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2017.08.27

ECHOESなロンドン旅2017夏・その3:バッキンガム宮殿の中を見学したり、思いがけない出会いを果たしたり。

 思えば夏の時期のロンドンにひとり旅として訪れるのは今回が初めてだった。そして「夏ならでは」、「今年ならでは」の出来事もあったのでまとめて書いてみる。

 まず、夏期間だけ限定で行われている「バッキンガム宮殿の内部見学」について紹介したい。英国王室にそこまで特段詳しくも興味もないのだが、「夏期しか入れません」と聞くと、せっかくだから行ってみようかなと思い、事前に英国観光庁サイトで予約チケットを購入しておいた。

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 ちょうど正面の大きい門にたいして南側エリアがチケットブースになっていた。私はつい、事前に観光庁サイトで購入したときのメールのプリントアウトで入場できるものと思いこんでいたが、それはチケットとの交換用紙みたいなもので、結局ひたすら行列に並んでチケットを受け取る。そのあとの入場も、時間ごとにおおまかに区切られて、待機させられたあと、ひとかたまりの集団が一斉に中に入るという感じ。そしてもちろん空港ばりの手荷物検査がある。

 入り口では他言語対応のオーディオガイドが借りられる。日本語の解説を聴きながら、最初の部屋や通路の時点ですっかり建物や装飾品のすごさに圧倒される・・・なお、写真撮影はNGなのであるが、そりゃあそうだよなぁと思った。もし写真OKだったら、まずもって客の流れは滞るはずだ。あちこち撮影したくなるし、自撮りもしたくなるだろう。

 普段そこまで装飾品やアンティークな家具に注目していない自分ですら、そこに置いてあるモノたちが放つパワーに魅了された。写真が撮れないもんだから、グググと目に焼き付けるべく凝視。「記録を許されない輝き」というのは、またよりいっそう、そこにあるモノや空間を美しく際だたせる。

 あちこちの部屋に置いてある休憩用ソファに腰を下ろし、その部屋の空気をめいいっぱい吸い込もうとするかのごとくさまざまな眺めを味わいながら感じたのは、この宮殿は決して古いだけの建物ではなく、現在も女王はじめ王室関係者が使用している「家であり仕事場」でもあるので、「人が使っている部屋」の空気感、現役感みたいなものが、よりいっそう素敵な雰囲気をつくる要因になっている気がした。「歴史や伝統」といった重たい距離感だけで圧倒するのではなく、訪れた客人の気持ちを心地よくさせ、生涯忘れられないような時間を過ごせる壮麗で気品に満ちた場所としてこの宮殿が時代を超えて成り立っているような、そういう活き活きとした感覚がわいてきたのが、思いがけず印象的だった。

 そしてまた、押し寄せる畏敬の念。ここで古来よりさまざまな人物が行き交い、向かい合い、歴史が紡がれてきたのかと思うと、「よくもまぁ、こんなふうに一般人に公開してくださったものだ」と、素直に感謝の気持ちがわいてくる。王室にしたら、これだけの建物を維持するための資金も現実的な問題としてあるわけで、90年代以降、女王が避暑地に行っている夏のあいだ限定で一般公開をするようになったようだが。

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↑宮殿を出た後の、出口に向かうまでの公園より。「宮殿アイス」とか売ってた。

 とかく、夏の間にロンドンに来る楽しみがまたさらにひとつ増えた。そう、私はまた何度でもここに来たいと思っている。ここはなんというか、「史跡見学」というのではなく、先述のとおり「いまも誰かが住んでいるご自宅のひとつ」なのである。世界最高峰に素敵な邸宅のひとつだと思うと「また来たいです、ていうか、いつかぜひ招待して!(笑)」といいたくなる、そういう「不思議な心地よさ」があったのだ。

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 さてもうひとつ書いておきたいのは、これとは別の日に、バッキンガム宮殿のあるグリーン・パークに来たときのこと。ちょうどこの時期に開催されていた「世界陸上」で、競歩の競技会場が、このバッキンガム宮殿の前を通る「The Mall」の一直線の道だった。競歩のある日に近くにいたので、ちょっとだけ様子を見てみようと訪れた。

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 そこはライヴ会場のような盛り上がりをみせていて、ちょうど女子の20kmが終わる頃だった。競歩を生で観るのは初めてだった。もはやマラソン並みのスピード感があって、地面に足をつけたままの速度とは思えないぐらい。とくにイギリス代表選手には沿道から大声援があがっていた。沿道の外国人応援団の隙間をぬって、この競技で唯一出場していた日本代表の岡田選手に「がんばれっ!」と、日本語で声援を送ることができた。

 で、次の男子20kmがはじまる直前に、別の目的地へ行こうかどうしようか迷いながら、ふらふらと競歩コースの折り返し地点のところに向けて適当に歩いていたら・・・ 「!!」












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 まさに昨晩、宿で私もテレビの生中継で観ていて興奮していた、男子100m×4人リレーで銅メダルを見事勝ち取った短距離日本代表チームのみなさんとバッタリ遭遇!! 競歩の応援に駆けつけていたようだ。
 あまりのバッタリ感に動揺しつつ、「昨日は感動しましたー!」と言うのが精一杯。
 手に持っていたデジカメですみやかに自撮りを試みたのが上記の写真。スマホとは違い、どういうふうに写っているか見えないのである意味これは「賭け」なのだが、見事にフレームにうまく全員収めた(笑)

 そのあと折り返し点の場所で男子20kmのスタートを待ちかまえてみた。遠くに宮殿を見ながら、選手たちが猛スピードでやってくる姿が圧巻だった。折り返しのときは写真を撮りつつも、この旅で一番大きな声を出して「がんばれー!」とエールを送った(タイトな日程で動いていた私はどうしても次に行きたい場所があったので、最後まで見届けずにこの場を離れざるを得なかった。)

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 というわけで、今後私にとってバッキンガム宮殿および「The Mall」は、競歩会場の賑わいと(それはロンドン五輪の追体験みたいな感じで、贅沢な時間でもあった)、そして陸上のリレーチームとの邂逅の場所としても思い出が刻まれたことになる。

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 ちなみに・・・

 最初に書いたバッキンガム宮殿の内部見学は、時間軸でいうとこの競歩のあった日の翌日のことであった。その日、宮殿見学の入場列に並ぶ前に、注意書きで「内部にトイレはないので、この近辺のトイレに事前に行くように」という案内が地図で示されていた。そこでおそらく一番分かりやすそうな場所にあるトイレに行こうと思い、The Mallの通りのちょうど真ん中あたりにあるトイレを目指して歩いた。ただ、自分のチケットの入場指定時間が迫っていたので、トイレにいくまでの道のりを急いで早歩きで向かっていて・・・ふと「あっ!? 今まさに!? 自分が競歩かっ!?」
と思って、ひとり笑ってしまった。

そういうオチ・・・。


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