トーゴ代表の銃撃事件
サッカーのトーゴ代表選手団の乗ったバスが武装勢力による銃撃を受けるというニュースに震撼。(こちら)
運転手さんが亡くなってしまい、選手も2人重傷とのこと。
エースのアデバイヨールは無事だったようだが、精神的にかなりショックを受けている模様。
ちょうどアフリカ・ネーションズカップ(各国代表による選手権・・・なぜかアフリカはいつもこの時期にやる)が開催されるため、アフリカ各国の代表チームがアンゴラのカビンダ州に集まっている。大会は予定通り開催されるらしいのだが、まともに試合をやろうというモチベーションになるのか、はたして。
と同時に、今回の件は、やはり今年の南アフリカワールドカップの開催にも何らかの暗い影を落としそうで。
「テロはオリンピックを狙っても、サッカーは狙わない。なぜなら全世界を敵に回すことになるから」というのは私の持論だったが、どうやらそれはおめでたい妄想でしかなかったようだ。
<<追記:1/9 23:20 Goal.comより>>
独占:トーゴ代表選手が襲撃の瞬間を語る
「そこらじゅうに血が流れていて…」
2010/01/09 22:25:06
10日からアンゴラで開催されるアフリカ・ネーションズカップへと向かっているトーゴ代表選手団のバスが、現地のゲリラに襲われた事件で、代表選手の一人であるMFギヨーム・ブレネールがGoal.comの電話インタビューに答えてくれた。
同選手は、昨年10月14日のキリンチャレンジカップ出場のために来日。背番号8を着け、日本代表戦にフル出場していた。そのトーゴ代表MFが、襲撃の瞬間の様子、現在の心境について語った。
―襲撃の後、どうされていますか?
「私は大丈夫だ。でも今のところ、襲撃で負傷したチームメートに関する情報はない。それには不満がたまっているけど、私たちはただ、家族に会うことだけを考えている」
―昨日、何が起こったのですか? 何をご覧になったのですか?
「アンゴラの国境を越えて5分ほど過ぎた後、一瞬にしてすべての窓ガラスが壊れたんだ! どこからそうなったのか分からなかった! 私たちはシートの下に隠れたが、そこらじゅうに血が流れていて、叫び声を上げている選手もいた。護衛の人が私の命を救ってくれて、相手の攻撃者は逃げていった。彼らが私たちの命を守ってくれた。バスの運転手には悲しい瞬間となってしまった。私たちは皆、彼の家族のことを知っているんだ。護衛者が来なかったら、あいつらは私たちを一人ひとり殺していっただろう」
―アフリカ・ネーションズカップでプレーすることができると思いますか?
「そうは思わない。今はただ、家族に会いたい。(どうなるかは)今日のうちに分かるだろう(日本時間9日22時現在、まだ正式な発表はなされていない。)。今のところはっきりしているのは、私たちはプレーすることができないということだ」
―この大会は中止されるべきだと思いますか?
「いくつかの間違いが起こってしまったと考えている。現状、安全が何よりも大事なのだから、大会は中止されるべきだと言いたい。今年、ワールドカップがアフリカで開催される。こういったことは、そちらにとってもあまり良くないことだ」
トーゴ代表はアフリカ・ネーションズカップに出場するためにアンゴラへ向かう途中、カビンダにて襲撃を受けた。バスの運転手1人が死亡し、選手2人を含む9人が負傷していた。この襲撃に関しては、カビンダの独立を求めるカビンダ解放戦線(FLEC)が犯行声明を出している。
アフリカサッカー連盟は、大会を予定どおり開催することを決定している。
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アデバヨール:「選手は大会どころじゃない」
土曜日のミーティングで決断
2010/01/09 14:56:34
マンチェスター・シティFWエマヌエル・アデバヨールが、アンゴラでチームバスが襲撃されたトーゴ代表の選手たちは、大会から引き上げるかもしれないとコメントしている。
アデバヨールは犯行グループによる銃撃が約30分間続いたことを明らかにし、チームは土曜日にアフリカ・ネーションズカップに出場するかどうかを決めるミーティングを開くと語った。
彼は『BBCラジオ』で、「多くの選手がアンゴラを離れたいと思っていると思う。もうこの大会に出たいと思わないだろう。彼らは人の死を目撃してしまったんだから」と話した。
「ほとんどの選手が家族の元に戻りたいと思っている。事件を目撃した後、誰も眠ることができていない。彼らはチームメートの一人が撃たれ意識を失っている姿を見たんだ」
「だからせめて良い会議にしなければいけないし、全員が部屋に戻り、休んでどうなるか待つだろう。(土曜日に)僕の人生に関わる決断を下す」
「僕らはまだショックを受けている。もし安全が保証されないなら、我々は大会を去るだろう。彼らが人生を捧げる準備ができているとは思わない。チームとしてすべてを話し合うし、キャリア、人生、家族にとって良いと思う判断をするよ」
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