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2010.11.26

京都クリエイティブ・トーク2010

広告業協会が主催する「クリエイティブ・トーク」のイベントを聴きに行ってみた(これ)。←ちなみに広告業協会のHPのくせに誤植があるのが残念。この日の正しいテーマは「世の中にひろがる広告づくりのコツ」である。

別に広告業に携わっているわけでもないのだが、今回登場したゲストに、以前このブログで紹介した本『アイデアの作り方』の嶋浩一郎氏が出演するというのもあり、興味があったのだ。
で、嶋氏は自著と同様に、この日の講演のなかでもドラマの『冒険野郎マクガイバー』と映画『アポロ13』を観ることを強く薦めていたので、よっぽどアイデア創出(課題解決)に関してはこの作品がいい刺激になっているんだろうと思った。(なのでこの日の晩に、これも何かの縁なんだろうと思って、すぐに『マクガイバー』のDVDボックスセット、手始めにシーズン1だけ中古品を探し出してオーダーした次第・・・冬休みはこれを観て過ごすことに決めた。『アポロ13』はDVDを所持しているので、いつでも観られます。確かに『アポロ13』は大学で上映会とかしたいぐらいだ)
あと嶋氏の発言で印象的だったのは、「これからの広告はリーチとフリーケンシー(frequency)から、レレバンシー(たぶんrelevancyのこと)が大事になってくる」ということで、「この情報は自分に関係がある」と思わせることがカギになってくるということで、これはもう多くを語らずとも、ツイッターとかのメディアを意識すれば実感できる。

そして「知らないことを知る喜び」が人間にとって根源的に大事なことであり(『トリビアの泉』だよな)、「検索はアマゾンでもできることであって、いい本屋さんというのは、買うつもりのない本を買わせる本屋のこと」というのも、言われてみると当たり前に感じることなのだが、ちょっと最近の自分の購買行動を振り返ると「う。反省・・・。もっと本屋へ足を運ぼう」と思ったり(あ、そういえば先日訪れたガケ書房で、私は買うつもりのない本をめずらしく衝動買いした。ガケ書房の棚の魅力っていうのは、独特のものがある。恵文社とはまた違った意味で)。

 で、この日同じ壇上で講演をした東畑幸多氏は、「クロスメディアからクロスソースへ」というキーワードを出してきて、広告主の思いがクチコミやワイドショー的な取り上げられ方によって「複数のメディアによる情報ソースの共有」みたいな感覚によって増幅していくかたちを今後の展望として語っていたのだが、これって別にクロスメディアとわざわざ分離して語らなくてもいいんじゃないか、結局昔からクチコミやワイドショー的な盛り上げ方は有効だったはずなのだから、という思いがあった。でも単に講演を聴いていた私の理解力がミスっているだけなのかもしれないが。

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 イベントの後に入った中華料理店で新聞を読んでいたら、北朝鮮関連報道で埋め尽くされた紙面の片隅に、ニュージーランドの炭鉱事故で閉じ込められたままの作業員たちが、2回目に起こった爆発によって生存が絶望的となった記事(本当に小さかった)があった。これについては事故直後に行われた記者会見をBBCワールドの生中継でたまたま見ていたのだが、そのとき責任者からは「救出については楽観的」みたいなコメントが連発されていて、奇しくもチリの落盤事故の直後だっただけに、こちらもなんとなく安心した気分でいたので、よけいにショックだった。


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