« 何かあれば、すぐ炭を仕入れに | Main | ライフハックーゥー »

2008.07.30

ピエ・ブックスは熱い

もはやたいした驚きでもないが、PIE BOOKSの出す書籍はどれもこれも気になってくる。

実際にこの春ごろに買ってみたのは、
『80s 日本の雑誌広告』だ。
こちら)。

長らくこういう本を待っていたんだ、と。
しかもこのクオリティで3800円。この値段なら買いでしょう。

何が良いかって、余計な解説がくどくど入らず、とにかくひたすら80年代を彩った様々な業種の広告作品が並んでいるところだ。
そして解説のかわりといった風体で、序文にサエキけんぞう(ex.パール兄弟)の解説が添えられているのだが、これがまたいい文章。「80年代=バブル」という単純な図式は、実は正確ではないということを丁寧に述べていたりする。そしてこの文章の題名が「『キラキラ』としたものが愛された80年代」で、あぁ、まさに言いえて妙だなぁと。

で、この当時の広告をみると、どうしようもなく「共通した空気感」があって、それは自分がリアルタイムに目を見開いて生きていたから、だけでは説明が難しいような気がする。微妙に使うフォントとか色使いとか、トータルで、覆い隠しがたい「80年代的なるもの」があって、そのことが今もなお、私にとっては解けない謎だったり課題だったりもする。

ちなみにPIE BOOKSの本で、もうひとつ取り上げておきたい。
これはねぇ・・・本屋での立ち読みで出会った本で、久しぶりに脳みそグラグラしましたよ。『チェコの映画ポスター』(これだ)。たぶん、近いうちに買ってしまうでしょう(大学の書店が営業再開したら、発注に出向くつもり)。
今のうちにはっきり言っておきましょう、今後の私が作るあらゆるものの元ネタになるのは確実です(←ジャンゴの店長っぽい言い方)。すごくひっぱられる。ことごとくページめくるたびにガーーン! と音が鳴る。脳みその奥で。
チェコとか、いかにも最近の流行りっぽくてあえて距離をとっていましたが、とにかくグラフィックデザインの作品集として、個人的にツボだらけ。収録されている映画のポスターは1950年代~60年代のものらしく、なぜひとつの国の「時代的に共通したセンス」みたいなものがここまで多彩で素敵なデザインをコンスタントに展開できうるのか。日本の80年代とともに、これも私にとっての謎。

━―━―━―━―━

デザインの話ついでに、
だいぶ前に見つけて「!!」となって画像を保存したままの、
どこかの外国のコピー用紙の包み紙が、いい。

397921
端っこの部分を赤色にしているところとか、素敵すぎる。

素っ気ない包み紙もそれはそれでいいんだけど、
日本のオフィスにもこういうセンス、もっと増殖してもいいはずだ。


|

« 何かあれば、すぐ炭を仕入れに | Main | ライフハックーゥー »

Comments

ピエ・ブックス!食いつきましたわ~(笑)。いや~、実は私も何気に「いいな」と思って手に取った本は大体ピエだったりするよ。ミクシィのコミュにももちろん入ってたりするし(笑)。
広告の本は前に立ち読みしたけど、いいよね♪買おうかどうか迷ってて、買ってないけど、やっぱ買いの1冊かしらん?しかし、ツボな本が多いよねぇ。
TACHEN(こんな綴りやった?)って洋書も結構好き。

Posted by: tomo | 2008.07.30 23:27

姉>さっそくのコメントをありがとう(笑)ミクシィもチェックします。TACHENは、たま~にブックオフでみかけますが、ピエの本は、まずそういうところで見つからないというのが、ちょっとした違いですね。
あ、80年代の広告集は、絶対ご夫婦で盛り上がること間違いなし、と言っておきます。

Posted by: HOWE | 2008.07.30 23:46

あ☆たま~にブックオフにも、ピエの本あったりするよ。見つけると「おおっ!」と思っちゃう(笑)。ブックオフでは、結構自分にとって買いの1冊に出会う事が最近多いかも~。

Posted by: tomo | 2008.07.31 09:22

tomo>なかなかそういう幸運はめったにないねぇー。わりと足しげく通ってはいるんですが(笑)

Posted by: HOWE | 2008.07.31 21:02

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 何かあれば、すぐ炭を仕入れに | Main | ライフハックーゥー »