「クーソーは頭のこやしです。」
おそらく、もっとも記憶に古い「テレビCMのキャッチコピー」といえば、
丸大ハンバーグの「おおきくなれよ~」(♪ハイリハイリフレ・ハイリホー)か、
あるいはこの、
「クーソーは、頭のこやしです」
である。
ファミコンが登場しはじめた頃、80年代の初期に、ナムコがてがけたものだ。
今回グーグルで検索して、あらためて正しい文面を知った。
私はてっきり「クーソー(空想)」ではなく「想像力」だと勝手に思い込んでいたのである。
とかく、当時の私にとって、このコピーは非常にグッときたのだ。
しかも、あの頃のナムコのゲームのテレビCMは、やたらオシャレだった。
一編の映画のような、静寂の草原を撮ったシーンのなかに、ちいさくゲーム画面が配置されていたりして。
あれは、私の中で「80年代らしくない80年代の記憶」だ。80年代らしくないオシャレさ。
CMに流れている曲の一部分まで、いまだに覚えている。
よほど思い入れがあったんだな。
マーケティングのターゲットとしては、きわめて望ましいガキだったわけだ・・・
それにしても、いま、マーケティングの分野で
「空想」
なんていうフレーズ、まず出てこないよなぁ・・・
・・・ということにも思い至ってしまう、苦笑まじりな21世紀・初期の自分。
あぁ、あの頃は、普通にそのキャッチコピーで、ゲームをやる根拠を創出していたんだってば。
「空想」というコトバが、まさに未来をうつしていたんだってば。
ファミコンが示してくれた価値観は、空想の世界そのものだったってわけだ。
ちなみに、思い立ってYouTubeで調べてみたら、
初期ファミコンの、本当に初期のころのテレビCMの画像をみつけた。(こちら)
おもわず感激した。ほとんど記憶にないんだけど、なんというか、業界向けの展示会とかのためにつくったのかと思ってしまうような(←分かりにくい例えですが)、無機質で暗めの、商売っ気なさすぎな印象があったので、「まさに!」っていう感じ。YouTubeおもしろすぎ。電脳タイムカプセルごっこだ。
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