ニューオーダーのライヴ盤
今日はNew Orderの曲だけを一日中シャッフルしながら仕事をしていた。そういう気分だった。
ところで、New Order の「BBC Radio 1 Live in Concert」は、私の好きなライヴ盤のひとつでもあるが、このライヴ盤を聴くたびにいろいろ余計なことも考えさせてくれる。
このバンドはとりあえず、ジャケット類は軒並みクールで格好よい。実はこの写真もよくみると演奏中の彼らの姿がモチーフになっている。BBCのロゴの置き方とか、「さりげなく、さすが」だと思う。
さて、この盤は「BBC」と銘打っているように、あの国営放送BBCが番組用に収録した。クレジットには、1987年のGlastonbury Festivalでの演奏とある。
で、何が気になるかというと、なんとなくではあるが、「オーディエンスのテンションが最後になるほど下がっていく感じがする」ということである。ほんのわずかな違いなのだが、なんとなく最後にはダウナーな、ダラダラした感じがするのだった。なんか、最初のほうで口笛を鳴らしたり、あとホイッスルを吹き鳴らすようなオーディエンスの姿が、最後には見えてこない感じがするのである。
理由は二つ考えられる。
その1:ニューオーダーの、いつもながらの「いっぱいいっぱいな演奏ぶり」に、だんだん客のテンションが盛り下がっていった。 → ありえる。このライヴ盤も、例に漏れず、バーニーのどうしようもなくたどたどしいギター&抑揚の付け方が不安定なボーカルというのが堪能できる。もはや「下手ゆえに味がある」という伝統芸を、このバンドはいつまでも大切にしているような気がする。いや、ほんと、大好きなんだけどね、そういう彼らの相変わらずなナイーブさ・・・自分たちが作ったはずのエレクトロポップのリズム感に振り回されているギターとボーカルっていうのが、妙にハマる。おまけにバーニーのボーカルは、そんな必死さを自ら打ち消すかのように、突然高いキーで「フューッ!」とか「ヘゥーッ!」とか奇声を発するもんだから、まるで飲み会でのドロドロな自分自身を見ているかのようで、非常に親近感すら沸く今日この頃である。
そしてもうひとつの理由はこれだ。
その2:うるさい客や、ヘンな音を発するテンションの高すぎる客は、一人ずつBBCのスタッフによって引っ張り出されて、やがてライヴの最後にはみんな姿を消した。
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