朝のホームにて
ちょっと前に、朝のラッシュ時、職場の最寄り駅で降りたときのこと。
自分が降りたばかりの列車に、小学校の社会見学っぽい一団が乗り込もうとしていた。
ラッシュアワーに。
当然、子供たちはこのギュウギュウ詰めの電車を前にうろたえていた。
しかし先生たちは、とにかく乗れ、の一点張り。
無茶ですよ。
当然、列車はしばしホームで立ち往生。
どうみても隙間がないと見るや、別の車両に向かって走り出す子供たち。
でも状況はほかの車両でも似たようなもので。
とにかく子供たちは気の毒であった。
先生の、まったく臆することのない「とにかく乗れ」の叫びを想起するにつけ、
うむ、極端だと思われるかもしれないが、
つい「戦争時代ってこういうことなんだろう」と、それとなくぼんやりイメージしてしまう。
先生たちは、当然ながら遠足であれ社会見学であれ「下見」をするものだろうけど、
朝のラッシュアワーについてまでは想定していなかったのだろう。
ていうか、先生たちは普段だれも電車で通勤していないのだろうか。
百歩譲って、「不測の事態が起きて、電車で移動するしかなかった」のだろうか。
いろいろ考えてしまった。
そのシチュエーションであれば、予定を変更してしばらく電車をやり過ごすという道を選び、「オトナである先生だって、ときにはとんでもない判断ミスをすることがある」という、ちょっとショッキングな事実を子ども達と分かち合えたかもしれない。それはとても貴重な学習機会であるだろうし、そういうのが「ゆとり教育」であってほしいわけだ。
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Comments
同業者の肩を持つつもりはないけど…。公立小学校だったという前提で。
今からちょっと前ってことは、何か体験学習的な校外学習を行ったのだと思います。冬だから、たぶん屋内の。
屋内型の体験学習ってのは、「何時に必ず到着していないといけない」という制約が結構厳しくて、その時間に到着できる唯一の交通手段がその電車だったのだと思います。「貸切バスで行けば?」という意見もあるかも知れませんが、現場には本当にお金がなくて、バスを一台貸し切ったら1日で10万円近い額が必要になるので、最近はとても難しくなりました。電車だったら一人あたりせいぜい千何百円です。
ゆとりだの何だので、体験を含む総合学習が入ってきたものの、それを支える先立つものがなくて、四苦八苦しているのが公立初等教育諸学校の現状です。別の観点から「戦争ってこういうことだったんだろう」とボクも思います。
…あるいは、ラッシュアワーの体験学習だったか、ですね。
Posted by: あんとら | 2009.01.16 00:50
あんとら>フォローありがとうございます。やはり現場からみるとまた違った見方ができますね。確かに予算の問題ってありそうです。
「ラッシュアワー体験」、さすがです。
Posted by: HOWE | 2009.01.16 22:20