NHKに対する政府の政治介入の件
スーパーカーのことの続きを書こうと思ったが、そのまえに・・・
なんだかね、だんだんとNHKとかの報道をみるにつけ、ニュース報道の流れ的に、「朝日新聞の報道が正しい/間違っている」あるいは「朝日の取材の仕方が正しい/間違っている」とかのレベルの話がメインになりつつあります。そのへんに徐々に、本当にジョジョに、方向がシフトしているのが注意すべきところですね。だんだんと、論点が意図的にズラされている感じがして、ちょっとキモいわけです。
問題の根本が、あっさりと「スルー」されかかっているように思います。今回の件で本当に大事な根本的問題は、NHKがその始まりから今日にかけて、現行の体制を維持している以上、いつまでたっても、おそらく永久的に、政府からの要請を「聞き入れざるを得ない」体制であること、その確固たる事実をこの機会に改めて考え直してみようぜ、というのが本質的な論点であるはずです。(これは現在の会長が辞任すればよい、とかいうようなことよりももっと重大で、難しい問題です)
こういうときに、メディア学の成果のひとつである「メディアの議題設定機能」理論の本当の恐ろしさを感じさせます。この理論は「あるトピックスについて、それについての報道をメディアが取り上げる頻度によって、そのトピックスに対する世論の認知度が変わる」ということなのですが、この理論の最も重要なポイントは、メディアのさじ加減で世論形成が左右されるということ以上に、「メディアが(わざと)取り上げなかったら、それは“問題”として、世間に認知すらされない」という可能性について気づかされるところなのです。(チョムスキー翁の米政府対テロ政策への意見を読むと、彼の主張の90%ぐらいは、結局のところ煮詰めていけばそのへんに集約されるんじゃないかと思わされるほどだ)
だから、朝日は朝日で、弁解に力を入れるのではなく、堂々と「議題設定」し続けりゃーいいんじゃないか、そのほうが実り多いと思うぞ、と。サッカーと同じで、すぐさま守備的になってサッとライン下げるのではなく、どんどん前に前にプレスかけて、相手のパスミスさそって一発スコーンとゴール前、でもって次第に相手がビビってライン下げてくれたらそれでオッケー、今回はスコアレスドローで満足、みたいな感じでやればいいわけで。さてどうなるやら。
Comments
問題のすり替えは、NHK側にはよいダメージコントロールになるもんね・・・。
風邪です。リンパがはれてます。うううーーー。
スーパーカーの解散で、がっくりと風邪をひかないようにね☆
Posted by: hanachirusato | 2005.01.21 18:25
風邪には妙に強い男、タテーシです。
自慢になりません。
NHKのニュース、昨日や今日はちゃんと観ていないのですが、どんな感じなんでしょうかね。ともあれ、いやーな感じなんですが。
スーパーカー解散、今年はのっけからしんどい感じです・・・
Posted by: タテーシ | 2005.01.22 00:51