父のロンドン絵画
去年の秋に、父をロンドンに連れて行った目的のひとつは、
父にいろいろなロンドンの風景を絵画作品として描いてもらうことであった。
あの珍道中から早くも半年が経とうとしているが、
私の狙い通り、父はこのごろマメにロンドンの風景画を描いている。
最近描いているのは、たまたま立ち寄ったマリルボーンという駅の駅舎である。
(この駅前の軽食堂で、我々はイングリッシュ・ブレックファストをオーダーし、その量の多さに苦しんだ)
で、最近この絵の完成が近づいてきているのだが、父の絵にしては珍しく、人の姿が多めに描きこまれている。駅前の雰囲気を出したいためか、実際には写真に写っていない人物もちょこちょこ描かれているのであった。
そのことにちょっとした興味を覚えたので、
「いっそ、自分自身の姿も絵のなかに登場させたらいいのでは」
と言ってみた。(『ウォーリーを探せ』、みたいに)
すると、何事もなかったかのように
「もう描いている」
との返事。
よくみると、
たしかに父親らしき格好をした、青いジーパンの男の後姿が駅の入り口に描かれている。
しかも、
その絵に描かれている父親は、
なぜか赤いワンピース姿の白人女性と会話をしている(笑)
旅行中、英語といえば「イエス」と「サンキュー」ぐらいしか言わなかった父であったので、そのへんは軽くツッコミを入れたが、あいまいな返答で言葉を濁された。
自発的に、そういう「お遊び」を入れるような、そんな父はあまり見たことがないので、正直驚いた。
私はそれを「ロンドン・マジック」と呼ぶ。
■■■■
Comments
おちゃめなお父さんだこと
Posted by: ヒロポン | 2008.05.28 23:59
ヒロポン>そういう意味では、あなたに通じるところもなくもない(笑)
Posted by: HOWE | 2008.05.29 20:12
いやぁ、それほどでも
ないっすよ。
Posted by: ヒロポン | 2008.05.30 22:00
ヒロポン>(笑)
Posted by: HOWE | 2008.05.30 23:12