ブックオフで「ビームせどり」をしている「セドラー」の客に出くわす
ブックオフにいったら、「美容・健康・ダイエット」コーナーで、明らかにそんな本を必要としているように思えない男性客が、端から一冊ずつ抜き出しては棚にしまっていた。よくみると右手に小型の機械を持っていて、値段のバーコードのところを照らしていた。
一瞬その人は店員かとも思ったが、普通の格好をしているので単なる客であり、そして一番下の本棚に、その男のものと思われる荷物が置いてあって、一番上にはスマホが電源ONのまま置いてあった。で、スマホの画面をみると、あきらかに男がバーコードをチェックしている動きにあわせて、記号らしきものがリストに増えており、本のバーコードをスキャンしていることが確認された。
つまりこれは古本業界でいう「背取り」のために、こういうツールが開発されたということなのだろう、とすぐに察しがついた。つい私のなかで眠っていた「探偵魂」(あったのかそんなものが)に火が付いたので、その男のすぐ横で、他の本を読んでいるフリをしてしばらく立ったままその様子を観察していた(『美容・ダイエット』コーナーの横は『人生論・生きかた』コーナーだったので、私がいても違和感はない)。おそらくその男にしてみたら私はうっとうしいヤツだと思われただろう。それでもひるまずに男はその棚のすべての本の値段をスキャンしたらしく、1冊取り出してはキープして、別の場所に行った。
あとでネットで調べたら、たーくさんこの手のスマホのアプリやら道具やらが出てきた。そして私が見たのは「ビームせどり」と呼ばれるもののようだ(こちら参照)。
そういう人を「セドラー」って言うそうだが、セルラー電話だかアドラー心理学だか分からないな。自己実現欲求か。
たしかに店側にしてみたら、迷惑行為でもある一方で、一冊でも多く在庫が処分されるのであればありがたいので、むやみに禁止することもできそうにない。ブックオフは特に、本来高値でもいいはずの本でもありえない安値をつけてしまうが、それでも在庫の回転があがるほうが先決なので、こういう現象を招きやすいのだろう。
ただ、まぁ、そのこと自体をどうのこうのは言わないが、
ヒトコトだけ言わせてもらうと、
ってことだ。うん。
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