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August 2009

2009.08.31

無印モルスキンさん

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モールスキンのノートはオシャレで丈夫だが、高価だ。
使ったことがないのだが、いつもちょっとした憧れがある。

僕はロールバーンのノートをずっと愛用しているが、リングの部分の大きさの関係上、そこにお気に入りのペン(SARASA)がさせない。

無印良品の最近のノートには、モールスキンのような素材の、丈夫でおしゃれな表紙(布クロス)で、さらに中身もモールスキンばりにめくりやすいページ構成になっているものがあったりする。

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そうかと思えばロールバーンのような形のノートも作っている。リングの部分がわざと大きくとってあり、かつリングがグルグルと巻かれる位置をわざと下げることにより、リングにさしたペンを出し入れしやすくするといった細かい配慮をみせている。

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そこまで似たようなのを作るんだったら、いっそ頑丈なモールスキンと機能的なロールバーンのいいところを合体させたようなノートも作れるはずだ。はずなんだけど、あえてそうしないあたりに、私は無印良品が「ひとつの人格」を持っているかのようなファンタジーを想像してしまう。そういう人って現実にいそうじゃないですか。

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2009.08.28

13歳少女の単独世界一周航海

13歳少女の単独世界一周航海に裁判所が待った オランダ(CNN) 

単独世界一周航海の世界最年少記録を目指していた13歳少女の計画に対し、オランダ・ユトレヒトの高裁が28日、待ったをかけた。この計画は危険だとしてソーシャルワーカーが取り消しを求めた裁判での判断で、今後2カ月間をかけて計画の内容や少女の精神状況などを調べるよう命じている。

ヨットでの世界一周を夢見ていたのは、ローラ・デッカーさん(13)。10歳のころからヨットを操縦し、その頃から世界一周を目指していた。両親も、ローラさんの夢をかなえようと支援し、すでに2年間の休学も学校に申請していた。

しかし、この計画を知ったオランダの児童保護当局やソーシャルワーカーが、単独は危険すぎると判断。訴えを起こしていた。

高裁は、児童保護当局に対し今後2カ月間、ローラさんを保護下に置くよう命じた。この間に、小児精神科の医師らが、ローラさんが単独で世界一周航海できるかどうかを判断する。

ヨットの単独世界一周航海は、英国のマイク・パーナム君(17)が27日に最年少記録を更新している。

ということで、さっきBBCワールドをみていたら、このニュースが取り上げられていた。
危険なのは当然だし、たしかに13歳で、2年間も学校に行かないというのは、こういうのにユルそうなオランダという国においても問題視されるわけだ。
BBCではローラさんへのインタビューもしていたのだけど、このローラちゃん、「本当に13歳か?」と思うほど雰囲気がしっかりしていて、オトナなオーラを感じさせた。なにより目つきの鋭さが印象的。私だったら「あ、もうこの子だったら大丈夫でしょう! いってらっしゃい!」とか言ってしまいそうだ。

で、今後の展開を私なりに予想すると、
ここまでニュースになったら、おそらく「スポンサー」がつく(笑)
チャールズ・ブロンソンあたりが好きそうな話じゃないか。
で、「後方支援隊を帯同させる」とかいう条件で出発を認めさせる、みたいな。

ただし、このニュースの別の報道では

しかし、ローラさんは生まれた国であるニュージーランドのパスポート取得を申請。オランダの司法判断が及ばないニュージーランドから出発するつもりだという。

という情報もあり、ローラちゃんのほうが我々よりも一枚上手か。

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2009.08.27

パティ・スミスはジョージ・W・ブッシュと同い年(ジョン・カビラの指摘)

グーグルで「ピンクフロイド ブート」で検索したら、このブログがトップに表示されることが判明し、若干落ち着かない。これが「ブート」ではなく「ブートレッグ」(海賊版のことね)とちゃんと略さずに検索したら、上から4番目。それでも4番目かよ、と。ちょっとビビってしまう。

━―━―━

最近、なぜこんなにも気になる映画がつぎつぎ上映されまくるのか。
決して映画通ではないので、公開予定の作品はいつも直前になって知って「!これは!」となる。
そしてロック・ドキュメンタリーは誰のものでも、特に気になるジャンル。

『パティ・スミス:ドリーム・オブ・ライフ』

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去年ぐらいに「自分はパティ・スミスを聴いていない」ことに気付き、ベスト盤を好んで聴きまくっている。
なんというか、暗さのなかの誠実さと清々しさ、というものを感じるアーティスト。
関西の上映は9月の大阪から。
映画の公式HPは(こちら)。

サイトにある写真たちがかっこいい。

Pt1

Pt2


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2009.08.26

HOWE18号をここでゲットしてください

今回もありがたいことにLilmagさんのほうで、通販をご利用の方にHOWEの無料配布をしていただけることになりました。→(トップページでのお知らせはこちら!
そして今回もフリペについての詳しい説明を入れていただき恐縮です。 →(こちらも!)

さらに、じつはあまり知人にも告知していなかった、南陀楼綾繁さんが関わっている「書評のメルマガ」にコラムを書かせていただいたことまでフォローしていただいておりまして、ひぇぇーすいません、っていう感じです。興味のある方はそちらもごらんください。→(こちらです)

Lilmagtop


ぜひLilmagのオンラインストアであれこれ素敵なZINE/本やCDを買って、(ついでに)HOWEの新作もゲットしてください。先着順なので。
Lilmagトップページは(→こちら)。

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2009.08.25

世界で10本の指に入る京都の本屋

英国の新聞、ガーディアンが「世界の素敵な書店」を10店リストアップしているのだが、そのうちの一つに京都は一乗寺の、おなじみ「恵文社」が選ばれていることを知った。

ベスト9位ぐらいに。
「日本語が読めなくても行く価値がある」とか評されている。

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最近、フリペのイベントで「恵文社に自分の作品を置いてもらうことの敷居の高さ」みたいなことを言い合っていて、私もいまだにこのお店にHOWEを持って入ったことはないのだが、「そりゃあ、世界のトップ10に入る店だし」とか思うと、なおさらにチャレンジしにくい(笑)

ところでこの記事がセレクトした、その他の世界の本屋さんもかなりすごい。

オランダの「Boekhandel Selexyz Dominicanen in Maastricht」という店。

Bookstore11

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アルゼンチン、「El Ateneo」

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ポルトガルの「Livraria Lello」

Bookstore31

・・・と、こんな調子である。

くわしくは→(こちらのガーディアンのサイト)を参照されたし。

海外旅行で、どこかで時間をつぶしたいとき「本屋とスーパーとホームセンターはおもしろい」というのが持論なのだが、この本屋をみてみたいがために、旅程に組み込みたいとすら思わせるわけで。世界は広いなぁ、と。


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2009.08.24

「大人でしょ。」 by 衆議院選挙

選挙カーがうるさく「こんにちは」と呼びかけながら大通りを走っていて、「果たしてこのやり方って効果があるんだろうか、でもきっと効果とかどうでもよくって、いかに自分たちががんばって候補者を応援しているかを示すポーズでしかないんだろうな」とかなんとか思って歩いていたら、私を追い抜いて走っていく選挙カーが「ご通行中のみなさま、ジョギング中の方、よろしくおねがいします・・・」とかアナウンスしていて、遠くを見やるとちょうど私のほうに向かって走ってくるトレーニング中と思しき若い人たちが大笑いしながら走っていた。ともあれ街に笑顔を増やしたという意味では、そういうアドリブはあっていい。ちょっと短歌でも詠みたくなるようなシチュエーションだ。
でもやっぱり、選挙カーっていう存在は意味ないと思うんだが、どうなんだ。

━―━―━

そして、ネットで検索してもあんまりヒットしないので、あえてここで書いておきたいのは

Kodomo

今回の衆議院選挙の告知ポスター、キャッチコピー「大人でしょ。」。
誰が考えたんだろう。
どうしてこういう余計なところでアヴァンギャルドな手法がまかりとおるのか。そのセンスはなぜ国政にまで反映されてこないのか。
いずれにせよ、あらゆる領域でじわじわと進行しつつある「日本国民子ども扱い戦略」のノリを示しているような気配もあって。

それに、「その言葉そっくりそのままテメーらに返してやる」っていうツッコミは容易に予測できるわけだし(笑)


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2009.08.23

暴走する配色デザイナー

最近、私の自作パソコンの調子が芳しくなく、たまにUSB機器をつないだら暴走する。これがいわゆる「熱暴走」なのだろうか。とかく勝手にパソコンが動きまくるのである。主に「ファイルの検索」をしたがる。次々とウインドウを開きまくって、同時に数十個もの検索をしたがる。

でも驚いたのは先日のことで、暴走をしはじめたこのパソコンが行った動作は、「画面のあちこちの色使いやフォントの大きさの設定を適当に変える」というもので、すっかり私が長年親しんできたクールな配色のウインドウズ画面が、一気に悪趣味なカラーリング(グリーンとか紫とかが混在)になってしまった。
それにしても暴走をはじめて「ファイル検索」とかなら分かるが、今回の場合はウインドウズXPにおいて「コントロールパネル」→「画面のプロパティ」→「デザイン」→「詳細設定」のところまで行かないといじれない場所に、なぜ暴走のムチャクチャな手立てが及んでしまうのか。そこのピンポイントさ具合が妙に笑えてきたりもする。パソコンからの何らかのメッセージ性すら覚えてしまうわけだ。

おかげで、前の設定を復元することもむずかしく、またイチから作り直してみた。それにしてもインターフェースが変わると、他人のパソコンを使っているかのような気分。


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2009.08.22

なぜ今年(2009年)の年末年始・クリスマスシーズンの航空券エアチケットがここまで異常なほど安いのか

と、
わざとらしく長いタイトルのブログの記事になったが、
こうしておけば、「検索サイトでヒットしやすい」ため。
や、別に今日の記事をそこまでたくさんの人に読んでもらっても、あまり益がないというか、有意義でもないのだけれど。

というのも。上記のタイトルに関連する、同様のフレーズでネット検索しても、なかなかヒットしないのである。
いろんな人が気付いているはずなんだが。それはなぜなんだろうか。若干イヤな予感もするが・・・

ともあれ。
ふとしたきっかけで、今まで「高額すぎて手がでない」とばかり思い込んでいた、年末年始の航空券の価格をそれとなく調べてみたら、軒並み10万円を切っているので、「これは何かの間違いだろう」とすら思ったわけである。

たとえば全日空のサイトで、12月23日成田発・1月6日ロンドンから帰着というパターンで調べたら、税金込みで96,420円とでた(もちろん、キャンセルは不可のチケットだ)。

安すぎる。不気味なほど。

ということで、おそらく最もありえる理由としては、新型インフルエンザだ。
冬場の爆発的流行をすでに「織り込み済み」として扱っている、のだろう。
すべての航空会社がそういう処置を行ってしまうほどに、国際的なコンセンサスとして、実は予測されている深刻さというのが、かなりのものとして位置づけられているのだろうか。

なので、いくらこの価格破壊においても、すんなり「安い! よし年末ロンドン行こう!」とはなりにくいのである。
むずかしいところである。

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2009.08.21

ある意味DIY

そう、ある意味これもDIY的かと思う。
民主党の国旗切り裂き問題。
こちら

「党の旗がない、それなら日の丸で作っちゃえ」という発想。そこがDIY的であることは否定しない。

ただし苦言を呈するとすれば、日の丸を切り裂いたことよりも、以前もこのブログで指摘したように(こちら)、民主党のロゴはあのふたつの赤丸の下側だけが妙なグニャグニャ感のデザインになっているわけだから、そこについての明確な説明を果たすべきだし、なにより日の丸をふたつつないでも、それはあの独特のロゴを的確に表現したことにはならないわけで、せめて2枚の日の丸の下はグニャグニャに描きなおしておくべきだった、と。

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2009.08.20

『パイレーツ・ロック』!!

映画の話が続く。

というのも、たった10分前にはじめて知って、「こんな映画が公開されるのか!!!」と驚いた作品があって。
『パイレーツ・ロック』。
10月ごろからTOHO系で上映。(公式HPはこちら

Piratesrock

というのも、これは「DIYカルチャー」の歴史を語るうえで、確実に重要な実話を描いている映画なのだ。
1966年、民放のラジオ局がまだ存在していなかったイギリス。「もっとロックが聴きたい!」と思う人たちによって、涙なくしては語れない海賊ラジオ活動が展開されていった。まさにこの映画はそれを題材にしているのである。
私はこの出来事を、Amy Spencerによる『DIY: the rise of lo-fi culture』という本で知り、ぐぉぉーっと感動を覚えたのである。なぜなら本当に船の上から電波を飛ばしていたっていうから、文字通り海賊そのものだったことだろう。なのでこの作品はそこまでしてロックというものを大切に愛して、その文化の灯火を絶やさずにがんばってきた人たちがいたことに思いを馳せ、先人たちのたくましいDIY精神に感謝を捧げたくなる映画・・・だと思うのだ。

ホームページで予告編を見たが、素敵にポップ。当時のファッションとかも含めて。ハチャメチャ風のストーリーは架空のものであっても、本当にこういう出来事は史実としてあったんだと思うと、やはりグッとくる。

━―━―━

もうひとつ、音楽の映画でこちらも気になっている作品。
『キャデラック・レコード:音楽でアメリカを変えた人々の物語』(公式HPはこちら
最近になって突然ブルース・ロックにも感化されるようになったので、これも気になる映画。
京都は9月に公開。
これもある意味ロックの成立に深くかかわる史実をもとにつくられている映画であるが、今回の作品解説をみて初めて知ったのは、これらの流れの元をつくった人はポーランド移民だったということ。ポーランド移民がアメリカにおいてなしえてきたことっていうのも、いろいろな点で興味があったりもする。

━―━―━

あと、これは劇場上映を逃した感のある映画『キング・コーン』。
『いのちのたべかた』に通じる、食をめぐるドキュメンタリー映画。

イアンとカートは、大学に在籍していた親友同士。これから社会人になるにあたり、「自分たちが普段何気なく口に運んでいる食べ物についてもっと知っておきたい」と、無謀にも農業を始める。

早速、アメリカでもっとも生産量の多い“トウモロコシ”を育てるため、国内最大の生産地であるアイオワ州の農家に移り住み、1エーカー(4047㎡)の土地を借りて農作業に取り掛かる二人。近所の農夫に手伝ってもらい、遺伝子組み換えされた種子や強力な除草剤を使うことによって、農業初心者でありながら驚くほど簡単にトウモロコシを植え育てていく・・・。

こうして作られたコーンはどこへ出荷され、どのように消費されているのだろう?実体験によって、アメリカ的現代農業の実情を目の当たりにした二人は、さらに収穫したトウモロコシの行方を追って、アイオワを離れ旅に出るが・・・。

はたしてその旅の果てに見た、私たちが普段何気なく口にしている物の正体とは・・・?

簡潔なストーリー紹介。読むと観にいきたくなる。
DVD化されるのを待つしかないか。

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2009.08.19

サッカーライク

とある大学で学生さん向けに行われた、社会人とは何たるものかという、よくある講演レクチャーの記録を何気なく読んでいたら、「柔軟性」「広い視野」「語学力」「課題解決能力」「積極性」といったものを高めていこうとかいう話になってくるわけなのだが、私の脳みそでこれを読んでいると、だんだんとすべてがサッカー選手に対して言っているような気分になってくる。
だからサッカーは人生において有効なツールなのだ、と強引な結論。

━―━―━

アフガニスタン大統領選挙が20日に行われるらしいのだが、イスラム原理主義のタリバンが「選挙を妨害する」と宣言を出していて、これってあらゆる政治的声明のなかでもトップクラスのダサい宣言のような気がする。そりゃあこの選挙は米国主導だから嫌がるのも理解できるが、でも「選挙を妨害する」って偉そうに言い切ってしまうのは、なんだか、もはやカッコ悪すぎる気がするのだ。そこまでとことんやりたけりゃ、選挙をやったあとに君らの真価を発揮せいよ、と。

で、住民もタリバンの脅しを怖れて投票に行けない、という懸念があるようで(だったら期日前投票という制度ができないのか、というツッコミも可)。そしてアフガン政府がこれまたよく分からない「お願い」を各メディアにしているようで、「投票日のときに危険な事件が起こったら、住民が怖がって投票所に行かなくなるから、何が起こっても大々的に報道しないでくれ」と言っている模様。それもどうかと(笑)。ちなみにBBCワールドの特派員は「私の考えですが」と前置きし、「バランスよく、いつもどおり報道したいと思います」とのこと。当然だろうに(笑)。

━―━―━

ストロークスというバンドはほとんど知らなかったのだが、昨日テレビで流れていた『The End Has No End』という曲にグッときた。(動画が埋め込めないのでこちらを→クリック
このビデオで展開されるショートストーリーも、なんだか意味深で。まさに「卒業」「就職」「結婚」「出産」みたいなライフイベントについての謎めいたストーリー。こういう映像手法は好きだ。バンドは黙々と普通に演奏しているんだけど、よくわからない(でも、なんだかすごく意味ありげな)映像が差し挟まれていく感じ。


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2009.08.18

『マン・オン・ワイヤー』

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映画『マン・オン・ワイヤー』をみた。
この映画をとおして考えさせられたのは、「一人の人が思い描く夢をめぐって、周りにいた人が巻き込まれていくことの、ステキな点や困っちゃう点」についてであった。

綱渡り師プティの思い描いた夢は、世界貿易センターのツインタワーの屋上に(こっそり)ワイヤーをはって、その間を綱渡りするというもの。
ツインタワーに忍び込んでワイヤーを張ることは違法行為だと分かっていながら、友人たちはどうやってワイヤーを通していくか必死に考え、議論をし続けていく。そのプロセスにも当然ながら意見の対立やいざこざが生じるわけだが、そういった葛藤に加えて、プティが無事に綱渡りをできるように管理をしなくてはいけないという、つまり友人を絶対に死なせないぞという悲壮な決意もまた、このプロジェクトの進行にある種の葛藤をもたらしていくのだ。

この作品をドキュメンタリー映画として観終わったときに、どうもすっきりしない、落ち着きのない作品になったなぁという印象があったのだが、上記の文章を書きながらその原因に気付いた。このドキュメンタリー映画はプティ本人よりも、プティを支えた友人たちを主軸に展開していったほうが、もっとよかったのではないかということだ。

そう思うと、まさにあの闇夜のツインタワーにおける、片方から片方のビルへと打ち込まれたワイヤーの切れ端を必死にたぐりよせ、結び付けあう作業も、じつは「友情」や「愛情」のありかたを示唆しているようではないか、と思った。このプロジェクトにおける回想でも特に感傷的に語られていたあの作業プロセスは、まさに「綱渡り」を通して導かれた、友情や愛情の物語でもあったのだ。

まぁ、そういう大げさな論評もさておき、「計画を実行に移すためにどんな準備をしたか」という観点において、素朴に楽しめるエピソードがいくつも語られた。ビルの屋上付近の模型を作ってはあれこれワイヤーの設置計画を練ってみたり、実際に何度も足しげくビルに通ったり、果てはニセの新聞記者を装って工事中の屋上の写真を撮りまくったり・・・などなど。その涙ぐましい努力と執念を「今だからこそ語れます」的ノリで熱弁するプティのはしゃぎっぷりが可愛らしい。そういう老人になってみたいとすら思う。

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2009.08.17

PIXY

盆休み明けで仕事が再開すると、とたんにブログを毎日更新しだす。
ていうか本当は、今日学生のほっしーに「ブログを毎日書いているはずじゃなかったんですか」と言われたので。単なる意地っぱり。

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盆休み期間最大のイベントといえば、なんといっても「外付けハードディスクでパソコンのデータをバックアップしたこと」だ。誰がなんといおうと、うん。

というのも、

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「外付けハードディスクって、こんなに設定が面倒だったっけ!?」
ということで、正直涙が出そうなほどややこしい気分を味わったのである。

よく学生さんに、「卒論のときとか、大事なデータを守るためにも、外付けハードディスクを買って管理したらいいよ」とか軽々しく言っていたが、「ごめんなさい、こんなに面倒くさい機械だったら、いっそバックアップにはUSBフラッシュメモリとかたくさん買って、そっちにデータ入れておいてください」Woodgate203


といいたくなったほどだ。
ていうか、言われなくてもすでにUSBメモリは活用されているはずだ。最近のはホント手ごろな価格でも大容量になっているので。あの進化のスピードには驚くばかり。

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休み前に通販で買っていたDVDがあるのだが、結局盆休みのあいだ観ていない。
たぶん、視聴にはかなり気合を必要とするものだからかもしれない。そのタイミングをはかっている。
『レジェンド・オブ・ストイコビッチ』。
旧ユーゴスラビア代表キャプテン、そして名古屋グランパスエイトでその現役生活を終えた稀代のフットボーラー、ストイコビッチのスーパープレー集。

Legend

ずっと前から買おう買おうと思いつつ、つい先延ばしになっていた。
すでに以前の『HOWE』でもストイコビッチ・“ピクシー”の話は書いているが、とかく私にとって「人生ベスト3ファンタジスタ」の一人である。

日本にきてからのプレーはそれとなく分かっているつもりなのだが、そもそもピクシーが来日する以前、いったいどういうチームでどういうプレーをしてきたか、実はよく知らないままなのである。
で、このDVDの購入を決めたのは、近年隆盛をきわめるYouTubeで、案の定ピクシーの若かりし伝説的プレーの数々が当たり前のようにたくさんアップされているのを観てしまったからである。

たとえばこれだ。

旧ユーゴ、レッドスター・ベオグラード時代、欧州チャンピォンズカップでイタリアの強豪ACミランと対戦したときの伝説的な試合。この3分の映像はすべてピクシーのプレーだけをフューチャーしたもので、「どこにピクシーがいるか」なんて探さなくてもいい。この粗い映像のなかで、ただひとり妖精(PIXY)のごとく華麗な動きをしている人はすぐに分かるからだ。
あらためてこれを観ると、ヤバいぐらい巧い選手だったんだなぁと実感。サッカーのルールなんてどうでもよくて、ただただ「美しいプレー」をみせてくれている。

そしてなぜそんな彼が日本のJリーグに8年も在籍しなくてはならなかったのか、その運命の背後にある「大きい物語」を語る一冊が

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『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』 木村元彦・著
である。
祖国ユーゴスラビアの分裂、政治的混乱に翻弄されてしまったピクシーや彼の仲間達の苦悩の記録。最近あらためて再読したのだが、サッカー選手としての華麗な活躍ぶりと、それに常に影を落とす様々な政治的・民族的問題の対比が痛切に響いてくる本。

ここまで書いて思い出したことがある。数年前、こうした旧ユーゴ(セルビア)やボスニア、スロヴェニア、クロアチアといった国々のサッカー少年たちを集めてチームを結成し、民族問題について考えていこうとしていたNGO「サラエヴォ・フットボール・プロジェクト」という団体があって、私も会員になって何度か寄付をしていたのだが、最近まったく音沙汰がなく、いま調べたらネットでもひっかからなくなってしまった。とても残念。

こういう時代だから、もはや自分たちひとりひとりに何かがかかっている、ということでもあるのだろう。
いつかこれらのバルカン半島の国々には行ってみたいと思っているのだが。


もうひとつ、1990年ワールドカップのユーゴスラビア×スペイン。この動画もピクシーのプレーだけを中心に編集されている。
2:20秒あたりの1点目のシーンなんか、声をあげること必至。もう、ため息しかでない。

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2009.08.16

写真でふりかえる盆休み

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京都のウイングス京都。男女共同参画センターみたいなところである。
この張り紙には目を見張った。
今度マネしてみようかとすら思った。

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とある経緯により、友人フィオリオ氏と宇治市大久保にあるサティで時間を過ごすことになったのだが、よくみるとすごく面白いスーパーなんじゃないか、と盛り上がる。

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肉屋さんの向かいに突然自転車売り場。
冷静になって考えるとあまり不自然でもないのかもしれないが、いやいやそれでも実際ここにくると「おおっ!?」となるわけで。

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野菜のタネを売っている食料品売り場というのも最近珍しいような気もするのだが、なぜかタネを売る横のラックには、おつまみ系のマメ類が。
や、関連性ないし! 植えても育たないし!

このほかにも食料品売り場はツッコミがいのある箇所がいくつもみられた。

ちなみに上のフロアはミドリ電化が入っているのだが、おもちゃ売り場における模型コーナーも、近年まれに見るすさまじい充実ぶりで驚いた。
今の子どもがこんなに熱心にプラモデルを作るとは思えないのだが・・・と言うと、友人は「ちかくに自衛隊の基地があるから、隊員たちが趣味で戦車とか戦闘機とか作っているのでは」という鋭い推察。なるほど。

そして、ひさしぶりにこういう田宮模型の塗料ビンたちをみると、なんだかグッとくる。
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(クリックすると大きくなります)

ロゴといい瓶といい、デザインが昔からまったく変わらないこともすごい。
ムダにインテリア雑貨っぽく小瓶を買ってしまいそうになる。

ともあれ、この大久保サティはハイレベルなモールではないかという結論に達した。
ムダに広かったり、食料品コーナーの棚の高さが低かったり。
置いてある商品も「なぜここに?」と思わせたり、ムダに種類があったり。
友人に「今度は車で来ようと思う」とまで言わしめたほど。

最近、こうした「中途半端な距離にある街および商業施設」というのが、なんとなくマイブーム。

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2009.08.13

ブルージー&ポエジー

だらだらとブログも盆休み状態

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フジテレビのスカパーのほうのチャンネルで、大昔の『夜のヒットスタジオ』がリバイバル放送されている(こちら)
あの番組のオープニングは伝統的に、次の歌手の持ち歌をワンフレーズ歌ったあと、その次の歌手についての紹介コメントを添えてマイクを渡していく。

で、その日観た1975年当時の放送では、そのオープニングの際にそれぞれの歌手は、視聴者から番組に送られたハガキの束から(歌いながら)1枚を取り出していくというシステムになっており、そのハガキを用いて、番組の最後で視聴者に電話をかけるというコーナーになっていた。

それぞれの歌手が(慣れない他人の歌を)歌いながらハガキを1枚抜き取って、ハガキを持ったまま歌い続ける光景がどことなくミョーだった。

さらにその日の歌手紹介のオープニングのしめくくりに控えていたのは、あの「ブルースの女王」淡谷のり子だった。
淡谷のり子がハガキを手に持ちながらワンフレーズ歌っていた。
なんかすごい光景をみた気分だ。

しかも番組のなかで、ちょっとしたコントの寸劇があり、ラーメン屋の女将の格好までさせられていた淡谷さん。
(ラーメンはまだかと訴える客が、『ラーメン、ラーメン』と合唱すると、沢田研二扮する牛乳ビンのメガネをかけた神父がやってきて『アーメン』と言いにくる内容。何もかもがすごい)

ちなみに淡谷のり子をウィキペディアで調べてみたら、ちょうどそのとき『夜ヒット』(←この略し方が懐かしい)に出演したことは、記念碑的な出来事だったようで。
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フジテレビ系の人気歌謡番組であった「夜のヒットスタジオ」にも、1975年12月8日放送にて特別出演し、代表作である「別れのブルース」など数曲を披露している。同番組における歴代出演歌手中、最高齢での初出演であった(出演当時68 歳)。また、戦前~昭和20年代の一線級・大御所女性歌手の中で同番組に出演したのも後にも先にも淡谷ただ一人だけである(男性歌手では田端義夫が一度出演)。
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とのこと。

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それにしてもウィキペディアをじっくり読むと、つくづく面白いな。淡谷のり子のエピソードに関して、
「1965年のNHK紅白歌合戦では『今の若手は歌手ではなく歌屋にすぎない』、『歌手ではなくカス』の発言で賛否両論を巻き起こし話題となる」
天才的なポエジー(笑)。


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2009.08.09

ピーター・バラカンの指摘に唸る

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1969年に行われた伝説のロック・フェスティバル、「ウッドストック」の40周年を記念して、DVDボックスセットが発売されているようだ。

で、それについて今売りの『ロッキング・オン』誌で、渋谷陽一とピーター・バラカンの対談が掲載されているのだが、これが実にとても読み応えのある内容であった。
(以下、ちょっとネタバレ)

そのなかでとくに印象的だったのは、ピーター・バラカンによる、ある指摘であった。

今回あらためてピーター・バラカンは当時のウッドストックの映像を見直しながら、
「現在と何かが違うな・・・」
と、ずっとひっかかりを覚えていたとのこと。

で、その違和感が何かということに、あとでようやく気付いた。

それは、
「観客に太った人がいない」
ということだった。

それはつまり、バラカン氏いわく「今だったら観客の一定数は肥満体の人がいるはずで、いかに70年代からアメリカがファストフード文化にまみれるか、ということを示していると思う」ということだった。

ウッドストックの映像をとおして、そういうポイントを指摘するピーター・バラカンはやはりさすがだと思う。

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2009.08.06

人生綱渡り

夏休みのあいだに、少なくとも映画『マン・オン・ワイヤー』はみておきたい(こちら)。
綱渡りドキュメンタリー。これは大画面で楽しみたい。
ちなみにフライヤーのデザインも秀逸だった。

━―━―━

なぜかよく人から「休みの日は何をしているんですか」と聞かれるのだが、この質問に昔から納得がいかないのは、「そのときどきに、いろいろなことをやっている、としか答えようがないじゃないか」という反論を喚起させるからである。「趣味はなんですか」という質問ならまだ分かるのだけど、「休日にやっていることを教えろ」って言われて、スムーズに答えられる人がいるんだろうか、と昔から思っている。
「寝てます」とかだと、毎週末夕方まで起き上がれずにダラダラしているだけのダメ人間みたいに思われそうだし、「音楽聴いています」だと、一日中スピーカーの前にいてお前はDJかよ、みたいなノリだし、ましてや「フリペを書いています」だったら、いまごろハウは18号ではなくて180号ぐらい出来上がっているはずだ。
なのでその問いかけに無理矢理答えるとすれば、厳密には、「平日より多めに寝て、たまに音楽聴いたり、フリペ書いています」となる。それでも、そんな休日を本当に過ごしたことのある日って人生で数えるぐらいしかないんだろうけれども。

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2009.08.04

中古オフィス家具、は狙い目。

2年ほどまえ、冬休み中にパイプ椅子にずっと座って過ごしていたら腰が痛くなって、その反省により「ちゃんとした椅子」を思い切って買おうと、ネットで中古オフィス家具店をみつけだし、そこでみつけた格安のジロフレックス社製椅子が大正解だったのである。若干のキズあり商品ではあるが、そんなことおかまいなく「これからの人生もずっと座っていたいほどのクオリティ」に驚かされた。

で、さっきひさしぶりにそのお店のホームページをみたら、これまた中古ゆえの格安オシャレ椅子が売られている。
別に回し者ではないのだが、ちょっと紹介してみたくなった。

090724img_31200

ハーマンミラーのアーロンチェア、25800円。
この会社の椅子でこういうデザインのタイプもあるんですな。
くわしくは(こちらのリンク)。

で、似たようなデザインではあるが

090713img_3039

オカムラ製 コンテッサ ミーティングチェア カンチレバー脚、21000円。
定価で10万円以上しているので、たぶんキズがついていたりするんだろうけど。
くわしくは(こちらのリンク)。

キズあり品とはいえ、椅子だったら、別に普通に使っていればどのみちキズぐらいつくわなぁ・・・っていう考え方なので、個人的には「中古家具すばらしい!」って思えてくる。


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2009.08.03

よりによって

うちの大学の名前は、外部の人からしばしば間違えられやすい。
漢字で「教」と書くべきところを「京」と書かれることがよくある。
今日、研究所宛てにきた営業ダイレクトメールの宛名も、そのように間違えられていた。

ただし、この業者は「校正サービス」を行っている会社であった。
つまり論文集などを作るとき、書かれた原稿のミスを修正してくれる業種である。
少なくともこの会社にはスペルミスの間違いを探してもらおうとは思わない!(笑)


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2009.08.02

アニマルハウス

昨日いろいろあったあと、帰る直前に上司とアメリカの大学についての話になり、その折に『アニマル・ハウス』という古い映画の話になり、「絶対に観たほうがいい」とオススメされた。
ネットで調べると確かに面白そう。ストレートなおバカ系コメディ映画。
上司に勧められた『コミットメンツ』という映画も実はまだ観ていないので、この夏はそのあたりもじっくり鑑賞しようかと思う。

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コメディ映画で思い出したのだが、
数年に一度、自分は『ポリス・アカデミー』という映画がやたら好きだったことを再確認している気がする。
こうしてブログに書きながら、「あぁ、この映画ももう一度観たほうがいいのかな」という気分になってくる。

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昨日の波乱の天候から一転、今日はおおむね快晴のうちにオープンキャンパス2日目が終了。そしていまは東京に住む元・研究所長から「テレビのニュースで宇治の突風の話題が取り上げられていたのですが、そちらは大丈夫ですか」というメールをいただく。昨日の突風騒ぎは全国ニュースになって流れていたのかと思うと、あのとき味わった竜巻のような風は、いわば「日本代表クラス」の瞬間最大風速だったということか。

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南陀楼綾繁さんが高評価していた『京都の迷い方』(京阪神エルマガジン社)が気になっていたので、読み始めたところ。ありきたりのガイドブックと違って、たくさんの人がひたすら自分のこだわりやマニアック根性によって語りつくすオムニバス本。こういうガイド本ってやや苦手なきらいがあるのだが、この本に関しては、各人が好き勝手に京都という都市をめぐる細かい諸要素(たとえば仁丹の広告入り町名案内板とか、あんことか、安くて美味い中華料理屋とか)を語りまくっているその自由度の高さがかもしだす、(オタクの真剣な会話がときおり初心者にも面白く感じてくるぐらいのレベルにおけるような)バランス感みたいなものがあって、読み応えのある本になっている。

そういう「バランス感」については、この週末にこじつけてしまうと、大学のオープンキャンパスというイベントにおいても適応できうるものがあって、そういうのってなんなんだろうかねぇ、と考察はつづく。
ましてや京都精華大学のオープンキャンパス特設ブログなんかを読んでしまった日にゃ・・・いやはや、これはぜひ目を通す価値がありますぞ(こちら)。
高校生のときに、こんなオープンキャンパスに行ってしまっていたら、確実に人生は変わっていただろうと思うと、むしろ「行かなくてよかった」とすら思うほど、ツボおさえまくりで。

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2009.08.01

突風


京都で突風…屋根飛びゴルフ場の支柱折れる
8月1日12時41分配信 読売新聞

 1日午前11時15分頃、京都府宇治市のゴルフ場「宇治カントリークラブ」で、ネットを支えるコンクリート製の支柱(高さ約25メートル)29本が、コース内に向けて途中で折れた。

 客は当時、大雨のためクラブハウスに避難するなどしており、けが人はなかった。

 ゴルフ場関係者の話では、当時、猛烈な風が続いていたといい、突風が原因とみられる。

 また、同市五ヶ庄でも、府道沿いの工場のトタン屋根が強風で飛ばされた。屋根は近くの電線に引っかかった後、路上に落下して道をふさぎ、電柱1本も傾いた。この影響で、周辺の民家20戸が停電した。

今日は大学のオープンキャンパスの日であったが、上記のような突風が、まさに同じ時間帯、宇治市にあるこの大学を直撃した。
ちょうど向島駅の誘導案内の役目を終えて、スクールバスに乗って大学に戻っていくときであった。その時点でかなりの大雨にやられていて、すでにずぶ濡れ。
そしてバスが大学に戻るころ、とんでもない暴風雨と雷がやってきた。

バスは異例の措置として建物の入り口側面のところで停車。ただしお客さんを降ろすのは危険と判断されて、しばらくそのままの状態。私はお客さんの最後列から、窓ガラス越しに外の風景を見つづけるしかなかった。

風でバスが揺れる。そしていままで体験したことのないような、白い吹雪のような暴風雨(ヒョウも降ったらしい)が爆音のように飛び交っており、キャンパス内の中央広場では、立てていたテントや看板が危険な状態にあった。
野球部の学生さんたちや事務職員がテントの支柱を支えるべく走って行くのが見えた。何かが飛び交っていたりしていた。

正直、自然現象をまえにしてここまで危険な気持ちになったことはいままでなかったので、(テレビの自然災害ものを観ている気分だった)どうしたらいいか思考停止になってしまった。

するとそのかたわらで、看板ごとありえない向きに横転していたベンチをひきもどそうと、学生スタッフのほっしーがベンチに駆けていくのがみえた。しかし一人ではどうしようもなかったようだ。学生さんにそんな危険なことをさせたままにするのもどうかと思ったのでとにかく自分もバスの外に出た。バスから降りた瞬間、足首までずっぽり水が入ってきて、そのとき一瞬思ったのは「あぁ、明日はこの革靴をはけないな、靴が他にないんだよなぁ、どうしよう」ということだった。

その次に感じたことは、呼吸が風の圧力で自分の自由にならなかったことへの戸惑いだ。ほっしーとベンチをひきずりながら、息苦しさで何がなんだか分からない感じになっていた。風の力で呼吸ができないなんてことがあるのかと驚いた。
あるいはテンションがMAXになっていて、過呼吸ぎみになっていたのかもしれない。とりあえず自分たちはベンチを建物のなかにひきいれた。ほかの人はテントやら機材やらの撤収を行っていた。でもしばらくは何がなんだか分からない状態でいた。
いま思うと自然災害のときってほんとに冷静な判断ってできないもんなんだろうなぁということだ。冷静にいられるように心がけたいものだけど。

午後にふたたび向島駅の誘導に向かったが、ああいう暴風雨のあとでも、鉄柵のあいだに張り巡らされたクモの巣なんかは水滴をキラキラさせながら普通の姿を保っているのを見つけ、やっぱり自然のチカラにはかなわないよなぁ、とか思った。

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