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2015.08.11

PARC自由学校にてZINEの話をさせていただきました

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個人的にこの夏最大のイベントといっても過言ではない、ZINE『未知の駅』のさぶさんによるPARC自由学校での講座「あなたのZINEを名刺がわりに!:リトルプレス制作のススメ」におじゃまさせていただいた。
一連の講座やワークショップを経て、多様な受講生のかたがたによる合作のZINEができていたり、連続講座ならではの、受講生どうしのつながりが深まりつつあるなかに、このタイミングであれこれとZINEづくりをめぐる話をさせていただいた(ていうか、話長すぎてすいませんでした、っていうぐらいに・・・)

そしてこの日の受講生およびスタッフのかたがたに向けた「限定10部のZINE」として、主に後半部分のトーク内容を要約した(あいかわらずの手書きスタイルで読みにくいかもしれない)冊子を作ってきたので、配布させていただく。最初につくったフリーペーパーも10部のみ印刷したので、初心に帰った気分でもあり。喜んでもらえたようでうれしい。

ここではカルチャーセンター的な「つくりかた」を教えこむ講座というのではなく、「ZINEなんかに興味を持ちつつある自分たちが、今までどういうことをやってきて、これからどうしていこうか」っていうことを、ちょっと知らない人たちをまじえて、手を動かしながら、頭をひねりながら、ぽそぽそと語っていけるような、そういう「空間と作業」の場なんだろうと思えたので、なおさらここに来させてもらうことができて嬉しかったのである。

つまりそのちょっと面倒くさいかもしれない「ぽそぽそ感」みたいなもの、それをひっくるめてZINEづくりがあると思っていて、それが先日、まさにさぶさんらと実施したカルチュラル・タイフーンで言わせてもらった「ZINEは動詞として捉える」っていう感じに通じている。

だから、ZINEをテーマにした講座ではあるものの、ここで得られた刺激を糧にして「ZINEじゃなく、明日から陶芸をやろう」とかでも全然いいと思っている。ただし、その場合は「ZINEづくりにも触れたことのある陶芸づくりの人」という存在になっていたりするわけで、常に何らかの創造性や好奇心を発揮する、そのかたわらに「ZINEを使って/作って、何かをするというオプション」がついている、そういうのってとても素敵なことだと思う。

そんなわけで、自分の話を聞いて「何かやってみよう」って思ってもらえるべく、ZINEやDIYの話や市民マラソンの応援の話やお面づくりの話などなど、楽しんで聴いてもらえそうなネタをありったけぶつけてみた。

ちなみに「市民マラソンでJリーグのユニフォーム姿のランナーさんを応援する話」のとき、例としてJリーグのクラブ名のコールを実演するべく、そのときとっさに浮かんだクラブ名がなぜか、どういうわけか「ジュビロ磐田」だったのだが、何とその場にいた受講生のなかに、よりによってジュビロのサポーターの方がいたというのは、シンクロニシティというか奇跡というか。こういうことがあるから人生って素敵。(現在Jリーグのクラブは1部から3部まであわせたら53チームあるので、なかなかの確率)

あらためて、東京に呼んでいただくべく苦心されたであろうさぶさんやPARCのあさださん、そして受講生のみなさまに感謝。またZINE読ませてください!!

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そしてせっかく東京にきたので、翌日は汐留のパナソニックのミュージアムでやっていた「アールヌーヴォーのガラス展」にいってみたり。顔に似合わず私はアールヌーヴォーもガラス工芸も好きなので、これはとても興味深かった。iPodでアンビエント・ミュージックを脳内に流しながらガラスを凝視していれば、恍惚トリップ状態に近い、ハイな楽しみ方ができた(笑)。ちなみにこれ、HPやチラシで紹介されている代表的な展示作品より、他に展示されていたやつのほうが個人的に超ハイテンションな作品がわりと多くて、予想以上にブッ飛んでて美しく綺麗で超絶技巧な作品があったことも付け加えておきたい。

それともうひとつ、新橋の赤レンガ通りにある田宮模型の直営店「プラモデルファクトリー」にも行ってきた。もはやプラモデル作りは遠い昔にやったきりではあるが、自分のなかの子どもの部分がキャアキャアと叫びたくなるような気持ちになれる場所で、ここもある種の「癒やし空間」なのであった(だからこそ、新橋という場所にあるんだと思う。スーツ姿のおじさんたちがこぞって仕事帰りに癒されているはずである)。ていうか、正直こんな店がもし近所にあったら、間違いなくプラモ作ったりRCカーにハマっていきそうなので、東京にあるぐらいがちょうどいい(笑)

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そして2階フロアでは、土日は親子でミニ四駆を作ったり長いコースで走らせることができる場所になっていて、ガラス越しに見学もできるのだが、これが痛快な様相を示していて、ある種のカオスなレーシングサーキットと化していた。最近のミニ四駆のスピードの速さがとんでもなく、それに伴って大量のクルマがあちこちでコースからはみ出て飛ぶわクラッシュするわ他のマシンをなぎ倒すわで、それでもトータルでみると楽しくて穏やかなひとときを過ごせる場所になっているのであった。親子でミニ四駆を工夫して改造して作り合うっていうのは、これは間違いなく素晴らしい趣味なわけで、田宮模型の慧眼というか企業戦略には、それこそ子どものときから今に至るまで、人生でずっと感心させられっぱなしである。

こうして書いてみると、ZINEだったりガラス工芸だったりミニ四駆だったりと、「ものづくり」をめぐる東京滞在になっていたことに気づく。強引なまとめとしては(笑)。

★そうそう、実は最近私もこのマンガ ↓ まで買って読んでしまったりする(笑)。オトナがミニ四駆にハマるとどうなるか、っていう作品。熱いです。

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