バスがこの駅に到着した、まさにその時間に出発していた模様(苦笑)。
うなだれる。
しかし諦めるのはまだ早い。
読売ジャイアンツも同じ総合運動公園でキャンプを張っており、「臨時バス」が何本か運行されているのである。
そこで宮崎駅の観光案内所にいき、もらえる資料をかたっぱしからチェック。
ホークスとジャイアンツが宮崎でキャンプ。さすがにこういう冊子も作られている充実ぶり。
そう、まさにこの臨時バス時刻表である。(ちなみに左に写っているのが、野球とJリーグの両方のキャンプ情報が載っているリーフレット)
さっそくみると、13:45発のバスがあるらしい。
ジャイアンツの総合運動公園行きも、ホークスのキャンプ地の生目の杜総合運動公園行きも、駅の西口2番のりばから出るらしい。
なのでそこで待っていた。
で、ちょっと気になったのは、ホークスの練習場行きのバス停はこのように特別に設けられていて、ジャイアンツのは何もなかったことだ。
「やはり九州だけあって、ホークスびいきなんだろうな」
と思った。
が、13:45になってもジャイアンツ行きのバスが現れることはなく、ふたたび観光案内所に行って訊いてみた・・・
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「ジャイアンツの1軍の練習が昨日までになり、今日は2軍のみが練習をしているので、バスは運休しています」
キョジーンッ!!!
使えねぇぇ~!!!
と、人生で今までにないぐらい巨人について心の中で悪態をついた。
「いよいよタクシーを使うか・・・」と考えたが、しかしそんな私の心中を察してか、観光案内所の人が路線バスで総合運動公園に行ける旨を説明してくれた。
実は私はすっかりそのルートについて調べ損ねていたことを知る。
そこで1時間に2、3本ある飫肥方面のバスに乗った。所要時間約40分、料金は540円。
こうして宮崎県総合運動公園にたどりつく。
巨人、歓迎されています。
その背後にJリーグもまとめて歓迎されていた。
で、この練習試合は「ラグビー場」で実施されていたので、大急ぎで現場に向かってみる。
それにしても巨大な公園である。
ただし、ほとんど人が歩いていない。やはり巨人の1軍キャンプがないときは静かなのだろうか・・・
そんなことを思っていたらラグビー場では立派に歓迎されていたフロンターレ。
中をのぞくと
たくさんの観客が詰めかけていた! あの閑散とした公園の雰囲気から想像できなかったのでちょっと驚く。ここだけやはり熱気ただよう「多摩川クラシコ」ダービーマッチであった(声援はおとなしめ)。
私が着いた瞬間に、どうやら2本目の試合が終わったようで、3本目の試合をじっくり観ることができた。FC東京に新加入の左サイドバック・太田や川崎の新外国人レネ・サントス(ボランチだけでなくセンターバックもやっていた)に注目してみたり、あと最後に川崎からは稲本が登場したりと、それだけでじゅうぶん満足な内容。あと川崎の相馬監督のコーチングの声の大きさにも感じ入る。
で、終わったあとはこのようにバスまでのルートが仕切られ、お客さんが出待ちしてサインをもらっていた。こちらのエリアはフロンターレのみで、逆のサイドがFC東京の出待ちゾーンとなっていたと思われる(未確認)。
なので自分もいろいろな選手からサインをいただく。
で、今回のようにいろんなチームのいろんな選手からサインをもらえそうな可能性のある場合に、自分なりに「どこにサインをもらうか」を検討した結果、愛用のエルゴラッソの選手名鑑にサインをいただくことを思いつく。
できるだけ細いマジックペンがあれば便利。
この方式の最大のポイントは、目の前に選手が現れたときに、とくにマイナーな選手の場合だとなおさら、顔と名前を見分けて、該当のページをすぐに差し出せるかどうかにある。
多くのファンは、丁寧にサイン色紙を購入して、そこにいろいろとサインをもらっていた。自分の場合は、それをすると「誰のサインがどこにあるのか忘れる」という状態になるので、このように選手名鑑にもらうのは(本文が読みにくくなるけれども)気に入っているアイデアである。
印象的だったのは、U-23五輪代表候補の登里享平くん、サインをしてくれた際に「オリンピック、がんばって!」と声をかけたら、ものすごい笑顔で「ありがとうございます!」と返してくれた。うおー、いいヤツやなぁ・・・ちょうど今頃U-23代表は合宿がはじまっていて、惜しくも今回は選出されていなかっただけに、本選に向けてがんばってまた復帰してほしいなぁと思いつつ・・・さっき旅行から帰ってきてネットでニュースをみたら、ドイツにいる大津の招集ができなくなったために急きょ登里が代表に追加招集とのことで、この翌日にシンガポール入りしたとのこと。なんたるタイミング!!
で、都合により誰よりも遅く帰った稲本潤一。彼目当てにファンもだいぶ残っていたのであった。
個人的には、そのむかし「稲本そっくりさん」に翻弄されてしまったことがあったので、本人を目の前にすると感慨深いものがある。
あとさらに感慨深かったのは、キャンプを見学にきていたらしい都並敏史氏と相馬監督が遠くの方で談笑をしていた光景を目にしたことだ。「ドーハの悲劇」からフランスW杯へ至る、日本代表の左サイドバックの系譜を創り上げてきた2人が目の前にいると思うとクラクラしそうだった。なるほどキャンプ地にはこういう人が訪れるということもあるわけだ。
そんなこんなでラグビー場をあとにし、ついでなので他の施設を回ってみた。
こちらは陸上競技場。ベガルタ仙台の旗がかかげてあった。
(ちなみに、あまりに広大な敷地を歩きまくっていて、ついサッカー場のほうに行くのを忘れていた。この時期はモンテディオ山形が借りていたのである。)
そしてこちらは「ひむかスタジアム」、巨人の練習が行われている野球場だ。
中に入ってみると、少数ながら練習をやっていた。たぶん2軍なのだろう。そしてお客さんもこの時点では7、8人ぐらいしかいなかった。
とにもかくにも、総合運動公園、さすがに巨大すぎて歩くのが大変である。
レンタサイクルもあるそうだが、おそらく巨人の1軍キャンプのときのみ運用されているっぽい。
で、宮崎市街への帰り道には電車を使ってみようと思った。
このとおり、無人駅である。きっぷは1両目の後方入り口から入ってバスのように整理券を受け取り、降りるときに運転手に支払うシステム。ただしだいたいは「南宮崎駅」どまりのようで、そこからまた乗り換えて宮崎駅にいくことになる。
キャンプ地めぐり報告、その2へつづく。
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