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2011.02.28

英国風パブの魅力を語る

上司のSさんからのリクエスト、その2。ブログにて「英国風パブ」の良さを説明したい。

大学のときに、京都の京阪三条駅隣にある「ピッグ・アンド・ホイッスル」という店に友人に連れられていったのが、私と英国風パブとの初めての出会いである。それ以来、私は何度となくこの店に来ることとなる。私のイギリス/アイルランド好きを助長したひとつの要因がこの英国風パブだと言ってもいいかもしれない。

端的に言うと、お酒をそんなに飲まない私でも楽しく過ごせる、それが英国風パブのすばらしいところである。
カウンターで注文して、その場でお金を払って、あとは座席についたりカウンターで立ったまま飲んだり食べたりして、適当に店を出たり入ったりしてもいいという、この「キャッシュ・オン・デリバリー」のシステムによる「放ったらかし感」がいいのだ。ユルユルなのである。

なぜ日本の飲み屋は、店を出るときに一括会計をするのか。そりゃあそのほうが儲かるからだろうけど、このシステムだと、どうしたってユーザー側は割り勘で支払うことになる。なんで酒が飲めない人が、ガバガバ飲んで食べまくる奴のぶんまで支払わないといけないのか。その不公平感ったらない。つまりのところ、日本の飲み屋というのは、それこそ「飲める奴のためのシステム」でしかないのである。

そこへくると英国式はきわめて民主主義的である(儲かっているかどうかは別として)。飲めない人、そして子どもやお年寄りも気軽に立ち寄れるパブという仕組みを、町中に作りまくったわけである。「パブ」は、そもそも「パブリック」のパブなのである。だから、英国式のパブは、「飲み屋」というジャンルで捉えないほうがいいかもしれない。それは社交場であり、職場と自宅の中間に位置する、いわゆるサードプレイスである。

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これはロンドンを旅して自分がはじめて入った現地のパブだった。ちょうど『TIME OUT』誌を読んでいて、宿泊先の近所のパブで無料のライヴが行われると知って行ったときのことだ。パブのいくつかは、普通にちゃんとしたステージを備えて音楽活動が楽しめる場所も少なくない。

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これはテート・モダンの美術館の近くだったかと思う。ロンドンの中心部だと、やたら立派そうなパブがあちこちにある。ここまでくると、入るのにちょっとした気合いがいるかもしれないが、別に入場料を取られるわけでもなく、そしてカウンターで注文をしなくても、店内をウロウロしてそのまま出て行ってもまったく問題がない(そして私はときおりパブでトイレを借りる)。そういう出入り自由のフリーダムな感じがパブの素敵なところだ。

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パブは昼間から開いているところがほとんどで、手頃にご飯を食べることも可能だ。いままでパブで食べたもので一番おもしろかったのは、このカンガルーの肉のハンバーガーだ。ここは「オーストラリア風パブ」をうたっていた店だった。そしてこれをカウンターで注文するときに店員に肉の焼き具合をレアかミディアムかウェルダンか聞かれたのだが、ヒアリングが出来ずにさっぱり意味が分からないまま数分間もよくわからないやりとりをし続けた苦い想い出もある。

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『HOWE』のイギリス旅行記でさんざんネタにさせてもらった父。これもパブでの昼食風景。お約束のフィッシュ&チップスだが、付け合わせの緑色のポテトペーストが美味だった記憶がある。そして1つの皿を2人で分けて食べている。そう、正直言って分量としては2人がかりで食べてちょうどいい。
でも往々にして、普通のそのへんのパブで食べるフィッシュ&チップスは、日本の英国風パブで食べるそれとほとんど変わらないテイストなので、あれは現地再現度の高い(油っこい)食事であろうと思う。まぁ、フライを揚げるだけだもんな。

ちょっと話が脱線するが、「イギリスにいくと食べ物に困るでしょう」と聞かれるが、たしかにイギリスは食事的にはあまりオススメできないものが多い。
なにせ朝食がいちばんマトモだと言われているわけで、ユースホステルの朝食でもひたすら毎日提供されていたのがこれなのだが、

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でも、なんか毎朝これが楽しみでしょうがなかった。不思議に飽きない。「なんでトマトをわざわざ焼くんだ?」と思いながらも食べ続けていると、だんだん美味しく感じてきたものである。

そして移民の多い国なので、エスニック料理店がどこでもたくさんあるので、そういうところで食事を取っていれば、それなりに楽しめるはずである。

あと、最近すこしずつ日本でも食べられるようになってきた「ケバブ」の屋台やテイクアウトが印象的。主にトルコ系の食べ物だが、羊などの肉と野菜をパンではさんで一緒に食べるスタイルが多い。これは安くて野菜もたくさん食べられて、旅行者にとってはありがたい食事である。

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肉もだいぶ入るのだが、それ以上に野菜がボリュームいっぱいに投入される。

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この大きい肉の固まりがずっと熱せられてぐるぐる回っているわけですな。それを削ぎ切る感じで、薄い肉をたくさんはさんで食す。
正直、マクドナルドとかに行くぐらいなら、こうしたケバブの店を探して食べるほうがよっぽど楽しい。

あぁ、こういう記事を書くと、また何度でもロンドンに行きたくなってくるわけである。


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