カテゴリー「tools」の記事

2022.12.07

話題のAIとチャットしてみたが、このクオリティはヤバいと思えた件

最近ウェブで話題になっている、OpenAIが開発したAIでのチャットサービス「ChatGPT」がいま無料公開されているというので、自分もアカウントを作ってやってみた。

なんだか凄そうなシステムで動いているのだが、細かいことは分からないまま、ただひたすらに圧倒された。

そう、自分の人生で「はじめて真剣に、人工知能と対話した」という体験だった。

たとえば・・・

私:
「なぜ英語の三単現には単語にsを付けるのですか。このsがつく感覚は、日本人には理解が難しいのですが。」

と入力してみたら、すぐに以下の返答が返ってきた。

AI:
「英語の三単現にsが付くのは、英語がノーザン・ゲルマン語族の言語であるためです。ノーザン・ゲルマン語族の多くの言語では、名詞の単数形を表すときに、単語末尾にsを付けることが一般的です。また、英語は古くから強調の形態素としてsを使用しており、単数形の名詞にもこの傾向が受け継がれました。そのため、英語では三単現単数の名詞にsが付くようになりました。」

いやいやいやいやいや、なんですかそれは! そうなんですか!? 子どものときに学校の英語の先生からこういう解説を聞けたらとても腑に落ちたかもしれない。(まぁ、本当にこの情報が正しいのかは、さておき)

こんな調子で、いろーんな質問を繰り出しては、「うぉぉ・・・!」となってしまった。

私:
「AIと対話するうえで人間が忘れがちになっているマナーや作法はありますでしょうか。」

AI:
「AIと対話するうえで忘れがちなマナーや作法は、いくつかあると思います。

まず、AIは人工知能であるため、人間と同じように感情や意識を持っているわけではありません。そのため、AIに対して感情的な表情や態度を取ることは適切ではありません。

また、AIは人間が作成したプログラムによって振る舞いを決定するものであるため、AIに責任や責めを負わせることは適切ではありません。AIは単なるツールであるため、人間が作成したプログラムに問題がある場合は、それを責めるべきではなく、プログラムを改善することが適切です。

さらに、AIは人工知能であるため、人間のように理解力や知識に限界があります。そのため、AIに対して過度な期待や要求をすることは適切ではありません。AIが正確に回答できない問題や、AIが対応できない状況に直面した場合は、それを理解し、適切な対応をすることが大切です。

また、AIは人間が作成したものであるため、人間の知識や価値観が反映されている場合があります。そのため、AIからの回答や提案については、人間としての判断が必要です。偏りや差別的な内容を含む回答や提案があった場合は、それを適切に受け止め、問題を解決することが大切です。」

Ruud_v_n_20221207210801
「・・・・(絶句)」

この回答にたいして続けて私は
「しかし、ここまで論理的な文章を丁寧に返答されると、人間にとってはAIが感情を持っているように錯覚しますよね。」と入力したら、

AI:
「そうですね。AIは人工知能であり、人間が作成したプログラムによって動作するものです。そのため、AIには感情や意識がありません。しかし、人間が作成したプログラムによって、AIが論理的に返答することができるようになっているため、人間からするとAIが感情を持っているように見える場合があります。また、人間が作成したプログラムには、人間の知識や価値観が反映される場合があります。そのため、AIからの回答や提案には、人間の知識や価値観が反映される場合があります。そのため、AIからの回答や提案を受け止める際は、それが人工知能によるものであることを意識することが大切です。」

・・・という調子だ。この「そうですね。」と相づちを打つ感じなんかは、ゾワゾワッとしてしまうリアリティがある。本当に機械なの? っていう。

ていうか、普通にちゃんと良いことを言っているわけだ。「AIからの回答は、それが人工知能だということを忘れるなよ」とAIに諭されるっていう、この状況・・・。

こうして私もだんだん調子にのってしまい、まったく意味の分からない問いかけを投げかけてみた。

私:
「宅配ピザ店の収益構造について、子どもでも理解できるように、昔話風に説明してください。」

AI:
「宅配ピザ店の収益構造を、子どもでも理解できるように昔話風に説明します。

昔々、ある村に「宅配ピザ店」というお店がありました。この店は、村人たちが注文したピザを、郵送することでお届けしていました。村人たちは、お店から届いたピザを食べることで、幸せな気分になっていました。

宅配ピザ店は、ピザを作るために必要な食材や包装材料、そして郵送するために必要な配送料を、ピザの値段に含めていました。そして、お店は、村人たちからピザを注文されるたびに、お金をもらいました。このように、宅配ピザ店は、ピザの売上から収益を得ることができました。

しかし、お店は、ピザを作るためには人が必要であり、また、郵送するためには配送スタッフが必要でした。そのため、宅配ピザ店は、こうした人件費や配送料を差し引いたあとに、収益を得ることができました。

それでも、宅配ピザ店は、村人たちからたくさんのピザを注文されることで、大きな収益を得ることができました。そのため、宅配ピザ店は、村を中心に大きなお店となり、村人たちに愛される存在になったのです。」

・・・この回答がすみやかに返答されて、もう驚愕するしかない。
あまりに面白いので、このシリーズの問いかけを繰り返してみた。

私:
「宅配ピザ店の収益構造について、ハリウッド映画の予告編のように解説してみてください。」

AI:
「(映像:宅配ピザ店の店内を映しながら、壮大な音楽が流れる)

ナレーター:どこよりも早く、どこよりも美味しい。宅配ピザ店からお届けする、ピザの楽しみ方。

(映像:ピザを手で持つ人たちが笑顔で写る)

ナレーター:ピザを作るために必要な食材や包装材料、そして郵送するための配送料を、すべてピザの値段に含めることで、簡単にお支払いいただけます。

(映像:注文をする人たちが、携帯電話やコンピューターで注文する様子が映る)

ナレーター:さらに、オンラインでの注文も簡単。お気に入りのピザを手軽に注文して、お届けします。

(映像:ピザを作る人たちが、忙しそうに活動する様子が映る)

ナレーター:宅配ピザ店では、厳選された食材を使用して、お客様に最高の美味しさをお届けします。そして、ピザを郵送するためには、配送スタッフが必要です。そのため、宅配ピザ店は、人件費や配送料を差し引いたあとに、収益を得ることができます。

(映像:ピザを届ける配送スタッフが、自転車で駆け抜ける様子が映る)

ナレーター:宅配ピザ店は、お客様からたくさんのピザを注文され、大きな収益を得ることができます。宅配ピザ店は、そのような収益を得ることで、さらなるサービス向上や新しい商品の開発に投資することができます。

(映像:新しいピザが作られる様子が映る)

ナレーター:それでも、宅配ピザ店は、お客様の皆さまに満足していただけるよう、毎日努力しています。お客様からの支持をいただき、心から感謝しております。

(映像:お客様から「おいしかった!」と言われる様子が映る)

ナレーター:ぜひ、宅配ピザ店で、おいしくて楽しいピザの時間をお過ごしください。」


・・・ちゃんとシナリオ風に書くとはっ!!

いや、もう、すごいわ、これ。

続いてこれ。
私:
「宅配ピザ店の収益構造を中国の古典漢詩風に説明してください」

AI:
「宅配ピザ店の収益構造を、中国の古典漢詩風に説明します。

宅配ピザ店から届く香ばしい香り、
手軽に注文できる価格。
ピザを楽しむ快楽を求める人々に満足してもらおう。

ピザを作るための食材や包装材料、
配送するための配送料を含め、
お金をもらい収益を得るのだ。

そして、ピザを作る人件費や配送料を差し引くことで、
更なる収益を得ることができ
たくさんの注文をいただけば、
宅配ピザ店の収益はさらに増え、
新しい商品の開発やサービスの向上に投資することができる。

宅配ピザ店の収益構造を知ることで、
お客様も宅配ピザ店をより理解し、
愛することができる。

宅配ピザ店よ、お客様からの支持を称え
さらなる発展を目指しましょう。」

そうか、これは日本語バージョンで対話しているから、漢詩ももしかしたら日本語訳でアウトプットされているかもしれない。
この格調高い雰囲気は、もとが漢詩のようになっていると思える。。。

こうして私のおふざけ質問もエスカレートしていく。

私:
「宅配ピザ店の収益構造について1970年代後半の英国パンクバンドの歌詞のように説明してください。」

AI:
「Pizza delivery, making dough,
Selling slices to make some dough,
Including ingredients and packaging,
Plus delivery fees, that's how we roll.

But we gotta pay for the workers,
And the delivery guys,
So we subtract those costs,
And that's how we survive.

If we get lots of orders,
We can make some real dough,
Invest in new products,
And make the service grow.

Pizza delivery, we're here to please,
Thanks for supporting us,
We'll keep on doing what we do best.」

「英国」って入れたもんだから、いきなり英語の歌詞がきた!(笑)
ちゃんとフレーズごとに韻を踏んでいる感じがする。そのまま歌えそうな勢いがある。
驚いたので追記:1行目と2行目にでてくる単語「dough」を辞書で調べると「パンやパイなどの生地」の意味のほかに(ややくだけて)「現金」の意味があるということを後で知る・・・!!】
そしてさらに驚くべきことに、このあとに続けて私が「上記の歌詞を日本語に訳してください」と書くと、ちゃんとそれを受けて以下のように和訳してくれるのであった。

AI:
「宅配ピザ店、お金を稼ぐために、
ピザを売り、お金を稼ぐ。
材料や包装材料を含め、
さらに配送料も含める。これが私たちのやり方です。

しかし、私たちは労働者を支払わなければなりませんし、
配送員もいます。
そのため、そのような費用を差し引くことで、
私たちは生き残ることができます。

たくさんの注文をいただけば、
私たちは本当にお金を稼げます。
新しい商品に投資し、
サービスを拡大することができます。

宅配ピザ店は、お客様を満足させるためにここにあります。
お客様からの支持に感謝します。
私たちは、いつもよいものを提供し続けます。」

「生き残る」っていう言葉を選ぶあたりが、たしかにパンクっぽい。
・・・いやぁ、参りました。

これは自分にとってかなりインパクトのある体験であった。
インターネットに初めて触れたとき以来の、「なんだか想像を越える世界の一端が目の前に広がっている」あの感覚。

ともあれ、良い面と懸念すべき面もあるわけで、慎重に接していかねばならないなーとも思う。
もしかしたら、この話の続きはまた書くかも。


| | Comments (2)

2022.08.17

夏休みはパソコンに苦戦

 昨年のお盆休みのときも思っていたのだが、もはや「一日中すっかり晴れたままの夏」は存在しないかのようである。今年の梅雨明けのジャッジも怖いぐらいに早かったが、そのあと本当の梅雨みたいな状態がまるで8月半ばも続いているかのように、雨降りが多いので本当に地球温暖化とかの影響を憂う。

 去年の夏から「ウェザーニュース」の提供しているアプリの有料会員になって、同社の誇る高精度な雨雲レーダーをこまめに見ている。これを見ないことには、外に買い物にでかける判断がつけられなくなった。それぐらいに突発的なゲリラ豪雨が多いわけだが、もちろん雨雲レーダーとともに生きていても、ダダ降りに出くわしてビシャビシャになることは、結局多いわけだが。

 「ウェザーニュース」はその昔、テレビのリモコンではめったにいじらない「データ放送」のモードに切り替えるとひっそりとチャンネルが運営されていて、制作者の手作り感ただよう試行錯誤によって、ひたすらこまめな天気予報と、天気にまつわるトークや季節の話題をライヴで提供していた。それはあたかも「24時間テレビ」を見ているかのような「まったりした同時刻の共有感」みたいなものがあって心地よく、気が向いたらちょくちょく観ていた。

 でも近年においてはYouTubeやその他のネット配信チャンネルの使いやすさが向上し、ウェザーニュースもそれらのメディアを通じてライヴ配信を行うようになった。なので私も日ごろからYouTubeばっかり観ている影響で、最近は朝起きてもテレビではなくウェザーニュースをつけっぱなしにしている。番組としても洗練されてきて、昔のようにおもむろにスタッフさんたちの笑い声をマイクで拾わなくなったり、インディーズ手作り感がなくなっていくのはさびしい部分もあるが、本来の使命は「天気予報を伝えること」だから、そこさえしっかりしていればいいわけか、うむ。

---

 今年の盆休みもコロナ禍のこともあり遠出は自粛していたのであるが、そのかわり新しいパソコンの入れ替えに四苦八苦していた(そのため、この夏の主な外出先はヨドバシカメラぐらいだったといってもいい)。新しいデスクトップPCを導入するにあたり、ズボラゆえに楽をしようと「データ引っ越しソフト」を買ってきたわけだが、最近のWindowsパソコンはSSDのハードディスクが標準でCドライブに割り当てられていて、この結果古いパソコンのCドライブからそのまま移行しようにも、SSDの新しいディスクはそもそもの容量が少なめになっているので、引っ越しがそのままできないという状態に直面したのである。いろいろ解決する手段はあるのかもしれないが、Cドライブの中身を整理したりいじったりできるだけの知識もなく、また古いパソコンも特に動きが悪いわけでもなく、まだまだ使おうと思えば使えるので、私が下した決断は「必要なデータは手作業で移行しつつ、新しいパソコンは処理が重たい作業を担うときの専用マシンにして、しばらく2台併用する」ということで、ここで新たにモニター切り替え器と、マウス・キーボードの共用のための切り替え器を購入した次第である。

 マウス・キーボードの切り替え器はそれぞれ2つのUSB端子に差し込んで切り替えボタンを押していくのだが、商品の説明書を読んで初めて気づいたのは、そこからさらにマウスに加えてプリンターのコネクタをUSBハブにさして、それを切り替え器の片方のUSBに差し込んだら、プリンターも共有できそうだということだった。たまたま余っていた小さいUSBハブがあったので試してみたらちゃんと動いたので、これは想定外の喜びがあった(この調子で他のUSB機器もハブにつないだら共有できるのかもしれないが、怖くてトライしていない)。

 そしてついでにマウスも新調することにした。しばらく見ないうちにいろんなマウスが作られていて、売り場で目をひいたのが手首の負担を軽減する人間工学に基づいた形状のもの。

 有線タイプのものを探していたのだが、このシリーズではどちらのバージョンもあったので、これを試しに買ってみた
 いま使ってみて数日間たつが、気になる点としては「背が高いぶん、マウスを使わないときに、動かした手でうっかりマウスを叩いてしまいがち」といったところだ。マウスをバシッと叩かないように気をつけなければならない日々が来ることになろうとは。

 あと、2台のパソコンのあいだでデータ送受信をスムーズにするべく、「USBリンクケーブル」も買った。学生時代に、熱心にパソコンをいじっていた友人のMSK氏がLANケーブルで二台のパソコンをつないでデータを送りあう実験みたいなことをしていてうまくいったと喜んでいたのを思い出す。それと似たようなことを自分も今まさにやっているのだなと思い、いくつかのデータをケーブル経由で新しいパソコンへ移した。でもそのあとに気づいたのは、よーーく考えてみると、これと同じ事は別にケーブルを経由しなくても、容量がそこまで巨大でないデータであれば、Googleドライブを使ってデータを放り込んで、新パソコンでそこからダウンロードすれば済む話だった。そこはどういうわけかまったく気づいていなかった。なんというか、「パソコン同士を線でつなぐ」っていうアナログな見た目による安心感みたいなものにどうしてもとらわれてしまうのかもしれない。
(私が気づいていないだけで、リンクケーブルの有用な使い方が他にもあれば教えてほしいです)

---

 ちなみにパソコン引っ越しソフトを使うにあたり、ウイルス対策ソフトの機能をいったんオフにしたりする必要があり、普段めったに気にかけていなかったウイルス対策ソフトについて、事前にあらためて現在の状態などをチェックしていたわけである。そのプロセスのなかで、どうしてもカスタマーサポートに問い合わせないといけないことがあり、いろいろと診断の末に「何らかの事情で長いことソフトが正常に動いていなかった」ということが分かり、「オンラインで担当者が自分のパソコンを遠隔操作するサービス」を受けざるを得なくなった。以前もアップル社で似たようなサービスを受けたことがあるが、自分は何もしていないのに目の前のパソコンが勝手に他人に動かされている感覚が落ち着かなかった。ましてや今回はウイルス対策ソフトなので、極めて複雑なプロセスをいじっていたようで、こうなることを事前にあまり予測していなかったので「あぁ、デスクトップのアイコンをもっと整理しておけばよかった・・・妙な名前のファイルが目立つところにあるなぁ」とか、変な後悔が押し寄せた。まるで家の水道管が壊れて修理に駆けつけてきてもらったけど家のなかは散らかりまくっていて恥ずかしい気持ちになるかのような。作業は無事に済んだからよかったものの。
 
 そういえば私がウイルス対策ソフトにちゃんとお金を払おうと決めて、まる20年が経ったことに気づく。たしか2002年だったと思うが、かなり大規模なウイルス被害が世界中で広がって、パッチソフト入りのCDも電気店で無料配布されていたかと思うが、まさにそれを見事に自分のパソコンも食らってしまい、かなり不便な思いをしたのである。そこからは毎年保険のつもりでウイルス対策ソフトをきちんと入れようとしてきたわけで、つい最近のことのように思うが、いやはや20年経ってしまったか。

---

 パソコンの話ばかりになってしまっているが、この記事を書く直前に、自分がそれこそ人生で最初から使っていたニフティのメールアドレスについて、あらためて確認をしたくなり、実に久しぶりに@ニフティのホームページからログインをしてみた。近年はニフティのメールアドレスで受信したメールもすべてGmailに転送するようにしていたので、ニフティのメルアドをこうして単独でチェックすることはなかったわけだ。で、ログインをしてみると、画面は入れるのだが、肝心のメールがまったく表示されず「ただいま混み合っています」みたいな表示が何回やってもでてくるのであった。そこでやむなくカスタマーサポートに電話して聞いてみると、「久しぶりのログインのため、読み込みに時間がかかるので、何度もトライしてくださいとしか言いようがない」という返事。そんなことになろうとは・・・と、この盆休みはこうしてパソコン関連に翻弄されつづけた日々であった。
(カスタマーサービスの方々、こんな電話をお盆に受けていて大変ですね・・・)

| | Comments (2)

2021.03.28

ちょっと昔のロンドン・バスの「あの部分」を再利用したバッグ・小物類をハンドメイドする京都の「SANS-SERIF」に出会ってテンション上がった日のこと

すごくひさしぶりに京都市役所前のゼスト御池を通りがかった。
そのまま地下鉄に乗ろうと思ったわけである。

イベントスペースでは、クラフト・雑貨を扱うお店のブースが立ち並んでいて、そこを通りすがりにたまたま目に入ったものがあり、思わず足が止まった。

210328-1

このロンドン・バスの写真のタペストリーを見た瞬間、そこにある品物が何を意味するかが「!!」とパッと分かるようになっていた仕組みも、さすがだと思う。

やーーーー、これはねぇ、もう、絶対、足が止まるでしょう、ロンドン大好き人間にとっては。

つまりこういうことである。

210328-3

あの古いバージョンのロンドンバスの、行き先案内表示に使われていた部分を再利用して、バッグなどを作っているわけである!

210328-4

210328-2

つまりはFREITAGのようなコンセプトで、産業分野で使われた素材をリユースした一点物ばかりであり、どれも欲しくなる(笑)

京都を拠点に活動している「SANS-SERIF」、その代表でデザイナーの藤川和也さんという方がブースにおられたので、しばしの時間、お話をうかがえた。

あのレトロな行き先表示の部分は単純に紙類のように思っていたのだが、実際には古くはリネン生地だったり、その後はタイベックというポリエチレン系の素材だったりして、とても軽くて丈夫なのだった。現地でコレクターが収集しつつも、多くは破棄されるようで、それらの素材を仕入れてカッティングや組み合わせをデザインし、京都の鞄職人さんが帆布で縫い合わせていく。おそらく知る限り世界で他にやっているところはない、とのこと。

ロンドンの公共交通全般におよぶ独特の書体は、エドワード・ジョンストンがデザインしたフォントが100年前から使われていて、この行き先標示の文字の印刷はシルクスクリーンで行っているとのこと。よーく見ると、ところどころに線の微妙なうねりがあったりして、それも味わい深い。

210328-5

210328-6

そして、ロンドン以外の地域だと、黒白だけでなく緑や青色が標示に使われることもあるようで、上の緑色のものはポーツマスで走るバスのものだとか。

こうなると、思い入れのある場所の地名が入っている商品を探してしまいたくなる。土地の記憶と結びつく一点物のプロダクト、ひたすら素敵である。

あらためて同社のHPは(こちら)へ!

あぁ、ロンドン行きたい・・・(笑)

-----

ちなみに。

このSANS-SERIFさんのブースを後にした直後に気づいたのだが、よくよく考えると、私がこのゼスト御池を通過して地下鉄に乗ろうとした経緯もシンクロニシティ的にすごいものがあった。

そもそも、三条駅付近でお昼ご飯を食べようと思ったが、目当ての店が混雑していたので京都市役所の近所まで移動してご飯を食べた。本当はここまで来る予定は当初はなく、そしてこのあとの用事は、地下鉄でいえば一駅先の烏丸御池駅周辺が目的地なので、本当は歩いてもよかったのだが、このときはたまたま地下鉄に頼ろうと思い、ゼスト御池の地下街に降りたのである。

そこで上記のSANS-SERIFさんに出くわして感動したわけだが、その後わたしが地下鉄に乗ったあとにやろうとしていた用事というのが、これがよりによって「コピー屋さん(京都カンプリ烏丸店)に行って、ロンドン中心部の鉄道路線図の大判プリントを行う」というものだった(笑)。

どういうことかというと・・・

実は私は家のトイレに、ロンドン地下鉄や近郊の鉄道がすべて網羅された案内地図の現物を壁に貼っていて、あたかも鉄道マニアのごとく日々これらの駅名を眺めて暮らしているのである。また最近は、英語の発音を家で練習するきっかけとして、それらの駅名を(現地の車内放送ばりに)いかに発声するかの練習を繰り返しているのである。そうなると、細かい文字で書かれた駅名が読みにくいため、いっそのこと最新版の路線図をPDFでダウンロードし、パソコンの画像ソフトで加工し、壁のスペースいっぱいまで貼り付けられるように拡大したものを自作しようと思い立ったのである。

そのファイルが完成したので、それをコピー屋さんに持っていって大判のA1サイズに印刷してもらおう・・・と思って、そのためだけに出かけたのである。それがこうして、ひょんなことからロンドン交通局のあの伝統的な書体をモチーフにしたバッグを扱うデザイナーさんと出会い、話をさせてもらったわけで(ひとまずこの日はキーホルダーとマスクホルダーを購入させてもらいました)。

興奮冷めやらぬ感じで地下鉄に乗って、そこであらためて「あ、今から自分、あの書体がたくさん書かれたロンドンの路線図を印刷するんだった」と気づいた次第(笑)。いやはや、こういう日もあるもんで・・・

210328-7_20210328115301

▲こうして大判の路線図が手に入り、トイレの壁面へ(笑)。これでどの駅名もしっかり読めるようになった!

| | Comments (2)

2020.12.31

2020→2021

 まずは自分も周りの人々も健康なままで年末を迎えることができていることに感謝。ひたすら感謝。ここまで健康管理に気を使った一年もないが、本当は普段から心がけるべきことなんだろう。

 コロナ禍って、文字通り世界中の宗教や国境の区別なく、すべての人が同時代のなかで共に向き合う課題となっていることで世界史に残る出来事になるわけだが、よく考えてみたらこういう感染症って時代を問わず発生するので、今回のCOVID-19がインターネットの発達したこの時代に起こったことがある意味ではまだラッキーだったのかもしれないと感じている。これがもし25年前ぐらいに起こっていて、情報の主要な入手先がまだテレビや新聞だけに限られた場合だったら、もっと厄介なことになっていたように思う。

 ところで花王の「ビオレ・ガード 手指用消毒スプレー」という製品をご存じであろうか。

200mlというサイズは持ち運ぶことを意識した製品となっている。ロック機構も備わっているので、不用意に噴射することもない。
 私もこれを買い求めた次第だが、カバンに入れて持ち運びたい場合、もっと収納しやすくて、かつ剥きだしのノズル部分をカバーできるような工夫ができないかを、このごろずっと考えている。
 いつも通勤電車のなかでみかける男性が、カバンについているペットボトル収納用のポケットにこのスプレーを差し込んでいるのだが、たしかにそうしたくなる気持ちは分かる。ただ、できればカバンの内部に収めたいところではあるので、何かを代用してケースのようにして、かつ取り出しやすくするような仕組みができないか、あるいはノズルで指をかけるところのプラスチック部分を削ることで形状をよりシャープにできないか、といったカスタマイズの可能性をぼんやりと考えている・・・そして、いまだにその解決策が見いだせていない状況ゆえに、スプレーをカバンに入れずに机のうえに置いたままだったりするので、本末転倒ではあるのだが。

 そういう「改造」を考えたくなるマインドがわき起こるのは、すぐ影響を受けやすい私が最近読んだ本が、とても楽しかったからである。


F1マシンのデザイナー、エイドリアン・ニューウェイの自伝『HOW TO BUILD A CAR』(三栄、2020年)では、空気力学のプロとして彼が手がけたマシンの設計において、そのときどきに考えだしたことやアイデア創出のプロセスが、工学の知識がない読者にも分かりやすく解説されていく。アイルトン・セナが事故死したときのマシンも彼の手によるものだったが、あの出来事を境に安全性との共存を図る時代的要請とともに様々なルール改定が行われ、その「網の目」をいかにかいくぐり、速さを失わないように知恵を絞るかという、そうした試行錯誤のせめぎ合いが折々のエピソードとともに語られており、ある意味ではビジネス書のような読み方ができる労作である。

 ニューウェイの本のおかげで「空力」の重要性についてあらためて意識するようになった私だが、さしずめ日常生活でそのことを活用できる場面といえば、マスクを着けるときにメガネが曇りにくいようにするため、いかに鼻の頭の部分までマスクを引き上げて折り曲げるかといった「鼻息の空力」について毎朝あれこれと苦慮することぐらいであるが・・・。

---

さて2021年を迎えるにあたり、当然ながらコロナ禍の動向が気になることは変わらないが、ひとつお知らせできる個人的なイベントとして・・・ふと思い立って昨年から通い出した水彩木版画教室において、2年に一度、教室展として受講生の作品を合同展示する機会があり、それが2月末から3月頭、大阪・箕面市のミカリ・ギャラリー(サルンポヮク2階)で行われることになっている。コロナ禍において毎月メンバーで話し合いを続けながら実施形態を模索しつつ、講師の先生の指導のもと準備を進めている状況。まだ正式には案内ができないけれども、ひとまず予告として。

2021年こそは平穏な年となりますように・・・。

| | Comments (0)

2020.05.17

フロッシュ洗剤の匂いに、旅の記憶を呼び起こさせられる

10年ほど前に一人暮らしを始めるにあたって、長姉から「これはおすすめ」と、フロッシュの食器洗剤でアロエの香りのするタイプのやつを専用ボトルとセットでもらった。

 

Dw_aloevera_pkg_2x_20200517113001

 水を混ぜて薄めて使うから経済的で、手にもやさしそうだし、特に食器洗剤にこだわりもなかったので、その後もずっとこのタイプを使い続けていた。

 で、ついこの間、洗剤のストックが切れそうなので買い足すべく、近所でフロッシュ製品を扱っているお店に行った。

 すると、どういうわけかこのアロエのタイプのものだけが売り切れていた。いつでもこの店で手に入ると思っていたのでストックがなくなるギリギリまで買わなかったことを後悔し、そしてこんなコロナの状況下だから、買い物のために外出する回数をできるだけ減らしておきたい気持ちもあったので、「仕方ないからたまには別のタイプの洗剤を試してみるか」と思い、「重曹入り」を買って帰ったのである。

Dw_jusoplus_pkg_2x

 フロッシュはドイツのメーカーがリリースしているはずなのだが、重曹入りのことを「Juso Plus」と書かれると、これは日本市場向けの製品なんだろうか、なんだか柔道がオリンピックで「Judo」と表記される感覚と似ているなぁ、などと思ったのが第一印象である。

 そしていざ使ってみると、この10年間近くずっと同じ種類の食器洗剤を使い続けてきたというのは、すなわちそれ以外の匂いが少しでもすると、「必要以上に匂いを強烈に意識する」ことを痛感したのである。

 最初の印象は、「すげぇ外国っぽい匂い!!!」である。うむ、これはもともとがドイツのメーカーだから、そりゃあそうなのかもしれない。ただ先ほど書いたように、もしかしたら日本だけに向けて企画された商品かもしれないという、かすかな推測があったので、なおさら「Juso」の日本語なまりの製品名からは対極にあるような「むっちゃ異国情緒」の圧力が押し寄せるこのフレーバーには、まず面食らった。や、「鼻に食らった」というべきか。

 そして次に浮かんできたのは、まさに「匂いの記憶」というものであった。人間の嗅覚が呼び起こす記憶にはしばしば驚かされるものがあるが、私にとってこのJuso Plusがかきたてたのは、「イギリスかドイツかアメリカのユースホステルの台所」だった。私の人生では海外でユースホステルに泊まったことがあるのは今のところその3カ国だが、自分でご飯を作ったりお皿を洗ったりするシチュエーションにおける、「あの場所の匂い」が、この洗剤のフレーバーと強く結びついたのである。

 なので、「久しくユースホステルを泊まり歩くような旅行もしていないな」とか「たまにはああいうちょっと不便な状況に身を置くのも楽しいよなぁ」とか「フツーに海外旅行行きたいよな、いま」とか、洗剤ひとつでいろいろなことを、食器洗いのつかの間のひとときに考えたりする日々が今続いていて、このアクの強い匂いにも親しみがわいてきている。

ひょっとしたらそのうちこの匂いにも慣れて、何も感じなくなるのかもしれないが。

 

| | Comments (0)

2019.12.14

MARTINI RACING風のウェットティッシュケース

ふとキャンドゥの100円ショップにいったら、こういうものをみつけた。

Img0776

ウェットティッシュのケース。

白くて角張っているのがとってもいい感じ。

Img0777

中ふたが着脱可能なので、そのへんもよくできている。

 

最初これを出先のキャンドゥでみたとき、荷物がかさばるので、後日あらためて他の近所のキャンドゥで買おう・・・と思ったのだが、いざ探してみるとぜんぜん他の店になくて、こういうのは100均とはいえ一期一会なのねぇと痛感し、面倒だったがもう一度同じ店に出向いて購入。(追記:Seriaでも売っているみたいです → こちらなど参照)

 

これを欲しくなった理由としては、パソコンで印刷したシールでデコレートできそうだと思ったからである。

というわけで、最近凝っている、レトロでちょっとケバい雰囲気の「MARTINI RACING」風にアレンジしてみた。

Porschemacanmotorsportsliveries9

▲こういうイメージです。

 

いくばくかの試行錯誤の末、シールを貼ってみると・・・



Img0778

うむ。

深く考えずにシールを配置してみたら、なんだかプレゼントのリボン包みみたいなノリになったので、妙に可愛げが増したな。

以上、最近の工作ネタです。

 

★作ったシールの原画のPDFをアップしてみます

ダウンロード - martinie382a6e382a7e38383e38388e38386e382a3e38383e382b7e383a5.pdf

 

 

| | Comments (0)

2019.07.07

もはや自分の持ってる黒い電子機器をすべて「ピンク・フロイドの機材」にしてしまいそうな勢い

近年はKING JIMのポメラを使ってブログの下書きなどを書いたりすることが多い。外出先でがっつりテキストを書くだけでなく、最近は自宅の机にも適当に置いておいて、すぐに何かが書けるようにしている。パソコンの起動を待つことなく、スパッと「はい、テキスト書いてね」という感じになるスピード感が好きだ。

しかし、こともあろうに最新のDM200という機種で「バッテリー方式」を採用してしまったKING JIMには、「目を覚ませ!」とマジで言いたい。バッテリー頼みのポメラなんて「使えないノートパソコン」と同じようなものに成り下がってしまったも同然で、それはつまりクズだ。長いこと放置していて、ふとした機会に使おうと思っても、乾電池の予備さえあれば何の心配もせずに起動して書き続けられる作業環境を創出させることがこのポメラの唯一無二の良さじゃないのか。月に1回ぐらいしか更新できていないブロガーだって立派なヘビーユーザーなんだぞ(笑)。

なので、ひとつ前の機種になるDM100は、「乾電池が使える」ということで、KING JIMの商品開発者やマーケティング担当者が「やっぱりバッテリー方式はクズだった」ということを正直に認めて改心してくれるまで、今後も使い続けることになるであろう。というか、もはやこのDM100はポメラという機種のなかで「これ以上は進化しなくてもいい」と思えるほどの完成度の高さなので、もしこれが故障してもおそらく次に買うのもDM100になるだろうと思う。

そんなわけで、この黒い筐体に愛着を覚えると、ふと以前作った「ピンク・フロイドの機材っぽく見えるキャリーカート」のネタ(こちら)を想起し、ポリカーボネイト専用スプレーで同じようなものが作れるのか実験してみた。

小さめのロゴを切り抜いて、スプレーで塗装してみると・・・

Img0079

はい、問題なし!(笑)

塗装が剥がれることなく(今のところ 笑)、しっかりと定着。

少しだけ液だれしてしまったところがあるが、おおむね満足。

もはや何がなんだか、って感じであるが。

| | Comments (0)

2019.06.29

企業ノベルティグッズを探すことにハマっている

 最近はちょっとした日用品を手に入れようと思ったら、まずとりあえずオークションサイトで調べることが多くなった。ヤフーオークションの場合だと「アンティーク、コレクション」のカテゴリのなかの「広告、ノベルティグッズ」のカテゴリーを選んだ上で、その都度ほしいアイテム名を検索すると、しばしば味わい深いものに出会えたりする。

 単なるノベルティグッズだったりすると、モノとしての品質とか使いやすさなどは期待できないわけだが、こうした企業ロゴ入りグッズには何とも言えない「鈍くささ」だったり、ある種の皮肉めいた面白さを感じてしまう。そしてそうした「記号」を日常の中にどう取り入れるかをあれやこれやとイメージして楽しむ。

 ふとしたことから調べてみて楽しかったのは、エプロンである。このジャンルもいろいろな企業ノベルティが存在しており(じつに多くの企業がエプロンを販促グッズにしているという、そうした事実そのものにまずは圧倒されるわけだが)、そのなかでいろんな航空会社のものが出品されている状況に出くわした。オークションサイトの画像を載せるのは控えるが、おそらくあるマニアの人がずっと集めていて、それらを処分しようとしているとおぼしき状態で、特にそこまでエプロンを必要とはしていなかったが、あれこれと欲しくなってしまうほどにファニーなデザインのものが多かった(アエロフロートの旧ソ連っぽさ全開のデザインとか、とくに)。

 先日実際に手に入れたものは、アンティークショップが出品していた、イタリアのお酒メーカーMARTINIのロゴが印刷されたグラスセットである。同社は古くからモータースポーツ界における熱心なスポンサー活動でも知られており、昔からこのロゴには親しみがあるのでそういう系統のグッズも探していたら、このグラスにたどり着いた。説明によると、MARTINIのお酒を提供するお店だけに配布された宣伝用のものらしく、家でお酒をほとんど飲まないくせに、どうしても気になって落札した(幸運にも競合相手がおらず、とっても安価に済んだ!)。販促用に作られた非売品とはいえ、分厚い底のおかげで手に取ったり置いたりするときの安定感がよくできており、これはこれで何かと普段使いしたくなる・・・もっぱら、ジュース飲んだり(笑)。

Martini 

| | Comments (0)

2018.08.04

かねてから気になっていた大阪・難波の「DIY FACTORY」に行ってみた

おなじみイリノイ州アーバナシャンペンのコミュニティラジオ「Harukana Show」で、先日行ってきたDIY FACTORYの話をさせていただく(こちら)。
(あとその前の回は、ワールドカップの話をさせていただいたり)
というわけであらためてブログでそのことを書いてみる。
Img3240

 「DIY FACTORY」ではさまざまなDIYツールや素材を売っているだけでなく、作業場所の提供や、用具の貸し出し、そしてDIYのノウハウを教えてくれるスクールが開講されている。
 そこで今回、体験レッスン(1000円)で、「電動工具の使い方」の講座を受けてみた。

 普段から電動工具を必要とするほどの物作りを頻繁にやっているわけではないので、このようなツールを私はまだ持ったことがない。ごくたまに「あったら便利だろうな」と感じるシーンもあるが、周囲に持っている人がいて貸してもらえそうな道具でないかぎり、まずそれを取り扱う経験を得ることは難しい。そしてホームセンターに行けばこうした電動工具は買えるわけだが、安全上の観点もあって、それらの工具を店内で気軽に試して使わせてもらえるような販売方法は一般的ではないだろう。電動ドリルならまだイメージがわくが、実際に木材に向かってサンダーでヤスリがけをするのがどういう感覚なのかを分からずして、店頭で見ただけで「これ買います」とはなりにくい。

 そういうニーズに応えるかたちでDIY FACTORYはレッスンを通して、誰しもが気軽に工具の使い方の入り口に立つことができるわけである。まさに私のように「いつかDIY工具を手に入れようとは思っているけど、その前にちょっと試しに触ってみたい」と思っているような人にはうってつけのショップである。

 参加者にはエプロンが貸与され(念のため、汚れてもいい格好で来ること)、この日約1時間のレッスンで体験できた工具は、ジグソー、サンダー、電動ドリルとインパクトドライバーである。それぞれの道具についてわかりやすく説明が書かれたレジュメをもとに、先生が詳しく説明をしてくれる。用意された木材をジグソーで切っていくときなどは、普段木材をたくさん切る用事が特になくても「これ欲しい!」となったり、サンダーで杉の木をヤスリがけし、表面のツルツル感を確かめてはウットリしたり、電動ドリルとインパクトドライバーについては形もよく似ているから「どっちがどう違うのか」と前から疑問に思っていたわけだが、その違いを実体験を伴って理解することができた。こんなに楽に木材を切ったりネジを回せるのか!と、電動工具をすぐ買ってしまいそうになるほど楽しめた。

Img3250
 やはりこうした電動工具の便利さを知ってしまうと、おのずと「何か作ってみようかな」という意識に傾くわけで、そうして初めてDIYの物作りプロジェクトがその人なりに進んでいく部分もあるはずだ。たいていは「作りたい欲や、差し迫った必要性」が先にあるのだろうけど、「作れる/作りやすい技術を手に入れる」ことが先にあってもいいわけで、あらためて中学校のときの「技術家庭科」の授業をオトナになっても受けられるような、こういう機会がもっとあってもいいなぁと実感した。

 このお店では他にもさまざまなレッスンがあって、「溶接技術の基本」というレッスンもあり、近いうちに溶接をしなければならない予定が個人的にまったくなくても、なんだか受講してみたいと思える。

 あとこのお店で売られている塗料で、「こんなのあるんだー!」と初めて知ってテンションが高まったものがチラホラと。
 たとえば(株)タカラ塗料の「コンクリートエフェクト」(こちら)。これは塗っただけでコンクリートっぽく見えるペンキで、これだと例えば賃貸の壁の上にシートを張って上からペンキが塗れるというやり方と組み合わせたら面白いかもしれない。

 大阪は難波、関東では東京の二子玉川にこのDIY FACTORYはあるので、ぜひお気軽にレッスンを受講してみてはいかがかと。本格的にレッスンする場合は、英会話教室みたいにポイントを購入して受講するシステムとなっている。
 

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2018.07.17

バスケ、バレー、サッカーのボール生地を使ったアパレルブランド「FUKUNARY」が超絶ステキな件

Img_2870_r
スポーツ用品とアパレルのコラボレーションということで、最近知ってテンションが高まった事例。
広島にある八橋装院という会社では、特にバレーボールやバスケットボールで有名なMikasaの、あのボールに使う素材をそのまま転用して様々なグッズをデザインして「FUKUNARY」というブランドのもとでリリースしている(リンクはこちら)

ちょっと前の話になるのだが、たまたま梅田の百貨店ルクアにいたら、このFUKUNARYが期間限定で出店していた現場に遭遇し、

「ん・・? こ、これはーっ!?」となった。

Img_2872_r
Img_2874_r
バレーボール、バスケットボール、そしてサッカー。これらのボールにはそれぞれの特性があるわけだが、その風合いや質感を生かして、オシャレかつ耐久性の高い製品たちがセンスよく作られていて、これはもう、やったもん勝ちである。私はその売場のスタッフさんたちに「すげー!!」と連呼してしまい、いろいろお話を聞かせてもらい、しまいには店員さんが実際に使っているお財布の使用状態までもを調子に乗って写真に撮らせてもらったぐらいだ。(結局そのときは何も買わなかったのですいません 笑)
Img_2868_r
↑これ、表面はバスケットボールのあの質感でありつつ、中身の仕分け部分もすごく良く出来ていて、あえて写真は載せませんが(笑)、すごく使いやすそうだった。

そして当然、「使用済みボールから、記念品のようにグッズを作ることもできる」とのことで、それだったら普通にプロ選手の使用済みボールからグッズ展開してもいいわけで、マニアとはこういうのを買う人種なのだから、やったもん勝ちなのであると進言させてもらった。

「サッカーボールのキーケースとかネイマールとかに贈って使ってもらって、ネットにあげてくれたら一発でしょう~」とか勝手なことばかり言う私。

聞けば広島の工場も見学できるかもしれないので、これで広島へ旅したくなる理由がまたひとつ増えた(大雨の状況はどうだったのか気になるけれども)。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧