supercar 『ANSWER』
5枚目のオリジナル・アルバム。スーパーカーというバンドは、自分たちが「今好きな音楽」を消化吸収した後に、それを基に自分たちの表現を追及していくことを第一に考えているので、出来上がるアルバムは毎度毎度、「定期報告書」のような感じがする。今回もそんな感じで、「いまはこんな音楽が好きです。」っていうのがダイレクトに伝わってくる。作品として良いか悪いかは、自ずとリスナーの側の感性で判断して、という具合。僕の場合、このアルバムをどう感じたかというと、最近彼らが強調していたような「これはロックバンドのロックアルバム」という側面に沿って言うのなら、「わざわざロックを強調しなくてもいいんじゃないか?」という感想。「ロックだ」って強調すると、なおさらこの多様性に満ちたスリリング音楽に対して、リスナーが迷うだけのような気がする。でも、バンドは「続けること」が大事なので、こういうアルバムを正々堂々と出し続けるその姿勢はやはり敬服。
ただ今回、アルバム発売までの過程において画期的だったのは、アルバム製作のプロセスをHPでメンバーの声で伝え続けたことと、発売日前にネットラジオでひたすら自分たちの声を届けたということ、この2点は、今後もいろんな形で続けられるのかもしれないが、リスナーとの距離感はすこしずつ変わっていくんじゃないかと期待される。だからもうちょっとライヴでがんばってほしい。
クラフトワークの話は後日!
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