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2004.02.21

ジョイ・ディビジョン 「アンノウン・プレジャーズ」

 英国マンチェスターのバンド、ニュー・オーダーは、この2年間、私を何かと精神的に支えてくれた不思議な存在感のあるバンドでした。同じようにこの2年間、自分にいくらかのエネルギーをもたらしてくれたプレミアリーグのサッカーがそうであるように、けっして洗練されていない、泥臭いプレースタイルとも相まって、「決して上手くないけど、ひきつける魅力のある」音楽には、共鳴するものがありました。
 そのニューオーダーの前進が、ジョイ・ディビジョンであり、ボーカリストが自殺するまでに残した2枚のアルバムを、ようやく決心して聴くことができました。最初のアルバムが「アンノウン・プレジャーズ」ですが、「パンクの死」という時期に登場し、パンクの冬の季節を担ったバンドとして、さすがにそのサウンドや歌詞は、「重たい」。重たいんだけど、なんなんだろう、この「それでも前を向くぞ」という、まさにサッカーのワンシーンのごとく、苦境においてもなお振り向いてボールを前に進めようとするこのパッションは。その後にたどりつく、ダンス・ミュージックへの可能性もみせつつ、なんともいえない絶妙の味わいを覚えているところです。ライナーノーツを読んで初めて知って驚いたのは、自殺したイアン・カーティスが非常にリスペクトしていたアーティストが、何を隠そう、あのクラフトワークだったことです。通りでテクノ的な要素を、パンク的なサウンドの中にうまく組み入れることに成功していたわけで・・・そして、何の因果か、来週、クラフトワークについてさほど知らないままの私は、ひょんなことで彼らの来日公演に行く予定なのです(笑)

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