せんだいメディアテーク
今年も学術イベント「カルチュラル・タイフーン」の季節になり、昨年同様行くことにした。
今年の開催地は、仙台。
そりゃあ、最初は「さすがにやめとこ。。。」となった。遠い。
しかし、会場が「せんだいメディアテーク」だと知り、ここは以前から気になるスペースだったので、この機会を逃したら現地に出向くチャンスはなかなかないだろうということで、がんばって来てみた。
結論からいうと、せんだいメディアテーク、すげぇ!! 素敵!! いうことなし!! という施設であった。
シアトルやポートランドまで行かずとも、「個人の表現・発信活動をバックアップする施設」というものが、同じクオリティ、いやそれ以上のものとして、日本にあったわけだ。
そして市民図書館と同じビルにあることで、まさにこれこそ情報発信基地としての役割も担っている(シアトルの公立図書館とすごく雰囲気が似ていたのも印象的。図書館なのに、挑発的なデザインだったりするところなど)。
具体的な利用方法については、また明日以降じっくりと見学させてもらうが、とにかくものづくり精神を刺激する建物のデザインや、イヤミのないオシャレさが、心憎いばかりである。
会場にきていたとある学者さんたちの雑談にも、この会場についての賛辞がちらほら聞こえていた。
そりゃあ、こんなクールな施設で自分の発表ができれば、心踊る気持ちもわかる。
というわけで、会場施設に来てみることを第一の目的としていたわけだが、それはそれでよかったと思う。第二の目的である「イベント参加」については、今回は己の知的レベルの低下にともない、理解力も落ちたのか、あまりグッとくる報告にめぐりあえず。今回の目玉である、『<帝国>』の共著者、マイケル・ハートの報告も、非正規雇用の問題を語るその内容よりも、「ハートって、こんなに若い人なんか!」という、見た目の印象のほうが強烈だったりする・・・
なお、3月に、『<帝国>』のもうひとりの著者であるアントニオ・ネグリの来日が、日本政府の「妨害」によって阻止されたことは、ひとしきり各方面で話題になったわけであるが、今回のマイケル・ハートや、同席したアンドレイ・グルバチッチらの入国に際しても、「なんとなく、妨害」があったことがセッションの前に報告された。やれやれ、という感じである。みんなが聞きたい話をしにきてくれる海外からのお客さんを迎えるにあたっては、もうちょっと丁寧に対応してほしいものである。G8も始まるってのに。
また、仙台から帰る途中にちょっとだけ新宿に立ち寄り、「第1回全日本ミニコミサミット」にも参加してみるつもり。いったいどうなることやらよくわからないイベントではあるが・・・。「とりあえず、現場に行ってみて考える」というスタンスで、私の旅はつづく。
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