生活に役立つサッカー戦術
Variety Footballというサイトがあって、そこではサッカーにおける非常に詳細な戦術論が展開されている。正直言って私のような中途半端なサッカーファンではなかなかすべてを理解することはできないのだが、興味のある方はぜひ読んでみて欲しい。
その中で特に面白かったのは、「“デシャン式”モナコのライン破り」という解説である。
私の理解の及ぶ範囲で、サッカーをまったく知らない人に向けて、この解説を自分なりに乱暴に要約すると、
現代サッカーでは、ディフェンスの守り方がある程度マニュアル化されている。
しかしマニュアル化された守りのプレーの中でも、ディフェンスの選手たちが一瞬だけ「判断に迷う」瞬間がどうしても生じてくる。モナコのデシャン監督は、その一瞬のスキを利用しようと試みた。
それは、相手ディフェンス陣が「迷う」であろう瞬間になる際は、常にこちら側は「何も判断せずに」、決まったパターンでダイレクトパスを活用してディフェンス陣の裏を取ってシュートチャンスを作ろうというものだった。
おわかりだろうか。
つまり、「相手ゴール前では、馬鹿のひとつ覚えのごとく、練習通りにダイレクトパスと、パス&ゴーの走りを繰り返す」のである。
逆にいうと、「相手が迷う瞬間、一緒になってこっちも状況判断をしてから次のプレイを決めるような時間を費やすのでは意味がない。相手が迷う瞬間には、こちらは決まった同じパターンを徹底的に繰り返してダイレクトなプレーを心がけ、少しでも相手の判断よりも一歩先を行こう」ということだ。
ある種こういう戦術は「機械的」ともいえるだろう。ただし、初めてこの解説を読んだときは、「なるほどーーー」と思ったものである。当時のモナコの大躍進を、理論的に納得できた喜びがあった。
というわけで、常々サッカーの戦術について考えるたびに、このモナコの事例が頭をかすめるのであるが、最近は、「この戦術って、なんだか日常生活でも応用できるんじゃないか」というふうに思えてきたわけである。
ただし、これは本当に単なる思い付きなんで、いますぐに「それはどういうことか」を説明することが、なかなかできない・・・
なんか、ノドまででかかっているんだが。
人生における、ある種のシチュエーションで、こういう戦術がとても活きてくる状況があるんじゃないか、ということだ。
しばらく考えてみます。
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Comments
自分の行動パターンを把握して、そのスタイルを崩さないということなのかな。
ということは、個人の習慣にはかなわないということになるよね。
では、その行動パターンが一定でないならどうすればいいんだろうか(笑)
勝手に解釈しておりますが。
Posted by: かほり | 2005.10.19 21:00
なんか、そういう感じになるのかもしれません。
この戦術は、「機械的なマニュアル対応の弱点を、機械的なマニュアル対応で打ち破る」ということですので、なんだか考えれば考えるほど・・・実に嫌な人間になっていくのかもしれない、とドツボにハマってしまうんですが(笑)
Posted by: タテーシ | 2005.10.19 23:43