« 一夜明けて気付いたこと | Main | オランダとコートジボワール »

2006.06.15

真面目に輸出されていたアンプラグドな哲学は、誰にとっての救援物資か

自作パソコンのためにそろえたパーツのなかには、中古品も含まれているため、保証期間が一ヶ月しかない場合もある。なので、限られた時間のなかで、すみやかにパソコンを組み立てていかねばならないのであった。

そんななか、中古で買ったCPUをよくみると、なにやら銀色のネバネバした物質が付着しており、これがいわゆる「熱伝導のためのグリス」だと分かった。
パーツ購入時にソフマップの店員さんから、早口で「グリスを塗りなおすように」とかいわれて、シリコングリスを追加で購入させられたことを思い出し、MSK氏に問い合わせると、「すでに付着してあるグリスは綺麗にふき取るように」とのこと。
で、手元にあるガイド本などを調べてみると、たしかにグリスというのは必須アイテムのようだと理解した。CPUが発する熱を逃がすために、CPUに装着するファンとの接合部に、グリスを塗っておかないといけないらしい。
なので、グリスの塗り方についての説明はあったのだが、「中古で買った場合の、グリスのふき取り方」までは書いていない。

さっそく、初心者にとっては難題だ。
や、「そのまま拭き取るだけやん」と思うかもしれないが、なんだか「パーツを痛めるんじゃないか」とかなんとか、いろいろネガティブに考えてしまうのである。

Dsc06267
これがファン。中央に銀色のネバネバ。

Dsc06269
CPU。こんな持ち方でいいのか、と思ってしまう。ここにも銀色のネバネバが。

この粘土質な銀色のネバネバは、サッと拭き取ることも難しそうなので、よけいにとまどってしまう。

そこで、ネットで「グリスの拭き取り方」を調べてみる。
すると、山のようにページがヒットし、
私はなんだか、「グリスを拭き取る」ために、これほどまで多くの人々が、なんらかの文章を書き残しているという、そのこと自体に、深遠なものすら感じた。

で、いずれにせよ、みんな「ティッシュで吹いた」とか、なんだか結局は「おそうじワンポイントアドバイス」みたいなことしか書いていないので、「そうか、もっと気楽にいこう」と、気を取り直した。

と、いうわけで、ちょうど帰宅したあと、テレビではワールドカップの「韓国対トーゴ」をやっていたので、そのあいだじゅう、「グリス拭き取り」に取り掛かった。

この粘土質を攻略するために、私はつまようじを使って、まずこれらのネバネバを削り取るようにしてみた。

Dsc06271_1

この方法がもっとも効果的な気がしてきて、こまめにティッシュを活用し、作業をすすめていく。

ここで、ちょっと別の話をしよう。
この日私は韓国対トーゴの試合を、いつもの生中継ではなく、スカパーのほうの生中継にチャンネルをあわせていた。しかしこの「スカパーの生中継」が曲者で、スカパーは今大会、いちども「試合の実況中継」を行っていない。それらの放送権はすべてNHKか民放にある。なのでスカパーは、試合の中継をしない方針なのである。でも、スカパーは「生中継」なのである・・・これはどういうことかというと、「アナウンサーやゲストが、他の局でやっている生中継を観戦しながら、コメントを発する」ということをライブ放送しているのである(笑)。
これはかなり画期的な放送である。なんせ、スカパーにチャンネルをあわせても、試合の映像は観れないのである。ただ、試合の状況を見守って歓声をあげたり、コメントをしたりするサッカー関係者の様子だけが流れているのである。スカパーのW杯専門チャンネルは、今大会はずっとこの調子で、毎晩朝までこの形式でライヴ放送しているのである。さすがスカパー、民放では決してマネできない(マネしたくない)実験精神あふれる番組を提供してくれやがる。(まぁ、一方では、最近のテレビだと2画面を同時に映せるものが多いから、そういうテレビのために作られているコンテンツかもしれないが)

ということで、私はCPUのグリスを削り、拭きながら、テレビから流れる「韓国とトーゴの試合についてコメントする人々」の話だけを聞きつづけ、試合経過をチェックしていたのである。他の作業をしながらだと、試合の生中継よりも、こういうユルーイ雰囲気の番組のほうが、目の前の作業に集中できてよかった。なんせ、話している内容が、「アフリカの選手ってやっぱり足長いですよね~」だの「やっぱり日本人として、韓国が勝ったらくやしいですか?」だの、友人の家でサッカー中継を一緒に観ているような錯覚に陥るぐらいのダラダラしたトークが延々と続くので、それはそれで楽しかった。同じ部屋で、友人たちは韓国の試合に見入っていて、そのかたわらで私はCPUを一心不乱に拭きつづけていたかのような、そんな感覚のする時間だった。

で、なんだかんだ、1時間ほどで、なんとか綺麗になった。

Dsc06272

Dsc06273

最初はあまりのネバネバさにくじけそうになったが、やってみると案外楽勝。
この調子で、次のステップにすすみたい。

それにしても、「パソコンを組み立てる」という行為において、いちばん最初に取り組んだことが、このような「泥臭い」作業になったということが、ちょっとおもしろい。

|

« 一夜明けて気付いたこと | Main | オランダとコートジボワール »

Comments

うん、ちょっとおもしろい。

Posted by: toyotti | 2006.06.16 at 19:51

朝の連続テレビ小説なみにこの連載を楽しみにしています。
やっぱの写真は最終回までのお楽しみ?

Posted by: MSK | 2006.06.16 at 21:58

久しぶりにきました。

なんかよく分からないけれど、微妙に勇気つけられました。(笑)

すべての面において・・・

Posted by: かほり | 2006.06.17 at 13:29

みなさま>いずれにせよ、てこずっています・・・ジーコJAPANとおなじように・・・

Posted by: タテーシ | 2006.06.18 at 23:01

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/18060/10539492

Listed below are links to weblogs that reference 真面目に輸出されていたアンプラグドな哲学は、誰にとっての救援物資か:

« 一夜明けて気付いたこと | Main | オランダとコートジボワール »