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2004.09.01

チャオシネマ最後の上映

 東一条チャオ!シネマ、最後の上映・・・散々迷って、結局行った。入り口前に長い列。『ノスタルジア』を立ち見で観るなんてつらすぎる、と思ったが、とりあえず会場はそれなりに座れてよかった。最後の上映を前に、RCSの代表の人が閉館に伴う挨拶と、京都における小規模映画館についてスピーチをしてくれて、このカルチャーをめぐる厳しい状況をうかがわせた。
 『ノスタルジア』をきっちり観るのは3回目になり、しんどさはある程度覚悟していたが、実際はむしろ新鮮な気分でこの難解な物語内容を自分なりに色づけしていく作業ができて、うれしい誤算でもあった・・・何度観ても、忘れているシーンがたくさんある。そしてクライマックスにおける、主人公がロウソクの火を消さずに温泉の端から端までを、何度もやり直しながらゆっくり渡りきる儀式のシーンに至るときに、どうしてこの映画が最後の上映フィルムとして選ばれたのか、なんとなく感覚的に共感できたような気がした。
 そして例の幻想的なラストシーン。分かってはいたが、「ある場所」において物理的に「最後」を飾るビジュアルがこれなのかと改めて思うと、また別の意味で少し目がうるんだ。僕らはまたひとつ「故郷」を失ったのだろうか。

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