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2006.08.15

『パリ+ルーブル美術館の秘密』

前から気になっていたドキュメンタリー映画。ようやく観れた。
ルーブル美術館の「舞台裏」で働く職員さんの姿を、
ただひたすら、淡々とカメラが捉えた感じの作品。

余計な解説やナレーションがまったくないのが、すごくよかった。
別に、ルーブルの所蔵品について解説があるわけでもないのだった。
なので、なおさら、「この現場でこの人たちはどんな仕事をしているのか」ということにのみ、気持ちが焦点づけられるので、このバランス感がいい。

大きな展示物を何人もの人が協力して運ぶときの様子とか、案外たどたどしくって、「これって僕らが文化祭とかオープンキャンパスで準備しているときと、そんなに変わらないなぁ」とか思えて、妙にうれしくなったり。
展示物をどのように動かすか、あーでもないこーでもない、という議論を続けたり、その傍らで掃除機片手にウロウロしている人もいたり、厨房で食事を作っている人もいる。綿密な修復作業をやっている人がいて、新しく絵をかけるために釘をガンガン打ち付ける職人さんがいて、そうかと思えば緊急時の人命救助の講習が行われていたり、展示プレートの張替えに勤しむ人もいる。

来館者を迎えるために、これだけの人々が舞台裏で働いているんだ、というただそれだけの内容だけど、いつかルーブルへ行ったら、きっと絵画だけでなく、そこにいる「人」も見てみたい、と思わせる。

どうしても内容的に淡々として地味なものになりがちだが、そのぶんカメラワークとか構図とか、そういうところでユーモラスだったりドラマチックな雰囲気を演出して現場の様子を捉えているあたり、とても参考になる。
ものすごく大きい展示物を、大勢で協力して壁際まで移動させたあと、壁と作品に挟まれた幾人ものスタッフが、横の隙間からチョロチョロと出て行くところを、カメラのフレームを動かさず、最後の1人が出て行くまでずっと固定で捉えていたりするシーンは印象的。それはあたかも、芸術というのは、額縁の中の絵画のことだけでなく、それを飾るために働く人々の身振りなども含めて捉えているかのような、そういうメッセージを感じさせる映像だった。

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Comments

もうすぐ京都で「ルーブル美術展」やるらしいね。私も気になってるところです。多分行くと思う。

Posted by: tomo | 2006.08.15 at 23:46

働いている人々も、世界三大美術館の職員としての誇りをもってやってるんでしょうね。まったくもって、私たちの文化祭と同じですな(笑)。

それに引き替え、実は日本にこんなのがあります↓。
http://www.louvre-m.com/

こっちは、日本三大ガッカリのひとつだと思います。一度実際に足を運んで、ガッカリしてみてください。

Posted by: ばろっく | 2006.08.16 at 00:03

ルーブル展あるんですね。そういうことはまったくノーチェックだったりします>tomo

知りませんでしたこんなところ!! ネットでみただけでも、かなりツッコミどころ満載で、すごくウケた箇所があるんですが!すげーネタにしたいです、このサイトだけでも。ていうか実際に行ったんですね・・・(笑)>ばろっく 

Posted by: HOWE | 2006.08.18 at 00:14

あぁ、行ったさ。
だからこそ君も行くべきです。

ペーパー版HOWE-GTRのネタとしてふさわしい場所だと確信しております。

Posted by: ばろっく | 2006.08.21 at 01:39

行ったのね・・・
や、ホームページだけでも、十分、ネタの宝庫ですってば、これ(笑)

Posted by: HOWE | 2006.08.21 at 23:40

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