鳥居
こういうニュースを知った。
「鳥居」立ち、ごみ投棄やむ 埼玉・利根川河川敷
環境関連のベンチャー企業が、神社の鳥居に似せた、ごみのポイ捨て防止グッズを開発した。これを国土交通省の事務所が河川敷に置いたところ、不法投棄がぴたりとやんだ。「日本人の信心に訴える」というアイデアから出た商品で、不法投棄対策に頭を悩ます自治体などにとって、救世主となるか。関係者は「効果がいつまでも続いてほしい」と祈っている。
商品名は「ごみよけトリー」。高さ約1メートルの朱塗りのミニ鳥居で、道路沿いや雑木林などごみの捨てられやすい場所に、脚部を埋めて固定する。さいたま市の企業「ニューマテリアル」(加藤祥司社長)が昨年11
月に1基約4000円で注文生産で販売を始めた。12月中旬、国交省利根川上流工事事務所川俣出張所(埼玉県羽生市)が購入し、河川敷2カ所に2基ずつ設置した。何度撤去してもごみの不法投棄が繰り返される常習現場だったが、設置後不法投棄がなくなった。1カ月以上たった今も捨てられていない。出張所の利根川誠所長は「試しに置いてみたが、こんなに効果があるとは」と驚く。
加藤社長は、不法投棄対策に悩む自治体職員と話していて「神社や寺社の境内にはごみを捨てる人はまずいない」と思いついた。立ち小便を思いとどまらせるために、壁などに鳥居の形を書く例もある。ただ、本物と同じ
では、神社に迷惑がかかるかもしれないと、本物とは反対に、上段の笠木を下段より短く工夫した。「鳥居のようで鳥居でない」というのがミソで、特許を出願中だ。
神社本庁の茂木貞純総務部長は「ごみを捨てると、ばちが当たるという畏怖(いふ)心を起こさせたのでは」と感心する。
家電リサイクル法施行(01年4月)以降、河川敷などにテレビや冷蔵庫が捨てられる例が目立っている。利根川上流工事事務所管内では、01年度に不法投棄された家電は545台に上っているという。
(毎日新聞 2003年1月24日)
「な、なるほど! すげー! 日本人の信心深さ!!」と笑った。
でももっと印象的なのは、このニュースを知ったのは私の上司が教えてくれたからであり、「あまり関係ない話ですが」とメールでわざわざ送ってきてくれたことである。ナイスだ。
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