古着屋が古着屋でなくなっている
ちかごろhanjiroやWEGOといった古着屋に行くと、そこはもはやかつての古着屋ではなく、自社ブランドの安い新品の服を古着っぽく見せて売っている店になっているだけである。
よく探せば、一角に古着が置いてあるというものだ。
たぶん不況なりいろんな要因で、海外から買い付けて仕入れるより、国内で安い服を手軽に作って(いろんな若いデザイナーはたくさんいるので)、そっちを売っていくほうがよっぽど儲かるのかもしれない。
なので、純粋に、大昔の海外のTシャツなどを雑多に並べているようなお店というのが貴重な存在になっていて、そして私はそういう店をあまりよく知らない。いままではhanjiroに行けばそれで充分だった。大量の、しかもそのほとんどはヘンなデザインのシャツが並んでいて、そういうのも含めて、あれこれと眺めるだけでも楽しかった。いまは、そういう「どうしてもこれは売れないだろう」みたいなシャツが並ぶことも少ない気がする。
ああいうところでないと出会えない、ミョーなTシャツに出会うたびに、「こういうのをデザインする人が地球のどこかにいて、そして着る人もどこかにいるんだなぁ」という事実に思いを馳せることができる。そういう楽しみ方ができたから、足しげく古着屋に通っていたのであるが・・・
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