私立学校の教職員が加入する共済組合があって、そこの主催でチーム対抗の耐久カートレース大会があるというお知らせを読んだ。
古くはモータースポーツマニアだった私は、それでもなぜかレーシングカートに乗った経験がなく、つい最近も「どこかでカート体験できないかな」とちょっと調べたことがあったりもした。
で、そのお知らせを読んで、ちょっと心が揺れ動いていたのだが、じつは隣席にいた同僚のタスクンも同じだったようで、トントン拍子に話しが進み、すかさず他のメンバーを集めて申し込みをした。
ちなみに、驚くべきは他の課の課長さんも僕らの知らないところでカートのメンバーを集めていたらしく、参加希望を送った申込者100名近くのうち少なくとも11人はうちの大学の職員であったわけだ。どれだけ血気盛んな大学やねん、っていう。ただ残念ながら課長さんのチームは抽選に落ちてしまった模様。
こうして我々のチームがカートレースに臨むわけだが、代表者のタスクンのところに「エントリーシート」が送られてきて、「急きょチーム名を考えないといけない」とのこと。
最初私はコンサバティブに「大学名をそのまま出して、学校の名前を背負って走ればいいのでは」と言ったが、タスクンは納得できなかった模様。
最近、タスクンとは「昔のプロ野球の助っ人外国人選手の名前を言い合う」というのがブームになっていたので、それならばと私は「パチョレック」というチーム名の案をメールで送った。
みなさん、パチョレックを覚えているだろうか。横浜ベイスターズの前身、大洋ホエールズ時代から際立った活躍をみせていたシャープな印象の外国人だ。その後阪神タイガースに移籍して、オマリーとともに一時代を築いた名プレーヤーだ。
そのほか、今日の朝たまたま本を読んでいて出てきたコトバ「透明ランナー」というのも野球つながりで面白く感じたので、それも案として提出した。
まぁ、私がかなりテキトーなノリでその案を送ったことはタスクンには百も承知だったようで、それらの案がすんなり通るわけもなく、仕事のあとに延々とチーム名を考えることに。こういうのはバンド名だったりお店の名前を考えたりすることに通じていて楽しい。
たとえば、パチョレックつながりで言えば、かつての大洋ホエールズといえば屋敷要、高木豊、加藤博一の俊足3人組を擁して「スーパーカートリオ」などと呼ばれていたが、それなんかはモータースポーツにも通じていていいのではないか、ただしそのまま「スーパーカートリオ」というチーム名にするのではなく、ヒネって「屋敷・高木・加藤」というネーミングにしたほうが、分かる人には分かって「あ、スーパーカートリオ。」となるからいいではないか、などと思ったり。あるいは、さらにヒネって、その3人の名前のあとに「パチョレック」を加えれば、もっと味のある名前になるではないか、「どうしてそこまで大洋ホエールズ好きなんだ」とか思われるので楽しいぞ、などと真剣に論じあった。
「なぜプロ野球に関する名前ばかりになるのか」とも言われたが、なんとなくモータースポーツに関するマニアックな観点からのネーミングをつけるよりかは、ほどよい距離感があっていいんじゃないかと思ったのだった。
もちろん、モータースポーツに関するマニアックなネーミングをつけて、カート場のスタッフさんに「この人らマニアや」と思われるのも悪くはない。なので「ザクスピード・ヤマハ」という名前はどうだろう、という案も出した。ザクスピード・ヤマハとは1989年に鈴木亜久里がデビューした弱小F1チームの名前だが、ヤマハエンジンのF1挑戦の第一歩として参加するも「全レース予備予選落ち」というどうしようもなく哀しげな記録を残してしまい(つまり予選にすら出られなかった)、おそらくヤマハのモータースポーツ部門の歴史において記憶から消し去りたい汚点となっている、そんな名前だ。
いずれにせよ、私立学校の職員さんらが集まってくるので、「ひょっとして普通にマジメに学校名を出してくるのでは」という意見もあり、ネタに走ってしまって大丈夫なのか、いっそそれだったら出入りの業者さんの会社名を名乗って勝手に走り回ってみようかなどと、文字通り暴走ぎみの案も出たり。
あと最後の最後で私がプッシュした案としては「パチョレック」をわざと間違えて「パチュレック」というチーム名にするというものだ。このチーム名を受け取った共済組合の担当の人が、間違いに気づいて、あえて「その名前で本当にいいんですか」と確認の電話をしてきたら面白いし、あるいはそのままチーム名が通ってしまい、当日のカート場でほかの参加者の目に触れたときに「あ、これって誤植だ。入力ミスされたんだな。このチームかわいそうに」という余計な同情を買うことができたりしたら、それもネタになって面白いのではないかと。(言うまでもないが、私はかなりマジメにこれらのアイデアを出している)
じつはカートに乗ることよりも、このチーム名を考える作業がいちばん楽しかったりするんじゃないか、とすら思った。
何かほかに良いネーミングがあれば、明日の朝までにコメント欄に書いていただけると幸いです。
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