落書き/グラフィティをめぐる研究論文、自費製本にて頒布します
2004年に提出した修士論文に若干の加筆・修正を加えた「『落書き/グラフィティ・ライティング』をめぐる社会現象についての一研究」(修士論文の原題は「『落書き/グラフィティ・ライティング』をめぐる問題についての一考察 -『対抗する地域コミュニティ』と『描き手』との相互作用の可能性―」)の自費製本が、本日仕上がりました。(株)オーエムさんにて、30部製作しました。
現在、公式な場での発表の目処が立っていない状態なので、それに先立って自費製本の形で頒布させていただきます。社会学的に落書き/グラフィティをめぐる問題について論じた研究はまだまだ少ないと思えますので、この小論が何らかの研究に寄与できれば、望外の喜びです。
頒価は1200円+送料とさせていただきます。
お問い合わせは、まずメール にてよろしくお願いします。
サイズはA4版、54ページ(含カラー1ページ)です。
<目次は以下の通りです>
はじめに
第1章 落書き、およびグラフィティ・ライティングの特徴と発展過程
第1節 学問的対象としての落書き
第2節 「グラフィティ・ライティング」
1)グラフィティ・ライティングの表現様式と方法
1-1)グラフィティ・ライティングの主要な表現様式
1-2)グラフィティ・ライティングの方法
2)ニューヨーク地下鉄におけるグラフィティ・ライティングの歴史
3)グラフィティ・ライティングとヒップホップ文化
4)日本におけるグラフィティ・ライティングの受容過程
4-1)日本におけるヒップホップ文化の受容と実践
4-2)日本におけるヒップホップの実践
――ラップ音楽についての議論より
4-3)日本におけるグラフィティ・ライティングの実践
――グラフィティ・ライター、Kさんの語りから
第2章 日本の地域コミュニティにおける落書き、およびグラフィティ・ライティングへの対応
第1節 近年の日本における「落書き/グラフィティ」をめぐる動き
1)条例化の動き
2)メディアでの言説 ――NHK「難問解決!ご近所の底力」より
第2節 滋賀県「落書き消し隊」
1)「『なくそう犯罪』滋賀安全なまちづくり条例」の成立過程
2)「落書き消し隊派遣事業」の成立過程
3)「落書き消し隊派遣事業」の実施とその後
第3節 大阪・京阪京橋商店街「ウォールペインティングフェスティバル」
1)フェスティバルの実施過程
2)フェスティバルの効果
2-1)上書きの被害
2-2)「グラフィティ・ライティング」との“共存”
2-3)商店街における「成功」の意味
第3章 「社会問題」としての落書き、およびグラフィティ・ライティング
第1節 社会構築主義の観点について
1)社会問題の定義について
2)クレイム申し立て活動
第2節 事例における「クレイム申し立て活動」の展開過程
第3節 「落書き/グラフィティ」に対抗する側と 「落書き/グラフィティ」を描く側との「相互作用過程」の可能性
おわりに
参考文献
あとがき
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