7つの約束
近所にある百貨店の1階には化粧品売り場がある。
とある日本の化粧品メーカーのカウンターに、以下のような標語が大きくパネルに書かれていて、通るたびに気になっていた。
それは、「お客様に約束する7つの信念」とかいう標語で、
生命
環境
信頼 (と書いて“キズナ”と読む)
品質
価値
安心
ステイタス
ん、なんで「ステイタス」だけカタカナやねん? と。
ステイタス=地位じゃないのか? と。
「地位」ですよお嬢さん、「地位」!!
そこんところ、もっとハッキリと直視してほしい。化粧品を売り、また化粧品を買うことで、「地位」という概念がやりとりされるんだ、と。なぜ、そこだけカタカナになるかなぁ。ストレートに勝負すべきですよ。ごまかしは禁物。
「信頼」を「キズナ」とわざわざルビをふる以上、むしろ「地位」と書いて、「ステイタス」とルビをふらなきゃなぁ。
「地位」なのに、それをあえて「ステイタス」と言い換えなければならない、なんだかつかみどころのない事情・・・。この標語をつくり、この標語で売っていこうとするマーケティング組織の判断により、なぜか、「地位」というコトバは巧みに避けられた。
ちなみに政治的領域では、「女性の地位向上を」っていう表現になるわけで、誰も「女性のステイタス向上を」とは言わない。
ひるがえって、化粧品売り場では、「あなたにステイタスを」であり、「あなたに地位を」という表現にはならないようで、これだからマーケティングってやつは。
Comments
今、思ったんだけど、このブログはひょっとして、会社に就職するには、結構害な(?)ネタが多いかもしれない。(笑)
笑ってられないんだけど。
ほんとにねえ、言葉にならないんだけど、なんかおかしいんだよね
人類学を勉強しずぎた人に限って、きちんと就職できないんだよ
こういう、社会を批判するようなことばかり、考えてるから
Posted by: かほり | 2006.03.04 23:47
ボディショップの女性経営者(ビッグイシューの会社も創立)がいってたけど、クリエイティブな仕事をする人の中で、本当に社会に貢献するような広告(グラフィックとか・・)をする人は本当に少ないから、増えてほしい というようなことを語ってたよインタビューで。
そういうアーティストはたくさんいるけど、会社人間には少ないなあ
そこなんだよね、
結局は、個がつぶされてしまうというか
大手のホテルで、どんどんといらない料理を出して、最後に捨てることの罪悪感を話したら、「それが会社では当たり前ですから」と言われたこととか・・・
結局は、こういうことになるんですよね
Posted by: かほり | 2006.03.04 23:59
まさにそうですね。社会学とか人類学とかマジメに学ぶと、ますます社会批判的な学生が増えていく(笑)
Posted by: タテーシ | 2006.03.05 00:37
本当に、生きていきにくい学問を真剣にやってしまったもんだ(笑)
さぼりながら、やってた学生の方が社会的には扱いやすくて、育ちやすいかもよ。(笑)
だから、人類学のことを真剣に話すと、どうも話についてきてくれなくて、「結局、何を言いたいのですか?」
になるねん。
「それよりも、これまでのアルバイトは何をしましたか。」
みたいな。
アルバイトほど、面白くない仕事はないと思う。私的にアルバイトの話は、これからの仕事をやっていく上で建設的な話ではないと思ってるのに。
Posted by: かほり | 2006.03.05 20:37
逆に、考えると、社会学や人類学を専攻した人で、素直な人は、学生時代にあまり勉強していなかったというように、捉えていいのだということで、結論つけましょう。(笑)
Posted by: かほり | 2006.03.05 20:40