発掘されたピンク・フロイド『原子心母』の1970年6月のライヴ動画をみて、不気味だったり笑えたりグッときたり。
音楽情報サイトamassで、ピンク・フロイドが1970年にBathフェスティバルで『原子心母』を演奏したときの貴重な映像が紹介されていたのでアップ。27分ぐらいある。
こういう映像、残ってるんですなー。
毎度同じ事を書くけど、やはり初期ピンクフロイドは、この音質と画質の悪さがなおいっそう魅力に変換されていく。映像としてはサイテーに観にくくて、複数の絵を重ねた処理で編集されていて、いったい何がなにやら分からないけど、でも、そこが良い(笑)。
この映像のなんともいえない妖しさとか怖さは、あの世界屈指の「怖いCM」である「アフリコーラ」にも通じる気もする。すごく久しぶりに「アフリコーラ」のことを思い出したが、CMは何度見てもちょっと怖いな。
同サイトによると、このときの『原子心母』はコーラスとブラスバンドが加わった、アルバム収録バージョンに近い編成で初めてライヴ演奏をしたとのこと。どおりで、ステージ上の誰しもが演奏しにくそうな雰囲気が感じられ・・・ロックバンドとしての演奏が、このたどたどしいブラス・アンサンブルのなかでまったく噛み合わない雰囲気が、あぁ、たまらない(笑)。
んで、この曲はじつはラスト5分を聴けばそれで十分なのだが(笑)、この画像ではラストの盛り上がりになると、ステージ上で白煙がドドドドーーと焚かれていき、その焚かれっぷりが笑えてくる。指揮者見えへんやん、っていう。このあたりの混沌、激しさ、意味不明っぷり、みたいなものに時代の空気感を覚える。だから好き。
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