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2009.11.07

Tシャツのシルクスクリーン印刷を自作でDIYする方法についてのメモ(その2)

前回(こちら)からのつづき。

さて無事にOHPシートにプリントしたい図柄が印刷できたら、今度はその図柄をシルクスクリーンに密着させて、露光をさせることになる。

シルクスクリーンのシートも自作できるらしいのだが、調べるとさすがにそれを自作するのは大変だということが分かったので、こればかりは先述した「Tシャツくん」で使用されるシートをそのまま流用することにした。

こうして「Tシャツくん」のシート、5枚入りのものを仕入れた。サイズは35cm平方。
このシリーズではメッシュの荒さにいくつかバージョンがあるが、だいたいは80Mか120Mかのチョイスになり、数字が多い方が目が細かくて繊細な印刷が可能になる(ただしインクが目詰まりしやすいので、初心者はまず80Mをオススメする)

なお、35cm×48cmというサイズの「ワイド版」もあるようだ。


このシートをフレームに張っていくわけだが、このフレームをどうするか。
ここからは先述のサイト「T-SHIRT suruyo.com」が紹介するやり方に忠実に準じていく。
このサイトでは、フレームを「100円ショップで売っているコルクボードの、木の枠だけを取り出して使う」ということをやっている。なので出来る限り材料費を抑えるために、私も近所の100円ショップにいき、コルクボードを買ってきた。シートの大きさが35cm×35cmなので、それよりも小さいサイズの木の枠が必要になってくる。

木の枠にシートを固定させるのは、ホッチキスで大丈夫のようだ。ただしフレームの分厚さによっては、普通のホッチキスではダメかもしれない。

こういう、タッカーと呼ばれるホッチキスを使うと確実かと思われる(作業する際はくれぐれも気をつけること。なにせ露光前にシートをフレームに固定するときは、暗闇の中での作業になるので)。

そしてここから「露光」という作業にうつる。
この「露光」というのが、いろいろ調べるとやっかいな作業のようで、ここで成否が分かれるといっても過言ではない。
で、「T-SHIRT suruyo.com」で紹介されていたのとまったく同じタイプの蛍光灯も購入。コトブキの「SKYLIGHT 450slim」だ。価格は2500円ほど。これはもともとは水槽に取り付けるタイプの蛍光灯だが、カバーがついているので、手で持ちながら作業ができる。

何もかもはじめてなので、先達と出来る限り同じ条件でトライしたいのである。

これと、あとはスプレーのり、洗面所に「はけ」を準備したら、ようやく作業が開始できる。

↑ このスプレーのりにもいろいろな種類があって、それぞれ粘着度が異なるようだが、今のところ私はこの「55番」を使い続けている。あまり強力な粘着力だと、かえってスクリーンにダメージが大きそう。 ↑ ハケは、「Tシャツくん」の純正品を使ってはいるが、別にある程度柔らかい毛先のものであれば、どんなハケでも問題はなさそう。

ちなみにスクリーンは光をうけたらすぐに感光してしまって使い物にならないので、できれば作業は夜にやる。そして部屋をなるべく暗くする。ただ、あまりにも真っ暗闇だと、以下に説明する作業をこなすのは大変なので、多少の光は必要となる。実際には、となりの部屋の電気がついている程度でも、さほど影響はなかったので、おそらく電灯の光ぐらいなら、そんなに被害はないのかもしれない。


では、ここから露光作業の手順を一気に記す。(ややクドい説明なのは、次に自分が同じ作業をするときのためのメモだからである。さらにいうと、その後何度もTシャツ印刷を繰り返すうちに、自分なりのやり方が磨き上げられたので、以下の説明文は当時の内容から何カ所かバージョンアップしている)

(1)部屋を暗くしたら「Tシャツくん」の袋を開けて、スクリーンシートを1枚だけ取り出し、あとはまた封をしっかりしめる。

(2)フレームにあてがう(もちろん、中に入っていたコルクシートはすべて取り除いておく)

(3)ピンと張るように、フレームにシートをホッチキス(タッカー)でバシバシ止めていく(ケガには厳重注意)。

(4)フレームからはみでたシートの余分な部分をハサミで切り落とす

(5)プリントしたい原稿のOHPシートを、プリントしたい向きのまま新聞紙の上などに置き、その上からスプレーのりを吹き付ける。

(6)フレームに張ったスクリーンシートの外側の面、(つまり 凹←こうなっている場合、下側の面のこと)に、OHPシートをしっかり貼り付ける。

(7)貼り付けた面を上にしたまま、机の上など平らなところにセットする。

(8)蛍光灯を手に取って、「5分」だけライトを点灯させる。(タイマーでセットしておくと便利)

スクリーンの上に蛍光灯をかざす。まんべんなく光があたるように動かす。シートの上ギリギリまで蛍光灯を近づけても問題ない。

(9)5分たったら、蛍光灯を消し、OHPシートをはがし、洗面所でスクリーンに水をかけて、ハケでブラッシングをする。
 すると、デザインの部分以外はキレイに感光して固まっているのに対し、デザインの部分だけ、ネバネバした状態になって溶け出していくのである。<追記>このとき、あまり強くこすらないように気をつける。図柄以外の部分もポロポロくずれてしまうことがよくある。

 そうして、デザインの部分だけ、メッシュの穴が開いたようになるのだ。

R0014918_2

 はじめてこれが出来たときに「ものすごく」感動したのは言うまでもない。

 あとはこのフレームをしっかり乾燥させておく。

 これで露光作業は完了だ。
 こんな調子で、私は3種類のスクリーンシートを露光させていった。

 (第3回につづく→こちらをクリック



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