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2006.02.16

iichikoのポスター

古本屋で『風景の中の思想 いいちこポスター物語(ビジネス社、1996年)』というのを見つける。
焼酎の「いいちこ」のアートディレクター河北秀也のエッセイに、いままで作ったいいちこの宣伝ポスター作品が写真集のように展開されている。

「いいちこ」のCMは、キューピーマヨネーズと並んで、大昔からリスペクトしている企業広告のひとつだ。
テレビCMでも長年いろんなパターンで作られているので、目にした方も多いだろう。あのビリー・バンバンのうつろな歌をBGMに、なんともいえず切ないナレーションで語られる、風情溢れる独特の世界観。お酒はそんなに好きじゃないが、いいちこについては昔から「CMで酔わせる酒だ!」と絶賛していた。
そんないいちこの広告ポスターの写真集があったとは知らなかったので、古本でなくても買っていただろう。なんせ、少し前に思わずビリー・バンバンのCDを買ってしまうほど好きなのだから・・・。

「酒」と「哀愁」と「旅」っていうのは、なんだかある意味王道ではあるのだが、そのへんを、ダサくなく、クドくなく、ほどほどにオシャレに、かつ鮮やかなビジュアルでもって表現するっていうのは、繊細な仕事ゆえに出来上がるんだなぁ、と実感。
「いつか話した旅に出ています」
とか、コピーがまた秀逸でグッとくる。
そして、いいちこのポスター写真は毎回浅井慎平が撮影していたっていうことも知らなかった。

ちなみに
こういうレベルの古本をいつもだいたい300円そこらで平気で販売している奈良の古本屋チェーン「フジケイ堂」は、果たして本当に儲かっているのかどうか、じつは毎度のことながらそっちも気になってしまう。「さおだけ屋」ばりに。

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Comments

iichikoのCMは、私も本当に好きです。
好きというより、何故か懐かしくて辛くなるほど。
そんな写真集が出ていたんですか。
確かに迷わず買ってしまう。
値段設定もノスタルジックですね。

Posted by: まつもと | 2006.02.17 00:40

あー、なんかうれしいよ。
そうそう、懐かしすぎて辛くなる、っていうような感覚は、おそらく子供時分でCMを観ていた頃から(笑)ずっとあったような気がする。
ちなみにアマゾンで調べたら、この写真集、続編が出ているようで・・・

Posted by: タテーシ | 2006.02.17 23:23

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