TIMゴルゴ松本「命」のことについて
先日、昼食のあと何気なくふとTIMゴルゴ松本の「命」のポーズについて連想がおよび、よくよく考えるとこのポーズで集合写真に収まったりすると、妙におかしいんじゃないかと思えてきて、思い出し笑いみたいになってニヤニヤしてしまった。いまさら何をそんなに笑うんだと思うかも知れない。私も今そう思う。でもとにかく、昼食を終えて職場のデスクに戻る頃、私は確実にニヤついていたのである。「命」のせいで。そして当然、向かいに座るAさんから「なんか笑っていますけど、どうしたんですか」とツッコミが入ってしまう。すいませんすいません、ダメだ、もうゴルゴ松本のせいで「命」がツボになってしまっている。
そもそも漢字で書く文字を身体動作で表して、しかもそれがわりといい線ついているあたりでジワジワくる。
ただ、こうして文章として書けば書くほど「なにをいまさら感」があるわけで。
でももっと衝撃的だったのは、グーグルの画像検索で「TIM 命」で検索すると、
こんな自転車レースのゴールシーンがでてきて、
たしかに図らずとも「命」になっているあたりがすごい。それでよけいにおかしくなってきた。
思えばこれは表意文字としての漢字文化圏だからこそできるパフォーマンスなんだなぁと改めて思った。だって「命」ですからね、ライフですよ。これはなかなか重要なテーマを、よくわからないポーズで表現できていますからね。
話が突然変わりますが、むかし「ライフ」という名前のF1チームがありまして。とはいってもヘビー級なほどのマニアックな存在で、予備予選でずっと落選していた、超弱小チームだった。当時ブルーノ・ジャコメリというイタリア人がドライブしていて、とにかくこのマシンが走らない。なにせ「予備予選で落ち続ける」わけで、つまり予選にすら出場できないわけだ。なのでカルト的存在。それでもこうして忘れられていないのは、F1が日本でブームだった1990年ごろには、そういうチームですらみんなよく知っていた。まったく走らないチームが、シンプルに「ライフ」なんですよ。まさに命からがら、って感じです。
で、ついでにこのライフF1のことをウィキペディアで調べてみたら、当時あまりにもオリジナル製のエンジンがうまくいかなくて、挙げ句の果てに最後にちょっとだけ別のメーカーのエンジンをもってきて走らせようとしたと。
そこまでならまぁ分かる話なんだが、でもエンジンにあわせてボディを設計しているから、その新しいエンジンにボディが合わなくって、そのことにあまり直前まで気付いていなかったみたいで、最終的にはボディをガムテープで固定して走らせたとのことで、衝撃的すぎる。F1レースだぞ。なんだガムテープって。それって「メガネのつるが折れたからセロテープぐるぐる巻きで補修した」っていうのとあまり大差ないレベルの話。
やー、知らなかったなぁ。ライフF1はしまいにはガムテープで固定されていたとは。そういうケースが他でもザラにあるものなのかどうか、さすがに知らない。普通に危なっかしい。そのまま走らせたチームもすごいけど、もっとすごいのはそんなマシンに乗って闘ったジャコメリですよ。「ガムテープでボディが固定されたF1マシンに乗ったことがある人」っていう、おそらく史上初の人間かもしれません。ジャコメリが無事でよかった。ていうかロクに走らないマシンだったから、危険でもなかったのか? あぁ・・・。
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