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2005.09.21

『道は開ける』をひたすら読む 第25章

第25章 「疲労を忘れ、若さを保つ法」

なんだかこの本をここまで紹介すると、まるで永遠に終らない物語のようだよ。

そしてこの章は、なかなか要約しずらい。
大胆に要約すると、「悩み事があれば、(人に嫌われない程度に)誰かに話してカタルシスを得て、あとは、リラックスして過ごそうぜ」となる。
ここでいう「人に嫌われない程度に」というのは、以下のような文章で表現されている。
「だから今後は、何か心配事ができた場合に、それを打ち明ける人を探すべきではあるまいか? もちろん、手当たり次第に人をつかまえて泣き言を並べたり、愚痴をこぼしたりして皆の鼻つまみ者になれと言っているのではない。信頼できる人を選んで相談に乗ってもらうのである。親戚、医師、弁護士、牧師、神父であろう。」
いまこうして書いてみると、今の僕らにとってここに挙げられたカテゴリーの人々とは、なかなか相談しにくいなぁと思うわけだ。親戚はともかく、医者は会える時間が限りなく少ないし、弁護士はそんなにいるわけじゃないし、教会に通う習慣を持っている人はわりと珍しいほうかもしれない。そしてカーネギーはこの時点では「カウンセラー」といった職種を挙げていない。なんとなく時代を感じさせる。

さて、「家庭の主婦」でも自宅で実行できる悩み予防として、5つ挙げられている。(なぜかこの章のカーネギーは、「主婦層」を意識した書き方になっている。)
1.自分を感動させ向上させる詩や祈りの言葉、引用などを集めた自作のノートや切抜き帳をつくる。
2.他人の欠点にいつまでもこだわらない。
3.近所の人々に関心を持つこと
4.寝る前に明日のスケジュールをつくること
5.緊張と疲労を避けること

といった感じだが、あいかわらず、「これってこの本の総合的なまとめやんけ」とツッコミたくなる内容だが、とくに面白いのは、「2」で、カーネギー流のブラックさが発揮されており、「確かに、あなたのご主人にも欠点がある! 彼が聖人だったら、あなたと結婚しなかったであろう。」とかなんとか、言いたい放題である。

あと、「1」なんかは、わりと実践している人は多いんじゃないだろうか。中山庸子の「夢ノート」を連想しやすい。

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