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2004.11.11

totoの販売不振の原因など

前にもここで書きましたので、詳しくは繰り返しませんが、ともかく昨日の新聞などでサッカーくじ「toto」の売上が低迷し、スポーツ振興のための予算配分もままならず、存在意義が危ぶまれているということで「今後は当たりやすいくじを発売する」とかなんとか・・・。

そんなものはいらん!! もうこれ以上新しいくじを増やさなくて良い!! なぜなら、ムダに配当金が減るだけだし・・・なにより前回のtotoだって、1等を当てたのがたった1人なのに、賞金が7千万円台だったのは、みんな驚いたと思う。ついに恐れていた事態が起こったな、という感じ・・・つまりこういうことだ。世の中の、いわゆる宝くじ好きの人はみんなロト6に忙しいのである(思わず自分も手が出そうになるぐらいだ)。totoを買うのは、もはやサッカーファンだけなんじゃないかという現実がそこにある。

で、totoの販売不振の原因は、そんなところにあるのではなく、販売方法の利便性だけを追求した結果、熱心なファン(=身分証明等の手続きといった、ある程度の面倒をいとわない人々)でないと購入できない販売システム(コンビニ販売)が急増し、そして逆に、そんなにサッカー好きでもなく、スポーツ好きでもない、普通の人々にとって、気軽にtotoが購入できる環境(対面式のtoto販売所)が、なぜか激減してしまったからである。こうなると、totoが単なるサッカーフリークだけのためのものになるのは当然のことであり、同時にそれは「すべての世代、あらゆる人々が気軽にスポーツを楽しめる環境づくりのために、サッカーくじからの助成金を分配する」という理念とも合致しなくなる、そこが問題なのである。
もう、これについては何度でも言いたいし、どこかちゃんとしかるべきところにこの意見を通しておきたいぐらいだ。

あともうひとつ、この数日本当に言いたくてしょうがないこと。微妙にサッカーネタがかぶりますが・・・
これも前に書いた、「アメリカ資本によるサッカー界侵略の一環」、つまり「ナイキのつくるサッカーユニフォームのダサさ加減」である。先日のプレミアリーグ中継でも粕谷氏が、もしかしたら来期のチェルシーもナイキに鞍替えするかも、と口走り、そんなことは決して許さないぞと思った次第である。で、どうしてこんなダサい、最低最悪なユニフォームを作るナイキの暴走が止められないのだろうか、なぜ「反ナイキ」のキャンペーンが出てこないのか、ちょっとした疑問であったのだが、私が愚かであった。ちょっと考えれば、そんな風潮が生み出されるはずがないのである。
それはなぜか。答えは簡単、「おおよそあらゆるスポーツ雑誌、サッカー雑誌、各種メディア、つまりほとんどすべての領域に、ナイキが広告を出しているから」。
あぁ・・・。

それを思うと、02年W杯のときにスカパーで連日連夜、2時間という大枠の中で、妙なまったり感と突然の即興性、リアルタイムならではのハイテンションと、コラムニストえのきどいちろうの手腕ひとつで綱渡り的な生放送をしていた伝説の番組「ワールドカップジャーナル」(ハウ13号参照)はホントーに偉いなぁと思う。なんせ、あの番組のスポンサーのひとつに朝日新聞があったのだが、あの番組のメンツは、それでもちゃんと朝日新聞の「中田ヒデ引退報道騒動」をきっちり批判していたからなぁ。やっぱりそういう状況は大事に守ってほしいところである。
久しぶりにこの「ワールドカップジャーナル」のことを思い出して、しばし恍惚感に襲われている。ヘタすると、サッカーの試合そのものよりもむしろ楽しかったかもしれないからだ。「W杯という、どうしようもない巨大イベントを前に、どうしようも手が打てない、一杯一杯な状態を、ありのまま騒いで、酔狂のうちに愉しんでしまおうともがく手作りトーク番組」とでもいおうか。テレビの番組宛てにちょくちょくファックス(しかも自宅にないので、近所のコンビニから)を出した経験は、おそらくあれが最初で最後かもしれない。そうさせるパワーが、あの番組には充満していた。しかも準決勝が終わった直後、決勝に進む両チームの監督の似顔絵を書いて「ヒゲ対決」としたしょーもないファックスが、えのきどさんに紹介されて「うまいよねー、線は簡単なんだけど」と言われたのは最高の想い出となっている。いまだに日本でワールドカップをやったことが果たしてよかったのかは判断を保留しているのだが、このような独立性の高いテレビ番組が、それこそ実験のように行われたことは、もっと評価されてもいいかな、と思う。

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Comments

totoにしても、ワールドカップ2002の諸々の盛り上がりにしても、自分の関わりは過去のもので、懐かしさしか思わない。今、こうして久々にテーマに挙がると、切なさが込み上げる。
大多数の消費者の心理はこのようなものではあるまいか?

しかし、nike現象には抵抗している。なんとなく“頑な!”という勝手なイメージを持ち続け、lotto製品に愛を注ぐことで。lottoはかっちょいいじゃないか!

Posted by: toyotti | 2004.11.12 13:24

まぁ、それでもとにかくtoto買ってやってくださいよ(笑)
ここで潰えると、日本じゃもう二度と出来ないんじゃないかというシステムですし・・・

ちなみにナイキですが、ついに無理やりボールまでもプレミアリーグの公式球にしたのですが、最近リニューアルしたボールが、黄色をベースに、青い帯が入っていて、まるで日本の畑でよくみられる「カラス防止の丸い目玉みたいなやつ」になっています。 
「オマエら、NBAのバスケの試合球が、茶色じゃなくてイエローになったら、どう思うんや?」と、問い質したい気分なのです。

lottoはね。いいですね。イタリアのメーカーは軒並み好きです。

Posted by: タテーシ | 2004.11.14 17:00

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