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2005.01.26

京都市青少年科学センターの想い出 4

そんなこんなで、写真を撮り忘れるほど、いろいろなものに触れては、はしゃいでしまった。
「夏の京都と、サハラ砂漠の気候の違いを体験できる部屋」というのがあり、いかに夏の日本がジメジメした暑さかが体感できる。(ていうか、あまりの熱気にさらされて、息が止まるかと思った)

ハンドルを回転させて、音の音波の変化を視覚的に操作させる機械だったり、物体を坂道にそって落とし、その軌道をカメラで追ってマッピングする機械だったり、いろいろな形のプリズムを置いて、レーザー光線の方向や風合いを変えてみる機械だったり、地震の揺れを体験する機会などなど・・・とにかくもう、ありとあらゆるものが揃っており、一日かけてじっくり見てみたいものばかりだった。

そして閉館時間が迫ってきた。
さきほど見かけた、生まれる直前のヒナはどうなったんだろうかと思ったら、なんのことはない、まったく変化がなかった。ごくわずかに卵のカラがつつかれて、中でモゾモゾ動いてるだけ。うーむ、意外に時間がかかるんだなぁと思った。というわけで、閉館時間までに生まれるかどうか、私はじっと見守ることに決めた。そしてだんだんと同じようにこのヒナを見守るギャラリーが増えてきた。

とはいえ、のこり20分をきっても、一向に発展する雰囲気もない。やがてセンターの係員も立ち寄ってきて、閉館時間までには間に合わないだろうなぁという感じになってきた。

そして閉館までのこり10分か5分ぐらいのところで、私はなんだかふいに「念力」を送りたい気分になり、なんども、卵の揺れにあわせてコブシをグッと握ってみたりした。するとなんだか、卵の中の動きが、ちょっと活発になってきたような感じがしたので、真剣に気持ちを込めて「念力」を送ってみた。そして、ほかのお客さんもきっと同じようなことをしていたんだろうとも思う。

そして私がこういう非科学的なことをめっぽう信じてしまうのは・・・


DSC03758


実際に、閉館時間にあわせるかのように、見事にラストスパートをきかせて生まれたからだった。
係員のおじさんが「ハイ! 閉館でーす」と声をかける。
なんか、私は普通に感激していた。

(おわり)

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