桜玉吉をめぐる五月の旅 3
桜玉吉『幽玄漫玉日記』2巻の『不思議のマーチ』の回がきっかけで、一躍玉吉フリークの聖地と化した(本当か)喫茶店「シュベール」調布店にいく。こちらも調布駅から南にすぐのところにある。
あぁ・・漫画で描かれている通りの光景が。
作品の中で玉吉氏が座った窓際の席が空くタイミングをうかがい、ちょっと時間をかけて周囲をウロウロしていた、ほぼ変質者な私。
そしてついに店内へ。
うわー、本物だー(バカ)
で、お約束どおり、玉吉が頼んだものと同じものをオーダー。
『ナポリターナ609円になります』
コースターやら、おしぼりやらをもお土産のためにゲット。わざと二つ余計におしぼりを頼んでごめんなさい>店員さん。
そしてハイライトは、玉吉が漫画のネタにした、伝票の裏の「人生気配り標語」を手にできるかどうか。実は漫画で描かれた頃とちがい、今のシュベールの伝票の裏には、そのような社長の標語は印刷されていない。しかしおそらく私のようなミーハーからの問い合わせが多いためか、実はレジでその旨を尋ねると、戸棚の奥から、標語のコピー用紙をプレゼントしてくれるのである。(このへんについては、すでにこの店に来店経験があるナセルノフ氏からのアドバイスが参考になった)
こうして、伝票サイズのコピー用紙を宝物のように持って帰ることができた。大満足である。このシュベールの標語には、こんなことが書いてある。
*明日を思い煩うことよりも今を如何にすべきかが大切である
*苦手なことでも立ち向かっていくことは進歩向上の早道
*自分の考えを固持していては大きな視野は開けてこない
*周囲に依存する気持ちが強いと向上への意欲が沸いてこない
*悪く思われたくないという気持ちは言うべきことを言えなくする
*良いことでもそれを他人に押し付けるのはわがままである
*他人の悪口を言うことは自分の値打ちを下げることにしかならぬ
などなど。この調子で、あと22個ほどある(笑) でも、ひとつひとつが「なるほど」と思わせる説得力があるので、玉吉の漫画を想起せずとも、旅情中の己の心にすっと染み入ってくるのであった。
<桜玉吉をめぐる五月の旅・完>
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