カテゴリー「音楽」の記事

2019.07.07

もはや自分の持ってる黒い電子機器をすべて「ピンク・フロイドの機材」にしてしまいそうな勢い

近年はKING JIMのポメラを使ってブログの下書きなどを書いたりすることが多い。外出先でがっつりテキストを書くだけでなく、最近は自宅の机にも適当に置いておいて、すぐに何かが書けるようにしている。パソコンの起動を待つことなく、スパッと「はい、テキスト書いてね」という感じになるスピード感が好きだ。

しかし、こともあろうに最新のDM200という機種で「バッテリー方式」を採用してしまったKING JIMには、「目を覚ませ!」とマジで言いたい。バッテリー頼みのポメラなんて「使えないノートパソコン」と同じようなものに成り下がってしまったも同然で、それはつまりクズだ。長いこと放置していて、ふとした機会に使おうと思っても、乾電池の予備さえあれば何の心配もせずに起動して書き続けられる作業環境を創出させることがこのポメラの唯一無二の良さじゃないのか。月に1回ぐらいしか更新できていないブロガーだって立派なヘビーユーザーなんだぞ(笑)。

なので、ひとつ前の機種になるDM100は、「乾電池が使える」ということで、KING JIMの商品開発者やマーケティング担当者が「やっぱりバッテリー方式はクズだった」ということを正直に認めて改心してくれるまで、今後も使い続けることになるであろう。というか、もはやこのDM100はポメラという機種のなかで「これ以上は進化しなくてもいい」と思えるほどの完成度の高さなので、もしこれが故障してもおそらく次に買うのもDM100になるだろうと思う。

そんなわけで、この黒い筐体に愛着を覚えると、ふと以前作った「ピンク・フロイドの機材っぽく見えるキャリーカート」のネタ(こちら)を想起し、ポリカーボネイト専用スプレーで同じようなものが作れるのか実験してみた。

小さめのロゴを切り抜いて、スプレーで塗装してみると・・・

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はい、問題なし!(笑)

塗装が剥がれることなく(今のところ 笑)、しっかりと定着。

少しだけ液だれしてしまったところがあるが、おおむね満足。

もはや何がなんだか、って感じであるが。

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2019.03.31

ピンク・フロイドの初代マネージャーのピーター・ジェナー氏をめぐる話、そして2019年の神戸でピンク・フロイドの音楽につつまれた話

奇しくもピンク・フロイドのネタが続く。

イリノイ州アーバナ・シャンペンからお送りしているコミュニティラジオ「harukana show」番組ホストのMugikoさんは、ロンドンでのフィールドワーク調査の流れで、60年代後半のロンドンのアンダーグラウンド文化に携わった人々にインタビューをしているのだが、今回ピーター・ジェナー氏との会見を行ったということで、その放送回に私も日本からウェブマイク越しに参加させていただいた。

今回の機会をいただくにあたって、あらためてピーター・ジェナー氏について調べると、この人こそはピンク・フロイドの最初のマネージメントを行った人物であり、そこから音楽業界に本格的に関わっていった元・経済学者という経歴を持っている。

私が興味深く思ったのは、ピンク・フロイドのデビューアルバム『夜明けの口笛吹き』のオープニング・ナンバーである『天の支配』、この曲のイントロに流れるノイジーな人間の声の主がジェナーさんだということである(これもマーク・ブレイク著『ピンク・フロイドの狂気』で初めて知った)。
つまり、ピンク・フロイドというモンスター・バンドのアルバム・レコード史において、一番最初に登場する人間の声は、実はシド・バレットではなくピーター・ジェナー氏の声になるのである。そういうこともあって私は、Mugikoさんがジェナー氏にインタビューを行う前に、いくつかの質問事項にそえて「記念に、私の名前を呼びかけるようなボイス・メッセージをぜひしゃべってもらって、録音してほしい!」という無茶なリクエストをさせていただいた。そしてありがたいことに実際に(期待以上の)メッセージを見事にいただけたのであった(それは今回のharukana showでも聴ける)。

すかさず私はスマホのメール着信音にそのジェナー氏からのメッセージ音声を加工して設定した・・・が、スマホのメールをGmailで利用していて、そこの着信音にはうまく機能しないようで、おかげでまったく関係ないタイミングで突然「タテーシ、ハロー!」とジェナー氏の声で鳴ることがちょくちょくある。これはこれでビビるのであった。

というわけで、番組のポッドキャストは(こちら)より。

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そしてさらに別件で、ピンク・フロイドのネタは続く。

4月に神戸で行われるアートイベント「078」の一環で、「TIME TRIP COSMOS with PINK FLOYD」という催しが神戸税関の古い建物の中庭でつい先日開催されたのである。フライヤーには「伝統建築・神戸税関中庭を華麗にライトアップ、美しい建物の姿を幻想的に浮かび上がらせる空間演出。ピンク・フロイドの良質な音楽を響かせる時空を超えた幽玄の夜」とのこと。入場無料だったので気軽にでかけてみた。

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神戸税関は1927年に立てられた古い庁舎と、阪神大震災後に増築された部分とが連結されているようで、「近代産業遺産」ともなっている建築とのこと。

こうしたモダンな建物の開放的な中庭に立ち入ること自体もおもしろいのだが、ここで大音量で、よりによってピンク・フロイドの曲をひたすら流すという試みなのであるから、なかなかマニアでトンガったイベントである。工業大学の学生たちの手による大きなブタのモニュメントも置かれ、夕闇が少しずつ濃くなっていくなかでライト・ショーが壁面を照らし、音楽プロデューサー・立川直樹氏による選曲でピンク・フロイドが流れていく。

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そして肌寒い中でもお客さんはけっこう入っていた。老いも若きもただ中庭に突っ立ってデビューアルバムから近年の作品までを含めた19曲をじっくり聴き入る2時間あまりのひととき。なんだろうなこの2019年の光景は。
そしてなによりこの建物がよりによって税関局だというのに、そこで『マネー』という題名の曲が鳴り響いていたわけで、その状況はなんだか確かにフロイド的だなーと感じていた。

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そしてさらに翌日は、この神戸税関の向かいにあるデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)にて、テクニクス社の最高級オーディオを用いてピンク・フロイドのレコードを鑑賞するという企画も行われた。こちらは有料のイベントではあったが、ダメもとで申し込んだら参加できたので、2日連続で神戸へ。

私はオーディオ機器には明るくない。というのもこの分野にもし深入りしたらそれこそとんでもない人生になるという怖れもあり、あまり手を出さないように努めている。いつもお世話になっている鍼灸師さんがけっこうなオーディオ愛好家で、自宅でいかにお気に入りの音楽を最高のコンディションで味わうか、その環境づくりをめぐる奮闘ぶりをよく施術中に聞かせてもらっていて、自分としてもその話は確かに魅力的なのだが、近づくと絶対に泥沼だなぁと思っている。

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で、この総額一千万円ぐらいのシステムで、この日は名盤『狂気』を全曲フルで聴いてみるということとなった。
レコード盤の持っている情報量の豊富さ、そして音響機器のセッティングがうまく決まれば、聴き手をつつむ音の波の配置や奥行き感がとても立体的になっていくことを、全身で体感したわけである。
「あぁ、私はこれからの人生において、このアルバムをこれ以上の良好な条件では聴けないのかもしれない」とか思うと、たしかに「今までとは別物のように」聴こえてくるわけである。さすがに立川氏が言うように「聴いたことのない音」までは、私の耳ではそこまで探れなかったが、「良いオーディオ機器は、そりゃあ確かに良い」という、至極あたりまえのことをじっくりと納得させられた時間であった。

ちなみに私個人の歴史でいえば『狂気』を初めて聴いたのが高校生のときで、当時はそこまで好きな作品でもなかったが、今となってはすごく好きなアルバムになっている。聴き続けることで、歳を取るごとに自分のなかでも変容していくものがあるのかもしれない。あらためて全身で集中して『狂気』の生み出す世界に没入したこの時間はたしかに貴重なものだった。

『狂気』のあとの残り時間は客席からのリクエストを募って『吹けよ風、呼べよ嵐』と『Sheep』の2曲ほど聴いたわけだが、個人的には『エコーズ』のあのイントロ部分だけでいいから聴いてみたかった。

そんなわけで、オーディオシステムのすごさ以前に、私なぞはやはり「レコード盤って、やっぱりいいんですねぇ」っていうレベルのところで、あらためて新鮮な体験となった。やばい、レコードプレーヤー欲しいかも(笑)。

何より、その日は朝からちょっと頭が重たくて体調がそんなによくなかったのだが、このレコード試聴体験が終わったあとは体調もなぜか回復して、体がスッキリしていたのである。最高級オーディオ機器はここまでフィジカルに響くものなのかと、試聴会が終わったあとの帰り道にジワジワとその威力に敬服するというオチである。

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2019.03.04

ピンク・フロイドのV&A博物館の展覧会告知ポスターを手に入れたのである

昨年の夏にDIYファクトリー(大阪店は閉店してしまったが)で「壁紙の貼り方」を受講して、盆休みはもっぱら自宅の壁面の一部を輸入壁紙で覆うという試みに専心していた。

しかし案の定、あまりうまくいかず、なんとか壁紙は貼ったものの、乾くにつれて壁紙の継ぎ目のところが収縮して、隙間が空いてしまうことになった。やり直す気持ちにもなれず、そのまま放置していた。

で、少しでもこの隙間をごまかすために、大きめのポスターでも壁にかけようかと、なんとなく思っているうちに、海外オークション通販の「セカイモン」で、2017年夏に行ったヴィクトリア&アルバート博物館のピンク・フロイド展覧会の告知ポスターなるものが出品されていて、そんなものを見てしまったら買うしかないだろうと、高い送料もおかまいなしにオーダーした次第であった。

海を渡って届いたポスターはところどころ割れていたりしてダメージがついていたが、それゆえに「実際にどこかで掲示されていた感」があるのでオッケーだと思った。大きさはヨコ61cm×タテ99cmなのでわりと大きく、V&A博物館のイベント案内としてロンドンの地下鉄の構内などで貼られていたんじゃないかというファンタジーをかきたてる(まぁ実際は単に余って処分に困ったあげくのオークション行きだったとしても、だ)。

せっかくなのでフレームに入れて飾りたいので、近所のバックス画材へ(ちなみにこの店は最近改装して、2階にはZINEコーナーが設置されている)。ロンドンの地下鉄駅で掲示されてそうな無愛想でシンプルなシルバーのフレームをオーダーで作ることにした。

そして、出来上がってお店に受け取りに来るときに、ポスターの現物を持っていったらその場で店員さんがポスターをフレームに入れてくれるとのこと。所々痛んでいるシロモノなのでちょっと迷ったが、勇気を出して(?)現物を持って受け取りに行ってきた。

実際にフレームをみると確かに大きく、そしてポスターも丸めたまま保管していたので、私と店員さんの二人がかりでやらないとうまく紙がフレームに入らなかったので、やはり現物をお店に持っていって正解だった。店員さんもポスターの内容をみて「かっこいいですね」とか言ってくれるので、恐縮のあまり早口で事情を説明するに至ったり(笑)。

車を持っていないので、バスと徒歩でこれを持って帰るつもりだと店員さんに告げると「なるほど・・・」とつぶやき、「このまま持ち歩くと目立ちますよねぇ」と大きな紙を表面に貼ってもらい、持ち手までつけていただく。それで無事に帰宅できた。

で、以前から持っていたピンク・フロイド関係のもう一枚のポスターである『原子心母』のやつと並べて壁にかけてみた。

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バッチリである。サイズ感といい、この「何がなんだか分からない感じ」といい(笑)

特に今回のは「V&A」のロゴがとっても効いている。ロンドンの地下鉄でよく見かける告知ポスターの感じが旅情を思い起こさせて。

そして冷静に思い返すと、この『原子心母』の牛のポスターも、以前に「セカイモン」で手に入れたものだった。

あともうひとつ冷静に考えると、これで別に壁紙の隙間の問題が解決しているわけでもない。

まぁいいか。

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2019.01.26

映画『マイ・ジェネレーション:ロンドンをぶっとばせ!』を観て、平成の終わりに60年代ロンドンをあらためて想う

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やー、あらためて映像で観てもツィギーはやっぱりステキだ、ホントにステキ。
それが一番の感想かもしれない(笑)。

想像以上に、(良い意味で)“教材的な”内容で、60年代ロンドンのユースカルチャーを捉えていて、これでもかと当時の映像の洪水を見せてくれる。そしてまた、この前後の歴史的展開を照射しつつも、うたかたの幻のようだった刹那の輝き、刺激的かつポップさゆえの儚さ、そういった感傷をも、同時代を知らない我々に味わわせてくれるような時間だった。

この時代の生き証人として俳優のマイケル・ケインがナビゲート役を務めているのだが、ところどころで若き日のケインがロンドンの街を歩き回る映像が差し挟まれていて、このスケッチ的な映像資料が、あたかも50年後にこの映画を作るために記録されていたのではないかというぐらいに見事にハマっていたのも印象的。

なにより、この時代を彩るサウンドトラックも期待通りで、心なしか音質も素晴らしくて、京都シネマってこんなに音響良かったっけ? って思ったぐらい。唯一気になったのは映像のなかで「モッズ」の説明が出てきたときのBGMが(確か)ストーンズだったので「ちょっとそこはなぁ~」って感じになったことぐらい。
DVD版が出たらダラダラと部屋で流しっぱなしにしたい感じ。

そう思うと、この当時の「退廃的とみなされていた」カルチャーの担い手たちがちゃんと元気でいるうちに、こういうドキュメンタリーをちゃんと作っておくことは本当に大事だよなぁと思った。なので今度は誰か英国70年代プログレッシヴ・ロックのちゃんとしたドキュメンタリー映画を作ってくれ・・・と思わずにはいられない・・・(笑)
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パンフも表紙のデザインが良かった。このメガネほしい。
ちなみに右の渦巻きは、BBC「トップ・オブ・ザ・ポップス」をモチーフにしたマウスパッド(昔、スカパーの懸賞で当てた 笑)。

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2018.07.01

無印良品の「キャリーカート」の外観を、ロックバンドの機材運搬ケース風(実際は大昔のピンク・フロイドのあれ)にステンシルでカスタマイズしてみた件

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 いわゆるキャリーカートやスーツケースで固いボディの場合は、車輪を床に設置した状態から見ておおむね表面の凹凸が縦向きに入っていることが多い気がする。そのことを意識するようになったのは、無印良品でリリースされている現行のキャリーカート(ストッパー付きハードキャリー)がそういった傾向とは異なるアプローチで作られていて、凹凸が横向きになっていることに気づいたからである。

 そしてある日、この「凹凸が横向きであること」、さらに「それぞれの凹凸の間隔が5センチぐらいあること」によって、私のなかにあるヴィジョンが浮かんだのである。それは次の画像にあるように、「これってピンク・フロイドの『あれ』が作りやすいのではないか!?」ということだ。

Echoes
 
これは1972年の映画『ライヴ・アット・ポンペイ』のワンシーンだが、バンドの持ち込む機材の裏面にはほぼすべて、ステンシルでこの文字が印字されていることが確認できるのである。昨年ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館で観たピンク・フロイド回顧展のときは、まさにこのステンシルのロゴをモチーフにしたTシャツが売られていて私は狂喜したのであった。

Pinkfloydlondon
 
そうしたこともあり、このステンシルだったらわりと簡単にキャリーカートにペイントできるのではないか!? となった。

 一度それを思い浮かべるとどうしても作りたくなってきたので、(しばらくはないとは思うが)このデザインが生産中止になる前に買っておかねばと思い、「無印良品週間」を待って「キャリーバーの高さを自由に調節できるストッパー付きハードキャリー」を思い切ってオーダー。


 そうしてステンシルのシート作りに取りかかる。
 今回はWindowsに標準で入っている一般的な「ステンシル」のフォントで違和感なく使えそうなので、それを用いることにした。ちなみに本物をよくみると「LONDON」の最後の「N」だけがなぜか妙な形の文字になっているのだが、そこまでの忠実なコピーはやめて、すべての文字のフォントが整った状態で印字するほうを優先した。描画ソフト(Illustratorなど)を用いて文字を並べて、それをOHPシートに適切な大きさで印刷し、線にそって切っていけば簡単にステンシルのシートができる。

 (追記)ステンシルのフォントを並べたPDFデータはこちらのリンク先で提供します(「PFL.pdf」をダウンロード )。


 
ここからは少し根気の要る作業になるが、文字の切り抜きについては(こちらのサイト)などが分かりやすい。失敗した部分はマスキングテープで補修してみた。

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 このボディの素材を調べるとポリカーボネイトとのことで、田宮模型のポリカーボネイト専用塗料スプレーを仕入れた。これは普通の模型屋に行っても見つからなくて、店員に聞くと予想通り「ラジコン専門店だったらあると思う」とのこと(ポリカーボネイトといえば、私などは真っ先に田宮のラジコン模型を連想するので)。なのでややマニアックなタイプゆえに、ネットで取り寄せるしかなかった。ホワイトと、クリアーの2種類を調達。




 そしてまずテストとして、小さい星を3つ並べたステンシルを作って、目立ちにくい底面の部分に貼り付け、それぞれの星に条件を変えてスプレーしてみた。左が2度吹き+クリアー1度吹き、真ん中が1度吹き+クリアー1度吹き、右が1度吹きのみ、となった。それで分かったのは、ボディ表面の無数の小さい穴に塗料が溜まる感じになり、一回吹いただけで十分な発色が得られ、強くこすっても塗料がほとんど広がらなかった。左端のは2度吹きのときにおそらく必要以上に塗料がはみ出して、ステンシルの隙間に進入した結果だと思われる。

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ステンシルだと独特の「色むら」「ボケた感じ」「荒さ」がポイントになってくるので、あまりきっちりと塗る必要もなく、スプレーは1度吹くだけでいいかもしれないと思った。


 というわけで本番。切り抜いたステンシルを丁寧にマスキングテープで固定し、余計なところも新聞紙などでカバーして塗装を行う。


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もちろん他の多くのキャリーカートのように縦向きの筋が入ったボディでもステンシルを吹き付けることはできるだろうが、パッと見たときの印象でいえば、やはりこの横向きの平坦な部分に文字を入れられるほうが良いはずである。


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こうして無事に見事に、それらしくステンシルが印字された!(両面やってみた)
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この方法を応用すれば、思い思いに好きなロックバンドの機材運搬用ケースっぽいボディをカスタマイズすることが可能だろう。

 カートを使わないときは収納ケースのようにして部屋に置きっ放しにしていても、それなりにオブジェ的な存在感でインテリアに合わせていけそうなのもよい(自己満足でいいのである、こういうのは)。


 こうして無印のカートのボディは凸凹が横向きになっていることの素晴らしさを最大限利用した作品となったわけである。ナイスデザインなのである。

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2017.08.18

ECHOESなロンドン旅2017夏・その1:ピンク・フロイド回顧展にバンドの律儀さを想う

そもそもヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)がピンク・フロイドの回顧展を行うというアナウンスをしなかったら、どれだけの人々が、2017年がそのバンドのデビュー50周年目にあたることに気づいていただろうか。

もはや実質的には90年代に活動を止めていて、かの2005年の「ライヴ8」で一夜限りの「ありえなかったはずの4人の共演」が実現したものの、その後シド・バレット、リック・ライトがあいついで他界し、もうどうしたってこのバンドの演奏を「観る」ことは永久に、不可能になった。
なので、あのライヴ8こそは、何があっても行っておくべきだった、そういう想いをずっと引きずっているファンは多いはずだ。
そんななか、デビュー50周年を記念した今回の回顧展だ。もはや50年でも70年でもどうでもよくて、オフィシャルにピンク・フロイドが動いたら、それはもう、行かなければならないのであり、そういう状況なのであった。欧州でテロが起ころうが何があろうが、2017年の夏にロンドンにいくことはずっと前から決まっていた。

  思えばこのバンドはその初期の哀しい出来事を乗り越えてからずっと、「あなたがここにいてほしい」ということを切々と歌い続けていたバンドだったわけで、「不在、というありかた」を想い続けること、それがこのバンドの魅力に触れた人々が共通して持っている矜恃みたいなものかもしれない。バンドはもう動かない、でも「すでにいないバンド」を、目の前に観て感じること、それを共有する場としてのV&Aミュージアム。すばらしい企画。

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・・・と、えらく鼻息荒く書いてしまったが、行く前の気分はそんな感じでも、実際に4年ぶりに訪れた大好きなロンドンにおいてはただひたすら 「 ヒ ャ ッ ホ ー ! 」 な気分でタテーシは浮かれてタラタラ歩いていただけなのである。

行く前は「V&Aの建物の入口に立ったら泣いてしまうかも知れない・・・」とか想像していたが、実際はサウス・ケンジントンの地下鉄駅からそのままミュージアム方面への長ったらしい地下道を通っていったので、地味な地下入口から入ってしまい、V&Aの建物の外観の写真なんて1枚も撮っておらず(笑)、そのまま普通に博物館の再訪に満足しきって、フロイド特別展の予約入場の時間までは他の展示物をみたり、ムダに中庭に入って一人で浮かれていたのであった。

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↑この中庭でダラダラしたり、常設展示を見るだけなら無料ですよ。最高かよ。

この日は金曜日で、毎週金曜だけは夜までオープンしてくれているという粋な計らいを展開してくれているV&A。なのでなおさら、「いまからピンク・フロイドのライヴを観るぞ」的な気分になっていった。今回の特別展はゼンハイザー社提供の特別オーディオ・ガイドの数量の関係上、あらかじめ予約しておく必要があるっぽい。

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↑もうね、このオーディオガイドの機器の収納のたたずまいが、すでにアートと化していて、テンション上がる。パッと見てキース・エマーソンとかがよく使っていた旧式の巨大キーボードのコンソールみたいで。

実はこうした博物館や美術館で、オーディオ・ガイドなるものを使って観賞することが個人的に今回初めてだったりする。ましてや海外だと、どうせ英語ナレーションなんでしょう? とか思ったりするんだが、今回は展示の性質上、解説が入るというのではなく、展示エリアごとにピンク・フロイドの歴史を示すBGMが(おそらくGPSで判定される場所ごとに)自動的に流れてきたり、いくつかのモニターで流れる音声がその都度聴けたりするようなので、ナレーションの言語がどうのこうのではなく、単純に「音楽バンドの記録を展示する以上、音声をその都度聞けないと意味ないでしょう?」ということなのであった。

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↑もっとちゃんと写真撮っておけよ、と言いたくなるが、はやる気持ちが抑えられなかったと受け止めておきたい。

展覧会のサブタイトルは「Their Mortal Remains」。死せる残骸、とでも言えるだろうか。

会場に入るなり、まずはデビュー前の活動期に使っていた機材車のレプリカみたいなものが置いてあり、シド・バレットがガールフレンドへあてた直筆の手紙が展示されていて、その機材車のことがイラストで可愛らしく描かれていたりする。もうこれだけで飛行機代の半分ぐらいのモトは取れた。

「しかし・・・よく残っていたな、こんなものが・・・・」

というわけで、この感想は、その後ずっとこの本展覧会全般にわたって感じつづけることになる。

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↑最近の博物館はやたら写真撮影しまくっている人が多くて、自分としてはできる限り写真は撮影しないでおこうと決めていたが、これをみたときぐらいから、自分もどうしても写真に収めたくなってしまった。とくにこの並んだ書類の右側は、1969年5月にBBCの音楽番組に出演する際の資料なのだが、本来印字されていたシド・バレットの名前が消され、上に手書きでデヴィッド・ギルモアの名前が書かれているというもの。この走り書きのペンの文字に、重大な歴史の転換点が見いだせる貴重な記録で、後で買った図録にも掲載されておらず、これは撮影しておいてよかった。その隣のニック・メイソンによる1967年ごろの日記、「ひどいライヴだった」みたいな記述も、すごく興味深くて全ページ読みたい

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↑おなじみ『ウマグマ』のジャケット写真。これは一見すると単に壁ぎわにポツンとジャケ写真が展示されているだけなので、そのまま通り過ぎていく人がほとんどだったのだけど、よくみると左右に鏡が仕込まれているので、一歩踏み込んで近づくと、上記のような「無限ループ」な効果が楽しめる仕組みになっていたので、もし現地に行かれる方はそこを忘れずに味わって!と言いたい。

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↑若かりし日のピンク・フロイドが、依頼を断らずに映画のサントラを手がけたことにより、後々の歴史にその名を残すことになったB・シュローダー監督のカルト映画『モア』と、このポスターの作品『ザ・ヴァレ』。本当に映画はどうしようもなく救いようのない内容なのだが、しかしこのバージョンの美しいポスターははじめて見たので、新鮮な気分に。

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↑個人的に生涯ベスト愛聴盤である『原子心母』について、共作者のロン・ギーシンによる原曲のスコアが展示。フロイドのメンバー自身にとってはあまり顧みたくない作品なのはよく分かるし、展示もそこそこに・・・という感じだろうと予想していたが、この楽譜の展示は素直に嬉しかった。

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映画『ライヴ・アット・ポンペイ』でしばしば目にする、このアンプ類の機材の裏にスプレーで吹き付けられたステンシルの文字「PINK FLOYD. LONDON」がすごく味あるよなーと昔から思っていて、今回その実物が展示してあって嬉しくて、「これでTシャツ作ったらいいのに」と思ったら、その後の物販コーナーでまさにそんなシャツが売られていて、狂喜

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↑あぁ、もう、この『狂気』のジャケットデザインについての鬼才“ヒプノシス”ストーム・ソーガソンによる手書きの設計図なんて、そんなもの見た日にゃ飛行機代のモトは完全に取れましたよ!! っていう気分に。これもポストカードにすりゃよかったんですが、権利問題がありそうね。

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↑で、『狂気』のラスト『Eclipse』の歌詞だけが、この展覧会で唯一「歌詞がフルで書かれていた部分」なわけで(たしか)、それゆえに、なおさら、グッとくる。

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↑これは体験型展示として、『マネー』の曲のそれぞれのパートを好きなように上げ下げできますというもので、これはこれでハマった。ベースラインの妙味を堪能せよ、っていうことか?

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↑ロジャー・ウォーターズによる『ザ・ウォール』の歌詞やメモ書き。鬼気迫るものが。いや、ほんと、よくこんな資料出させたなーと、V&Aの関係者の仕事ぶりを讃えたい。

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↑そうそう!こういう関連写真の「アウトテイク集」が見たかったんですよ! 実際は小さいフィルムサイズだったりしてなかなか詳細は分かりにくいのだけど、逆にそれが「現場の作業感」が出ていてよかった。

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先般ブログでネタにした、『対(Division Bell)』の頭部模型との自撮り。ご満悦。

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↑その『対』のアートワークのコンセプトに至るまでの「あーでもない、こーでもない」が伝わってゾクゾクしてくる、ストーム・ソーガソンのアイデアメモ! 全ページみたいですこれもマジで!

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↑そして最後はオーディオガイドを外して、みんなで床にたたずんで、デビュー曲『アーノルド・レーン』と、「最後の」ライヴ8でのステージにおける『コンフォタブリー・ナム』の映像が広がる空間を味わう。

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↑そして個人的に「やはり!!」と思ったのが、実質的にピンク・フロイドとしての「最後の名曲」として相応しい位置にあるであろう『High Hopes』の、あの不思議なビデオ・クリップの最後に登場する謎の胸像が、やはりシド・バレットをモチーフにしていたことが、展覧会場のキャプションで何気なく書かれていて、自分のなかで合点がいったことである。

最後の最後まで「不在、というありかた」を徹底して表現し続けていたのか・・・と、あらためてビデオクリップを観ると感慨深い。

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というわけで、長々と書いてしまったが、実際はもっともっといろいろあって、想像を超えるスケールの展示だった(物販コーナーも。V&Aの公式サイトだと、まるで展覧会のTシャツとトートバッグと図録しか売ってないのかなと思わせておいて、実際はすごく多様なグッズが売られていたので、私にとっては人生で間違いなく最もお金を使った展覧会になった次第である)。

で、全体的な感想をヒトコトで言えば、「よくもまぁ、こんなに貴重な記録をたくさん残してくれていましたねー!!」ということだ。もともとは先述のようにドラマーのニック・メイソンが日記をマメにつける人だったりして、内省的と評されるバンドにおける“歴史家”および“外交官”としての彼の立場やキャラクターが、今回の展覧会実現に向けて相当大きなチカラになっていたことが伺える。

そしてまた、ピンク・フロイドというバンドがその初期から「マネージメント」におけるさまざまな問題に対処せざるを得なかったという歴史的背景があったことも、こうした「記録を残すことの重要性」を個々の関係者が意識してきた結果なのかもしれない、と感じた。それはあくまで推測であるが、「律儀なバンドの、律儀な展覧会」ではあった。

そういえばシド・バレットの脱退後も、メンバーは社会復帰の難しい彼にバンドの印税が支払われ続けるように尽力したという。そして最後の名曲のビデオクリップにまで彼の胸像を掲げて締めくくった。「不在であること」を不在のまま抱え込んで生きていくことの面倒くささ。「おせっかい」かもしれないが、本当に、律儀な人たちなのだ。

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↑5月に始まって10月頭に終わる展覧会なんで、人もそんなに混んでないだろうと思っていたけど、金曜日夜のセッションだからか、ひたすら大賑わいだった。

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2017.06.24

「世界を変えたレコード展」@グランフロント大阪

「ぜひ行ってみてほしい」とMSK氏に薦められてて、今日たまたま梅田に立ち寄ることができたので、グランフロント大阪のナレッジキャピタル・イベントラボにて開催中の「世界を変えたレコード展:レコードコレクションからたどるポピュラーミュージックの歴史」にいってきた。

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まったく知らなかったのだが、金沢工業大学では「ポピュラー・ミュージック・コレクション」というアナログレコード等のアーカイブが設置されていて、多様な側面からポピュラー・ミュージックの歴史的/芸術的視点に触れることができるようである。

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たくさんの貴重なレコードだけでなく、当時の時代背景を物語る資料などもいくつか展示されているのだが、とりわけ面白いと思えたのは、19世紀末から現在に至る巨大な歴史年表だった。

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今回の展示はたしかに図録集みたいなものを作ることは無理なのだろうけれど、せめてこの年表だけでも資料化して販売してもいいぐらいだと思えた。私なら買いたくなる。見終わったあとで受付の人に聞いたら、金沢工大の学生さんたちが制作した年表だそう。ちょいちょい興味深いエピソードなどもうまく書き込まれていて、読ませる年表になっている。

そして何より私のテンションを上げてくれたのは、最後の最後に設置されていた「顔ハメ」ならぬ、「そこで座って写真を撮ってください」という・・・

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ピンク・フロイドの「ウマグマ」のジャケット参加型記念撮影スポット!!

たまたま今ピンク・フロイドの本を読み返していて、この家のことが登場していた箇所を読んだばかりのところだったのでタイムリーだった。(ジャケット・デザインでおなじみの『ヒプノシス』のストーム・ソーガソンのガールフレンドのお父さんが田舎に持っていた家で、デビュー前にフロイドのメンバーたちや無名時代のポール・サイモンがここで行われたイベントで演奏を行ったこともあったそう)

このシュールな設定に感銘を受け、あいにく1人で来ていたから、係員のお姉さんに頼んでシャッターを押してもらう。

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やー、これはうれしかった(笑)。足の置き方もちゃんとギルモアに揃えてみたり。気合い入りすぎて肩に力入っているのが惜しい(笑)
このネタ考えた人には何か一杯おごりたい気持ち。まさかこんなオチに出会えるとは・・・入場無料で、7月23日まで開催中。

あ、テクニクスのレコードプレーヤーが設置されているコーナーもあって、たまたまそのときはロキシー・ミュージックの『アヴァロン』がヘッドホンで聴けるようになっていたのだけど、改めてアナログレコードの音の深みが味わえたのも貴重だった。うっかり手を出したら泥沼の趣味になりそうだが・・・


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2017.05.28

準備風景そのものも、ひとつのアート的な風情(ピンク・フロイド回顧展@V&A博物館)

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ジワジワくる(笑)。

この5月にはじまったロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館でのピンク・フロイド回顧展、その準備作業についての記事(こちら)をたまたまみつけたのである。

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この『Division Bell』のアルバムジャケットのこの頭のモチーフ、この現物を展示するというネタ。

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「ムギュ~~!」って感じ(笑)

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てなわけで、こんな感じでバンドのデビュー50周年回顧展が10月まで繰り広げられている模様。

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そもそもこの企画が昨年発表されたときのプレス向けイベントのときから、豚を飛ばしたりしてシュールさ全開。

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というわけで、常に謎めいた存在でありつつ、公式的には続いているロックバンド(実質的には終わっているんだろうけど)の50周年イベント、おめでとうございます。

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2017.05.27

「生活学校」とか「狂気」とか「HP」とか(なんのこっちゃ)

 奈良の名物カフェ「くるみの木」がプロデュースしている、奈良町の「鹿の舟」で「生活学校」というのがあって、「誠光社」を立ち上げた堀部さんが講師の「よむ」というのがあるとA氏から教えていただき、参加した。最近はこういう催しに参加することがなかなかできておらず、そして堀部さんにはかつて『DIY TRIP』のZINEに関していろいろとお世話になりつつ、そして京都に住んでいながら実はまだ誠光社にすら行っていないという不義理もあったので、この機会にお目にかかれてよかった。

 都合により初日のプログラムしか参加していないのだが、その日の午後のメインテーマがサリンジャーについていろんな角度で解説してもらう内容で、いろいろ知らなかったことを学ぶことができ、なんだか「堀部先生の演習ゼミ」みたいな雰囲気を楽しむ。ちなみに年齢幅がわりとあったはずの聴講者12名ぐらいのなかで、『ライ麦畑でつかまえて』を読んだことのある人・・・で、自分だけが手を挙げていた。堀部さんにとっても意外だったみたいで。ちなみに堀部さんは僕と同い年である。おたがい、適切に「こじらせ」ていたんだろうな、若い頃。
 初夏を思わせる陽射しと、和室を通り抜ける風のさわやかさが身に残る、静かな午後を過ごした。

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 こじらせ、といえば。
 高校生ぐらいのときは何度聴いてもあまりピンとこなかったピンク・フロイド『狂気』だが、たとえばこんな日の朝に通勤途中で歩きながら聴いていてラストの『Eclipse』にさしかかったとき、ふいにどういうわけか急に目頭が熱くなるような感じになって、それは歳を重ねてようやく『狂気』の描く普遍的なテーマ性を理解できるようになったからなのか、単に人生に疲れて精神的にまいっている40オヤジになっただけなのか。それはともかく、いまひたすらピンク・フロイドを聴きまくっている。

 ちなみにこの13年ちかく続くブログの歴史上もっともツイッター界隈で反響を読んだ記事のひとつは、ピンク・フロイドの評伝本についてのネタ、「本を読んでいて久しぶりに心底驚いたこと」(こちら)なのであるが、最近になってこの本の「下巻」をようやく読み終えた次第。つまりそれだけ後期フロイドには関心がなかったのだが、それも加齢とともに変わってきていて、最近は『ザ・ウォール』とかも体になじんできたところ。

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 自宅のパソコンがいよいよヤバい感じになってきたので、買い換えの決断を下す。訪れた電気店でヒューレット・パッカードのオーダーメイドPCを検討していたときに、HPの担当者の人がいろいろと説明をしてくれて、自分好みのスペックを一緒に検討することに。そのなかで最近よく聞く「SSD」のハードディスクについて、「従来のハードディスクとは比べものにならないぐらい、読み込みが速いんです」と教えてくれて、でも現状だと最大で256GBぐらいしか搭載できず、それだったら従来のHDDの1TBを選ぼうかなー、と迷っていたときに、担当者の人が「確かに現状ではSSDの容量はまだまだ少ない」ことを認めつつ、

「まぁ、SSDの速さを知らないままでいるのも良いかもしれません」

と言ってきたのがミョーにウケて、それで私はこの担当者さんに任せてこのHPでパソコンを買おうとその場で決めた。
なんというか、余裕やユーモアを感じさせる接客って、いい買い物をしたと客に思わせるうえで大事だなーと。

あとHPのオーダーメイドPCだと、マウスやキーボードも「なし」で買えるのが非常にありがたい。他のところで本体だけを買おうとしてもなぜか余計なキーボードがくっついてきたりしていて、「本体だけ欲しいヤツは本当に本体だけでいいんじゃないのか!?」と思っていたところだった。

ちなみにキーボードは、もう「東プレ」のREALFORCE以外は使いたくないのである。テンキー無しのバージョン。
まさに「これを使ったらもう元には戻れない」と言える打ち心地。こればかりは「高いだけある」と納得せざるをえない逸品。でもたくさんの人がこれに目覚めて信者になったら価格下がるかもしれないから、みんな買え!

「椅子」と「クツ」と「キーボード」って、どれも「体の動きを受け止める道具」だから、そういうアイテムに関してはできるだけ良いクオリティのものを使いたい。


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2017.05.16

自分が40歳になったことと、U2の”40”と、『おろしや国酔夢譚』のこと

40歳になったのだけど、何か久しぶりに、U2の古い曲『40』のことを想い出して、リピートしたりする。

もっとも、このうつくしい曲の主題は年齢のそれなんかじゃなく、旧約聖書詩篇の40篇だそうで。
「How long to sing this song」って、まさにそんな気分。

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ここ最近の突発的マイブームが、映画『おろしや国酔夢譚』で、その原作となった井上靖の本もがっつり読んだ。
この映画が作られた、バブリーで景気の良かった頃、日本テレビがこの映画について放映していたのを観た記憶が突然浮かんで、この江戸時代の漂流民の実話に基づく長大なスケールの映画が急に今になって気になりだしたのであった。

漂流してアラスカに近いぐらいの離れ小島に漂着して、何も分からないまま、ただひたすらロシアの言葉を少しずつ覚えて順応していって、そこから帰国を願いつづけて9年間、最終的にはこの大黒屋光太夫はシベリアを超えてユーラシア大陸の西の端、サンクトペテルブルグまでたどり着くという、とんでもなく数奇な運命のなかで、女帝エカチェリーナ二世に直接会えることとなり帰国許可を陳情するわけだけど、人間の持っているエネルギーとか精神力とか、ありとあらゆる部分の感動を覚えてしまう話である(帰国後は鎖国体制下の事情により、かなり不遇な晩年を送ったそうだが)。
 そしてどうしたって命を落としそうな過酷な生活環境と決死の大移動のなか、あらゆる場所で光太夫らを支え、応援してくれた無数の人々がいたのも確かであり、距離や時代を超えたヒューマニズムに、純粋に心打たれるものがある。

とまぁ、最近の私はことあるごとにこの『おろしや国酔夢譚』の話をしているのだが、先日、職場での懇親会の席上、同い年の同僚S氏にそれとなくこの映画の話をすると、彼は中学2年生のときにリアルタイムでこの映画を観てから、たまたまモンベル社の企画で「ロシアの川を3ヶ月間、ロシア・アメリカ・日本の若者が一緒になって川くだりをするツアー」というのに出会い、親に頼んでひとり中学生ながら参加して、初の海外体験をロシアの果てしない川下り、しかも言葉もよく分からない者同士で過ごすということをしたという話をしてくれた。なんたる奇遇。そして中学2年といえば1991年で、ソ連崩壊の大変革の時代だったはず。こんな身近に、そんなとてつもない冒険をしていた人が居たとは! と、驚きまくってしまった。

人生ってこういう感じで、ちょくちょくビビらせてくれるから好きだ。

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