ROOMという野外フェスにいってきて感銘を受ける
ROOMという野外フェスにワルシャワのバンドのメンバーで行ってきた。
野外フェスっていうものに行くこと自体がはじめてだった。
トリのNATSUMENを観るのが目当てだったが、朝から行っていろーんなバンドを聴いているうちに、まったく期待していなかったぶん、とても愉しませていただく。というのも、このイベントはいわゆるインスト・バンドが主体のフェスだった(行くまでそのことすら知らなかった)。ほとんどボーカルは入らず、ひたすら超絶サウンドで押しまくってくる。
で、前から薄々感じていたことではあったが、つくづく思った。
昔のプログレ・ロックだけをひたすら聴き続けているようなおじさん世代の方々、じつは今の日本って大変なことになっていますよ、と。
日本のインスト・バンドっていうか、ポスト・ロックというか、とにかく彼らは往々にして、ギターとベースとドラムに、かなりの割合で管弦楽器を組み合わせていたりする。つまりキング・クリムゾンが40年前から探求しつづけているような、「テクニカルなギター+弦楽器もしくは木管楽器のミックス+叙情的なメロディー+でも変拍子入りまくり曲調変わりまくりで衝動的な即興型アプローチ」の進化形みたいなものが、ムチャクチャ面白いサウンドで、我々の知らないところでガンガン演奏されまくっているみたいですよ、クリムゾンの来日なんて待たなくても全然楽しめる可能性はゴロゴロしているかもしれませんよ、と。
印象的だったバンドのひとつがsgt.っていうバンド。
適当にYouTubeでみつけた曲を貼り付けてみる。
この曲、表現として笑われるのを承知で書くけど、クリムゾンの『レッド』のメタル調のイントロみたいなのから、途中で『スターレス』の後半みたいになっていくんです本当です。しかも格好良くて感心する。
この曲も2分半ぐらいから『太陽と戦慄』と『ディシプリン』が合体して突然変異したような音なんです、って書いてもクリムゾン命のおじさん連中には鼻で笑われるんでしょうけど。いやでもマジですごいんですって。
こういう音楽を今の若い人たちが踊りながら楽しんでいる光景をみていて、まるで隠れるように高校時代に古いプログレをせっせと聴いていた自分は、何もそんなに恥ずかしがる必要はなかったのかも、とすら思えてきたわけで(何せ、なぜ自分は高校時代の終わりに自作フリーペーパーを創り出したかという理由の大きな部分が、そこのポイントに深く関わってくるので)。
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Comments
むかしの和製プログレより演奏力があるね。ちゃんと走ってる。
Posted by: isaac | 2012.06.07 21:57
isaac >僕自身がその和製プログレを知らなさすぎるのですが、ともあれこの果敢な挑戦には舌を巻きますねぇ。
Posted by: HOWE | 2012.06.11 21:52