ポメラを使い始めてみている
最近、このブログで斎藤孝の本を紹介して、「より積極的に外出先でフリペを書いたりZineを作ったりできないか」と意識するようになり、「ひょっとして、テキスト文書をひたすら入力するデジタルメモ帳のポメラは、自分にとって有効かもしれない」と思うようになった。そして聞けば友人のFくんがあまり使っていないというポメラを持っていたので、格安で譲ってもらった。
昨日の記事で『今すぐ書け、の文章術』なんて本を紹介しておきながらこんなことを言うのはとっても心苦しいが、何らかしらの「気合い」を要する文章を自宅で書くのはどういうわけかあまり気乗りがしないのである。
そこでポメラである。「文章を書く」以外の機能を備えないこのストイックなツールを持って外出先でそれとなく文章を打っていると、なぜこれが家でできないのかというぐらいに高い集中力でもって文章が書けてしまうのだった。昨日もたまたまポメラを持ったまま外出し、立ち寄った電気店に小さいカフェ・コーナーが併設されていたので、思い立ってパチパチやっていると、そのうち調子が乗ってきて、前から書こうと思っていて先延ばし続けていた文書を一気に仕上げることができて嬉しくなった。
痛感した。私は外じゃないとこういうまとまった文章を書く気になれないのだ、もはや。
昔は逆に、図書館とかで勉強できるような子じゃなかったのに、なんなんだろうこの変化は。
まぁ、筆記用具の問題というよりも、カフェでお金を払って机を借りていることによる「モトを確実に取り返すぞ」というプレッシャーによる要因のほうが大きいのだろうけど。
「たまたま仕方なく、モバイル機器を使って外出先で文章を書く」ということと、「あえてわざと外出先で文章を書く」のは確実に違うのであって、でも従来だと「最初から家でできれば、そんなことわざわざする必要ないだろ」と思いがちであったのだが、齋藤孝があの本で「あえて外にでましょう! 家ではなかなかできないっていうことを認めましょうよ!」みたいなノリで降参宣言のごとく訴えていたので、私もどこかで気持ちを楽にして「そうだ、うん、自分も家では難しいんだよなー」と認めて外にでようと思えるようになってきた。
ポメラではなくノートパソコンで薄くて軽いやつがあったとしても、まぁたぶん同様のことができると思うのだろうけど、でもあえてポメラでしか出せない集中力があるかもしれない。つまり「文章打つ以外はなにもできませんよ」っていう。この究極の制限状態下においては、もはや店主のこだわりラーメンしか注文することができないのだ。ギョーザとか唐揚げとかチャーハンセットはないんですか。なにが言いたいんだ。
そして私は今回はじめてこの文章を電車の中でポメラを使って書いている。まぁそれ以前に電車のなかでフリーペーパーを手書きで書いてきた経験もあるので、あまり恥ずかしさは感じないのだが。おそらく自分はスマートフォンを持っていないから、まだこういう状況に新鮮味を覚えているのかもしれない。もはやスマートフォンやiPadのユーザーにとってはテキスト入力という行為がもっとなめらかな日常感覚のなかに溶けこんでいるのだろう。
次に自分が作る予定のフリーペーパー(的な、たぶん冊子)は、ハウとはまた違って、サッカーファンとしてマラソン大会を応援しようという(例の)プロジェクトを伝えたいためのものになる。それはこのポメラですべてのテキストを書いて作ってみた最初の作品になるはずだ(と言いながら、また数年先に続きの作業を引き延ばしていたりするかもしれない)。
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Comments
電車の中ってことは、最新型のポメラ?
Posted by: MSK | 2012.09.04 07:27
MSK>や、初期バージョンのやつです。なのでモノクロ液晶表示です。ひとまずこれを使い続けてみようと思います。
Posted by: HOWE | 2012.09.05 20:09