捨石
さて、ふたたび母校の高校の校訓話。
最近、同期のメンバーと集って飲んでいたとき、ふとした拍子にばろっく(仮名)が母校のもうひとつの校訓として「捨石の精神」があったよね、と言い出した。
私はそれまで我が母校の校訓は「フロンティア・スピリッツ」ただひとつだと思い込んでいたので、そんな話は聞いたことがない、と言い張った。フロンティア・スピリッツという、まるでらしくないカタカナ語のモダーンな校訓の裏に、そんな古風で和風な(注:脳内変換では『コフーでワフーな』という発話感覚で読んでいただきたい。そういえばオランダとブラジルの有名サッカー選手にコクーとカフーがいるね。関係ないけど)「裏の校訓」があったなんて。
聞けば、初代の名物校長先生の教育理念として、「後進のために自らを捨石とする」という信条があり、それをきっかけに校門の脇の植え込みの中に大きい石が置かれており、そこには「捨石」と彫られているという。
ぶっとんだ。初耳だよ! 私の愛校精神はどうしたんだ!
そして、素直に感銘を受けた。というのも私の脳裏には、サッカーで敵陣の只中で体を張ってボールをキープする、いわゆるポストプレイヤー役としてのストライカーの姿が連想されるからだ。私がサッカーで好きな局面のひとつである。ポスト役が相手の激しいチェックを受けてボコボコにされながらも、ボールを一瞬でもキープしてくれるおかげで、パスを受けようと走りこむ味方の効果的な攻め上がりが可能になるわけで・・・で、ちょうどその頃、自分自身が「いかに(象徴的な意味で)ポストプレーヤーになれるか」みたいなことをマジメに考えていた頃でもあったので、なおさら「おお! まさにそれだよ、ステイシ!」という感じであった。
捨石的ポストプレー(イメージ)
しかしまぁ、そんな捨石が校内にあるなんて話はまったく聞いたことがなかったので本当に驚いた。
だって、ねぇ?
そんな話をもし現役時代に聞いていたら、絶対、100パーセント、「ステイシの上に立つタテイシ」とかいう写真を撮りたがるはずだろう!?(笑)
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