話題のAIとチャットしてみたが、このクオリティはヤバいと思えた件
最近ウェブで話題になっている、OpenAIが開発したAIでのチャットサービス「ChatGPT」がいま無料公開されているというので、自分もアカウントを作ってやってみた。
なんだか凄そうなシステムで動いているのだが、細かいことは分からないまま、ただひたすらに圧倒された。
そう、自分の人生で「はじめて真剣に、人工知能と対話した」という体験だった。
たとえば・・・
私:
「なぜ英語の三単現には単語にsを付けるのですか。このsがつく感覚は、日本人には理解が難しいのですが。」
と入力してみたら、すぐに以下の返答が返ってきた。
AI:
「英語の三単現にsが付くのは、英語がノーザン・ゲルマン語族の言語であるためです。ノーザン・ゲルマン語族の多くの言語では、名詞の単数形を表すときに、単語末尾にsを付けることが一般的です。また、英語は古くから強調の形態素としてsを使用しており、単数形の名詞にもこの傾向が受け継がれました。そのため、英語では三単現単数の名詞にsが付くようになりました。」
いやいやいやいやいや、なんですかそれは! そうなんですか!? 子どものときに学校の英語の先生からこういう解説を聞けたらとても腑に落ちたかもしれない。(まぁ、本当にこの情報が正しいのかは、さておき)
こんな調子で、いろーんな質問を繰り出しては、「うぉぉ・・・!」となってしまった。
私:
「AIと対話するうえで人間が忘れがちになっているマナーや作法はありますでしょうか。」
AI:
「AIと対話するうえで忘れがちなマナーや作法は、いくつかあると思います。
まず、AIは人工知能であるため、人間と同じように感情や意識を持っているわけではありません。そのため、AIに対して感情的な表情や態度を取ることは適切ではありません。
また、AIは人間が作成したプログラムによって振る舞いを決定するものであるため、AIに責任や責めを負わせることは適切ではありません。AIは単なるツールであるため、人間が作成したプログラムに問題がある場合は、それを責めるべきではなく、プログラムを改善することが適切です。
さらに、AIは人工知能であるため、人間のように理解力や知識に限界があります。そのため、AIに対して過度な期待や要求をすることは適切ではありません。AIが正確に回答できない問題や、AIが対応できない状況に直面した場合は、それを理解し、適切な対応をすることが大切です。
また、AIは人間が作成したものであるため、人間の知識や価値観が反映されている場合があります。そのため、AIからの回答や提案については、人間としての判断が必要です。偏りや差別的な内容を含む回答や提案があった場合は、それを適切に受け止め、問題を解決することが大切です。」
この回答にたいして続けて私は
「しかし、ここまで論理的な文章を丁寧に返答されると、人間にとってはAIが感情を持っているように錯覚しますよね。」と入力したら、
AI:
「そうですね。AIは人工知能であり、人間が作成したプログラムによって動作するものです。そのため、AIには感情や意識がありません。しかし、人間が作成したプログラムによって、AIが論理的に返答することができるようになっているため、人間からするとAIが感情を持っているように見える場合があります。また、人間が作成したプログラムには、人間の知識や価値観が反映される場合があります。そのため、AIからの回答や提案には、人間の知識や価値観が反映される場合があります。そのため、AIからの回答や提案を受け止める際は、それが人工知能によるものであることを意識することが大切です。」
・・・という調子だ。この「そうですね。」と相づちを打つ感じなんかは、ゾワゾワッとしてしまうリアリティがある。本当に機械なの? っていう。
ていうか、普通にちゃんと良いことを言っているわけだ。「AIからの回答は、それが人工知能だということを忘れるなよ」とAIに諭されるっていう、この状況・・・。
こうして私もだんだん調子にのってしまい、まったく意味の分からない問いかけを投げかけてみた。
私:
「宅配ピザ店の収益構造について、子どもでも理解できるように、昔話風に説明してください。」
AI:
「宅配ピザ店の収益構造を、子どもでも理解できるように昔話風に説明します。
昔々、ある村に「宅配ピザ店」というお店がありました。この店は、村人たちが注文したピザを、郵送することでお届けしていました。村人たちは、お店から届いたピザを食べることで、幸せな気分になっていました。
宅配ピザ店は、ピザを作るために必要な食材や包装材料、そして郵送するために必要な配送料を、ピザの値段に含めていました。そして、お店は、村人たちからピザを注文されるたびに、お金をもらいました。このように、宅配ピザ店は、ピザの売上から収益を得ることができました。
しかし、お店は、ピザを作るためには人が必要であり、また、郵送するためには配送スタッフが必要でした。そのため、宅配ピザ店は、こうした人件費や配送料を差し引いたあとに、収益を得ることができました。
それでも、宅配ピザ店は、村人たちからたくさんのピザを注文されることで、大きな収益を得ることができました。そのため、宅配ピザ店は、村を中心に大きなお店となり、村人たちに愛される存在になったのです。」
・・・この回答がすみやかに返答されて、もう驚愕するしかない。
あまりに面白いので、このシリーズの問いかけを繰り返してみた。
私:
「宅配ピザ店の収益構造について、ハリウッド映画の予告編のように解説してみてください。」
AI:
「(映像:宅配ピザ店の店内を映しながら、壮大な音楽が流れる)
ナレーター:どこよりも早く、どこよりも美味しい。宅配ピザ店からお届けする、ピザの楽しみ方。
(映像:ピザを手で持つ人たちが笑顔で写る)
ナレーター:ピザを作るために必要な食材や包装材料、そして郵送するための配送料を、すべてピザの値段に含めることで、簡単にお支払いいただけます。
(映像:注文をする人たちが、携帯電話やコンピューターで注文する様子が映る)
ナレーター:さらに、オンラインでの注文も簡単。お気に入りのピザを手軽に注文して、お届けします。
(映像:ピザを作る人たちが、忙しそうに活動する様子が映る)
ナレーター:宅配ピザ店では、厳選された食材を使用して、お客様に最高の美味しさをお届けします。そして、ピザを郵送するためには、配送スタッフが必要です。そのため、宅配ピザ店は、人件費や配送料を差し引いたあとに、収益を得ることができます。
(映像:ピザを届ける配送スタッフが、自転車で駆け抜ける様子が映る)
ナレーター:宅配ピザ店は、お客様からたくさんのピザを注文され、大きな収益を得ることができます。宅配ピザ店は、そのような収益を得ることで、さらなるサービス向上や新しい商品の開発に投資することができます。
(映像:新しいピザが作られる様子が映る)
ナレーター:それでも、宅配ピザ店は、お客様の皆さまに満足していただけるよう、毎日努力しています。お客様からの支持をいただき、心から感謝しております。
(映像:お客様から「おいしかった!」と言われる様子が映る)
ナレーター:ぜひ、宅配ピザ店で、おいしくて楽しいピザの時間をお過ごしください。」
・・・ちゃんとシナリオ風に書くとはっ!!
いや、もう、すごいわ、これ。
続いてこれ。
私:
「宅配ピザ店の収益構造を中国の古典漢詩風に説明してください」
AI:
「宅配ピザ店の収益構造を、中国の古典漢詩風に説明します。
宅配ピザ店から届く香ばしい香り、
手軽に注文できる価格。
ピザを楽しむ快楽を求める人々に満足してもらおう。
ピザを作るための食材や包装材料、
配送するための配送料を含め、
お金をもらい収益を得るのだ。
そして、ピザを作る人件費や配送料を差し引くことで、
更なる収益を得ることができ
たくさんの注文をいただけば、
宅配ピザ店の収益はさらに増え、
新しい商品の開発やサービスの向上に投資することができる。
宅配ピザ店の収益構造を知ることで、
お客様も宅配ピザ店をより理解し、
愛することができる。
宅配ピザ店よ、お客様からの支持を称え
さらなる発展を目指しましょう。」
そうか、これは日本語バージョンで対話しているから、漢詩ももしかしたら日本語訳でアウトプットされているかもしれない。
この格調高い雰囲気は、もとが漢詩のようになっていると思える。。。
こうして私のおふざけ質問もエスカレートしていく。
私:
「宅配ピザ店の収益構造について1970年代後半の英国パンクバンドの歌詞のように説明してください。」
AI:
「Pizza delivery, making dough,
Selling slices to make some dough,
Including ingredients and packaging,
Plus delivery fees, that's how we roll.
But we gotta pay for the workers,
And the delivery guys,
So we subtract those costs,
And that's how we survive.
If we get lots of orders,
We can make some real dough,
Invest in new products,
And make the service grow.
Pizza delivery, we're here to please,
Thanks for supporting us,
We'll keep on doing what we do best.」
「英国」って入れたもんだから、いきなり英語の歌詞がきた!(笑)
ちゃんとフレーズごとに韻を踏んでいる感じがする。そのまま歌えそうな勢いがある。
【驚いたので追記:1行目と2行目にでてくる単語「dough」を辞書で調べると「パンやパイなどの生地」の意味のほかに(ややくだけて)「現金」の意味があるということを後で知る・・・!!】
そしてさらに驚くべきことに、このあとに続けて私が「上記の歌詞を日本語に訳してください」と書くと、ちゃんとそれを受けて以下のように和訳してくれるのであった。
AI:
「宅配ピザ店、お金を稼ぐために、
ピザを売り、お金を稼ぐ。
材料や包装材料を含め、
さらに配送料も含める。これが私たちのやり方です。
しかし、私たちは労働者を支払わなければなりませんし、
配送員もいます。
そのため、そのような費用を差し引くことで、
私たちは生き残ることができます。
たくさんの注文をいただけば、
私たちは本当にお金を稼げます。
新しい商品に投資し、
サービスを拡大することができます。
宅配ピザ店は、お客様を満足させるためにここにあります。
お客様からの支持に感謝します。
私たちは、いつもよいものを提供し続けます。」
「生き残る」っていう言葉を選ぶあたりが、たしかにパンクっぽい。
・・・いやぁ、参りました。
これは自分にとってかなりインパクトのある体験であった。
インターネットに初めて触れたとき以来の、「なんだか想像を越える世界の一端が目の前に広がっている」あの感覚。
ともあれ、良い面と懸念すべき面もあるわけで、慎重に接していかねばならないなーとも思う。
もしかしたら、この話の続きはまた書くかも。
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